初心者向けのごく簡単なもの

 こちらに紹介しているのは、初めてタロットに触れてみる人が、「とりあえずどんなのかな?」と思ったときに手に取りやすい、わかりやすくシンプルな内容のもの。
 書店で購入できる、カードと本がセットのものは大半が大アルカナのみです。最初はそのガイドブックでも十分ですが、物足りないと感じたら、まずは以下の書籍からいかがでしょうか。

 

いつでも、どこでもできる 1枚操りタロット占い

表紙画像【書籍情報】

著者 稗田おんまゆら

出版社

実業之日本社
税抜価格 1400円
初版刊行

2009.6

実ページ数 159

【書籍概要】

 ちょっと変わった本です。冒頭に、「自分できれいに切ってネ★」という厚紙の小さなタロット(のシート)がついています。かなりお手軽感が漂います。内容も、学習書というよりは、「初めてのタロット……の神秘性を味わってみるかい?」といった感じ。
 扱っているのは大アルカナのみ。カードの意味解説も初心者向けで、「カップルなら」とか「適する仕事は」といったように項目も一枚ずつにズバズバと書いています。
 「解釈の方法」を学ぶのではなく、本と首っ引きで意味を調べながら占う段階の人向けですね。私のようなコアな学習者には眉唾なところもあります。
 ただ、例示と付録カードに使っている絵柄はマルセイユタイプ。カードの意味についても、決していい加減ではありません。文体が「〜〜じゃ」とか語り口調なのも、面白く読めていいかもしれません。
 ただし、記述の重複(あるカードの解説が他のカードにもコピーされている)があることは明記しておきます。「運命の輪」の逆位置の解説の【家族とは…】の項目が、「隠者」の逆位置の同項目とまったく同じです。版を重ねていれば修正されているかもしれませんが……。
 あと、この本で一番「いい」と思ったのは、「占いに頼りすぎるな」としっかりと書いているところ。占いはあくまでもガイドで、依存してはならない、と明記しているところに大変共感しました。

 

はじめてでもすぐ占える かんたんタロット

表紙画像【書籍情報】

著者 桜田ケイ

出版社

グラフ社
税抜価格 1300円
初版刊行

2009.10

実ページ数 159

【書籍概要】

 残念ながら絶版、重版未定となっている書籍ですが、Amazonでは送料込みでも500円くらいで手に入るので、欲しいかたはお早めに。
 大アルカナ22枚のみの解説で、逆位置は取りません。スプレッドの紹介もありません。その代わり、それぞれのカードのキーになるイメージや基本的な解釈を最初にまとめ、その後は、こまかなシチュエーションに分けて、「こういう質問で、このカードが出たら、どう読むか」について端的に記しています。
 また、デッキがなくても占えるようにと、書物占いとしての側面も持っています。
 それらの点から、一枚引きに特化したガイドブックのような印象です。(解釈例では一応2枚引きも取り扱ってますが)
 質問例はよくありそうなものから「複数の人と並行して付き合いたい」とか、「深い仲になってしまった相手と友達に戻りたい」とか、「やっと思いが通じたのに相手が彼女と別れてくれません」とか、あるだろうけどなかなか相談しにくそうなことまで(笑
 質問&解釈例は、2/3くらいが恋愛問題です。また、似ているカードの意味の違いについていくつか書かれていたり、一般的に凶カードとされるものも「悪いカードではないんだよ」とフラットな見方を示していたり、なかなか良い参考書だと思います。
 「こういう質問でこんなカードが出たらどう読むか」については、タロットに慣れてきた人にも参考になったり、あるいは「何故こう解釈するんだろう?」と考えることで自分なりのカード解釈を深める役にも立つように思います。

 

22枚のカードで毎日がうまくいく タロット占い

表紙画像【書籍情報】

著者 キャメレオン竹田

出版社

中経出版
税抜価格 762円
初版刊行

2012.6.3

実ページ数 159

【書籍概要】

 文庫サイズで、5.8cm × 8.8cmの小型の大アルカナがついています。カードは「小さい女の子のらくがきとコラージュ」という感じ。
 文庫だし、なんかそういう絵だし……と思っていたら、解説は思っていたよりはるかに真面目というか、ウェイト版のコードについて、そんな堅苦しくなく触れている感じで、かなりしっかりしています。一方で、初心者にも親切な「恋愛」「仕事」「人間関係」という3つについては、端的な意味も複数載せています。
 正位置の絵で1ページ、その隣に正位置の解説で1ページ。逆位置も、カードも改めてさかさにして掲載し、解説してあります。
 いかにも初心者向け!ですが、少なくとも私にとっては、自分にも得るところがあるナイスな一冊でした。

