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2002.03.07   PSO-r手記

 いや、エラい目に遭いました。
 自業自得なんですがね。

 私は物語を書くとき、だいたいのアウトラインさえ決まってしまったら、細かい設定は後回しにして、とにかく書き出してしまいます。
 書いていく中で、どうしても入れたいシーンや設定などが出てきますから、最初に綿密にプロットを立ててしまうことには、あまり意味がないんですね。
 プロットどおりにっ、と固くなると、書くことそのものがつらくなる。私は楽しいから書いているわけですし、それで誰かを楽しませればなお良い、というタイプですから、自分を雁字搦めにしてまで話を書く気なんぞ、毛頭ありません。

 しかしです。
 なんとなーくで書き出してしまい、書いていくうちに設定やストーリーがはっきりしてくると、物語の序盤と中盤、終盤で、キャラクターの雰囲気や性格が異なってしまう場合があったりします。
 ストーリーの中でそう変化していった、というのではなく、ストーリーには無関係に、まるで別人のような言動をとっていたりするんですねぇ。

 このPSO−r、主人公はジーン君なんですが、当初の設定から、実はだいぶ性格が違ってきてしまいました。
 改訂前の話を読んでくれたかたには分かると思いますが、現在こちらで発表しなおしているものより、軽いというか、普通の反応してるんですね。
 多少人より感情変化が乏しくても、けっこう簡単に、人の言動に呆れたり、女の子を気遣ったりしてました。
 しかし書いていくうち、考えていくうちに、そんな生易しいものではなくなってしまい、「こんなのはジーンじゃねえ!」と……。

 そんなわけで、冒頭からしていくらか手を加え、より徹底した無感動っぷりにすると同時に、伏線なんかも張りまくり、更に一つの小説として成り立つよう、不備も、見つかるかぎりには補いました。
 それを本館のmyroomのシステムでやると面倒で仕方ないので、これを機に、こちらに移転です。

 それにしてもジーン君。
 人間らしい情緒が乏しいもので、言い回しや解説が、やたらと固い。固いというか、渋いというか、ややこしいというかっ。

 そのうえ一人称形式で書いているものですから、「我」の思考が地文になるわけです。
 どうやら余計なことをいろいろと知っているらしい彼、ストーリーの核心に触れてしまいそうなことまで知っているにも関わらず、それを現段階では読者の皆さんには見せてはならない、というのが、これまたけっこう大変。
 「主人公にする奴、間違ったもしれん」などと本気で考えてしまいました。

 さて、これでやっとこさ森をクリアし、インターバルを経て、次はいよいよ洞窟に入ります。
 先にいろいろと外伝なんかを出してしまっているので、どうなってくの、とかいう期待は薄いかと思いますが、外伝に到るまでの過程を見てやってください。
 洞窟では、ロア、ジーン、ヤンのパーティに、途中からレイヴンが加わります。そして、伏流として、アギトに心を奪われたハニュエール・メイの物語が始まります。

 それぞれのプレイヤーが考え出した、ナイスなキャラクターたちを、私の手でどこまで再現できるか、ここからが勝負だと思っています。

 あ、それから、洞窟編の後のインターバルで、PSO−rで一番イカレた……イカした男、ベータ氏も登場しますので、その辺はご期待ください(謎)
 


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