PINKの悪魔

「はい。
 『なに』って、寝ぼけないでよね。レスタ1回100メセタってゆったでしょ。14回使ったから、1400メセタね。
 ……ふざけてるのはどっちよ。『はいはい』ってゆったじゃない。
 ……うっわ、そーゆー覚え方されてるかなあたし。ま、ホントだからいっけどね〜。
 それよりちゃんと払ってよね。
 え? そんなに稼いでなんに使うのかって? んっと〜、ほしいお洋服あるしー、そろそろ新色の季節だし〜。
 ……なーに目くじら立ててんの? 『そんな理由』? へー! そっかー! じゃあおじさんたちさぁ、あたしが暗〜い顔して、『実は弟が五人もいて』とか泣きそうな声出したら、可哀想にねって言ってお金くれたんだぁ?
 きゃっはははは! バッカじゃーん!?
 だってそれってさぁ、よーするにあたしが可哀想な子だからじゃなくて、いいことしたっていういい気分買うだけじゃん? セッコ〜。だってそうじゃん? あたしこんなことゆってるけど、ホントは親の借金で首も回んなくて、ホントに弟の二人くらいはいて、あたしがこうやって稼がなかったらみんなして首くくるしかなくってもさぁ、あたしがこーゆーチョーシだからムカつくんでしょ? 死にそーなカオしてるのが好きなんでしょ? いいことしたなぁって気分味わえるからさ。
 『それがホントなら』? ホントならなんなの? 面倒見てくれるワケ? んなワケないよねぇ。せいぜいお金くれるだけでしょ。だってそうだよねぇ。ジコマンゾク買う代価だもん。子供の三人も四人を面倒見るのは、ちょっと高すぎだよね〜?
 だいたいさぁ、もらったお金、あたしがどう使うかなんてホントはどーでもいいんでしょ? 泣きそうな顔してたら可哀想可哀想って一発信じて、チョーシこいてたらなんだあのガキってだけでしょどーせ? まさかさぁ、あたしがこんなゴコーセツ垂れなくても、もしかしたらあたし、ホントはものすごく苦労してる可哀想な子なのかも? とか思った、おじさんたち?
 ほらほらほら、どーしたの? 言い返しなさいよ、いい年してさ、こんなコムスメに言い返せないの?
 だからバカだっつってんの〜。
 ま、そんなことどーでもいいからさ、1400メセタ。これでも割り引いてんだからね。あたしだって助けてもらったから1回100メセタに大マケしてんの。みんなで1400メセタなら安いもんじゃない? 命の代価かもしんなかったのよ?
 はい、毎度〜♪ 最初から素直に出せばいいのに。
 あ、そーそ。あたしこれでも物覚えはいいほうなんだ。おとなしく払ってくれたし、もうおじさんたちとは組まないであげるわね。
 あと〜、バリゾーゴンくらいご自由に。そんなことでもらったお金は消えないもんね★
 じゃ、まったね〜……じゃなかった、えっと、こーゆー時なんてゆーんだっけ? ま、いっか〜」

 

(Syana)