 

はじめてでもよくわかる タロット占い入門

表紙画像【書籍情報】

著者 森村あこ

出版社

実業之日本社
税抜価格 1500円
初版刊行

2012.8

実ページ数 213

【書籍概要】

 初心者向けの入門書としては、バランスのいい良書です。
 カードのイメージ、描かれているものの意味(一般的な解釈)、端的なキーワード、よくある占い項目ごとの「このカードが出た場合」の意味、これらが一通り記されています。そのため、それぞれのボリュームは少ないのですが、初心者であれば「この占いでこのカードが出てきたら」をそれぞれ正位置と逆位置で見てみればいいですし、少し理解が深まってきたら、カードそのもののイメージを持つためのヒントも与えられています。
 サンプルとして使用されているのは、森村あこさん監修のアルケミア・タロットですが、ウェイト版、マルセイユ版のカード絵も小さくですがちゃんと載っています。
 表紙がファンシーなため、シロートの女性向け、という感がびんびんしてしまって、実際に中を覗いてみるまで私はビミョーなきもちでしたが、いや、見た目で判断してごめんなさい。普通に、初心者が手に取るガイドブックとして素晴らしいと思います。ただ、男性ではレジに持っていくのが相当恥ずかしいだろうなぁと(笑

 

今日からはじめるタロット占い

表紙画像【書籍情報】

著者 浜田優子

出版社

日本文芸社
税抜価格 1000円
初版刊行

2010.10

実ページ数 127

【書籍概要】

 大アルカナのみを扱っています。見開きで、左にはカードの一般的な解説。右側には、そのカードからイメージされる人物像みたいなものと、具体的な項目(「恋愛・結婚」とか)について、一文程度の意味(の例)が書かれています。
 ウェイト版のカードを掲載しています。
 最初に占いの基本的な方法、続いてカードの解説、後半は実際のリーディング例になっています。この例は決して深淵ではありませんが、一見悪いカードの解釈の仕方、いいカードにひそむ注意点といったものをフェアに紹介していて、非常に実践的なのが特徴。
 かなりシンプルですが、市販のカードセットについているガイドブックよりはしっかりと書かれているように思います。
 刊行年月日が新しく、それほど小さな出版社でもないので、少し大きめの書店であれば店頭に置いているかもしれません。
 まずは大アルカナを使っていろいろ占ってみたい、少し本格的にがんばってみたい、という人にはオススメ。

 

すべてのカードで占う一番やさしいタロット

あっさりしすぎてるかも【書籍情報】

著者 浜田優子

出版社

日本文芸社
税抜価格 1300円
初版刊行

2011.10

実ページ数 141

【書籍概要】

 上の『今日からはじめるタロット占い』と同じ著者です。こちらは小アルカナも含めた78枚を解説しています。
 あまりオカルトオカルトしないスタンスは前著と同じで、神秘的な奉り方ではなく、現実的な扱い方をしています。「○○べからず」といかめしい顔してダメ出しされたほうが権威を感じるかもしれませんが、「私にもできそう」と感じさせてくれる、入り口としては大変良い書です。
 解説に使用しているカードはライダー・ウェイトで、数枚のカードについては、描かれているシンボルの意味するものが書かれていますが、それはごく一部です。大半のカードは無解説で、単純に解釈だけが、1ページにつき2枚ずつのペースで書かれています。
 また、意図的なものではあるものの、逆位置の解説はバリエーションを広げず、「正位置の意味がうまく発揮されない」というものに絞られています。解説もキーワードではなく文章なので、カードのポジションによっては「そんな解説されても、出てきた位置の意味とつながらない」ということが多々あるのではないかと。
 小難しいことを言わず、一番重要なエッセンスだけ取り出している感じで、初心者が大アルカナだけの占いから78枚のフルセットへと移行するのに、丁度良い良書ではないかと思います。

 

はじめての人のためのらくらくタロット入門

表紙画像【書籍情報】

著者 藤森緑

出版社

説話社
税抜価格 1200円
初版刊行

2008.11

実ページ数 127

【書籍概要】

 著者の藤森さんは、Nintendo DSでタロット占いのソフトを監修していたりしますし、もう少し高度な本も執筆している、かなり本格的かつ一線の占師さんみたいです。私は実際に会ったこともないので「らしい」としか言えませんが。
 大アルカナのみを取り扱っていますが、上記二冊よりは本格的になります
 前半はカードの意味です。左にカードの絵柄(ウェイト版)と、簡単なキーワードが正逆それぞれ2つほど、右側にカードの解説が載っています。ここでポイントなのは、「意味」そのものをあれこれ書いてはいないことです。あくまでもキーワードと、どういった絵、どんなことが描かれているのか、たとえばどんな読み取り方ができるかの解説にとどまっています。よって、カードの多彩な「意味」は、それらをガイドに自分で見つけることになります。
 後半はリーディング例に割かれています。ただ、「何故そのカードがそんな意味になるのか」にちょっとした飛躍があります。ある程度リーディングに慣れないと「何故そんな意味になるの?」と思ってしまうかも。著者=プロの占者の視点から、「世界・正位置」を、見た瞬間の閃きで「良い意味ではない」と受け取っている例も普通に載っています。これはかなり高度な読み方なので、初心者にできることではありません。
 たしかにこの書籍は入門書ではありますが、それはあくまでも、本格的なタロット占いの学習にとっては、です。
 ただし―――続きは、下の書籍の解説で。

 

続・はじめての人のためのらくらくタロット入門

表紙画像【書籍情報】

著者 藤森緑

出版社

説話社
税抜価格 1300円
初版刊行

2009.2

実ページ数 143

【書籍概要】

 上の書籍の姉妹版、小アルカナ編。
 1ページ1枚でカードの意味、描かれているものについて解説しています。相変わらずキーワードは2つほどなので、そのときの占いに合った意味は、それらをもとに自分で見つけ出すことになります。
 これも前半三分の二でカードの解説、後半三分の一はリーディング例です。
 小アルカナは、丸暗記できるとしたら相当記憶力のいい人。覚えるためには、暗記のコツでもありますが、カードに描かれているのがどんなシーンかを知り、イメージとして覚えていく必要があります。
 ものすごく詳しくはないけれど、きちんとカードについて解説しているので、じっくり読めばきっとカードに描かれたものを覚えていけるはず。
 大アルカナのほうは、もっといい学習ツールがあると思いますが(初心者なら「今日からはじめるタロット占い」のほうが向いているのではないかと)、小アルカナのガイドとしてはなかなかの良書。オススメします。
 ただし―――の続きです。
 ただし、現在は同著者がフルセット78枚について一括で解説した「ザ・タロット」という書籍が出ています。上のものと合わせて、この2冊に書かれているようなことはほぼ網羅されているので、もし今から、いずれ78枚をマスターしたいと思うなら、「学習者入門編」のページに掲載した「ザ・タロット」を買ったほうがいいかもですね。なにせ2011年夏の出版、最新です。

 

理論と実践のポケットガイドブック タロット

表紙画像【書籍情報】

著者 アニー・ライオネット

出版社

ガイアブックス
税抜価格 980円
初版刊行

2009.6

実ページ数 217

【書籍概要】

 ちょっと変わった判型です。縦13.6cm、横11cmのコンパクトサイズで、厚みは1.5cmくらいでしょうか。
 解説は、大アルカナは「愚者と魔術師」といったように、いきなり2枚を見開き2ページで取り上げ、次の2ページでそれぞれに解説する、という感じ。小アルカナは「4枚の5」といったように、同じ数字のものを固めて、その数字に絡めてまとめて解説しています。
 カラー部分も多く、何種類かのカードサンプルを見ることができます。ユニバーサル・ウェイト、モーガン・グレア、浮世絵タロット、パピュス・タロット、ハインドル・タロットなどなど。ただ、一部ですがカード画像とデッキ名に食い違いがあります。これは誤植のレベルで、デッキ名を完全に勘違いしているわけではないようですが……。
 それよりも気になるのは、トート版の画像を取り上げているのに、解説はウェイト版に準拠していること。そのため、掲載されているカードの意味(トート版)と、その後の解説がまったく食い違っていることがあります。また、「ペイジ」と「ナイト」の解説で、何故かよりにもよってトート・タロットの画像を使っており、混乱をきたします。
 内容的には初心者向けだと思いますが、本当に初心者が手に取るのはやめたほうがよろしいかと……。