思いつくまますぎる呟きたち

 

TF3問答無用のバレ感想

 バレで書くことを冒頭で宣言して、一部ノベライズのバレ以外は反転させません。
 映画を既に見たかた、バレを気にしないかただけどうぞ。

 あと、私の性分として、「かっこいい、迫力ある、メカ大好き!」という単純な喜びの部分とは別に、「作品としてこれどうよ」といった批判的な内容も、思わずにはいられないし、書かずにもいられません。
 ちょっとした「おいおい」程度や、「こうだったらもっと良かったのになぁ」といった希望くらいはそのまま書いていますが、もう少しはっきりと疑問を呈しているトピックは、タイトル部分を赤くし、文字を反転させました
 そういうのを見るとしょんぼりしてしまう人は、赤いタイトルで反転されている
部分は読まないでくだされ。

 

 

 

 

 

 

 

 

印象に残ったシーンの感想垂れ流し

・アポロ、ケネディの合成冒頭
 もしかして、一番じーんと来たのがここだったような……。
 ケネディの演説は超有名な部分ですね。実は、最近読んだビジネス書(プレゼン関係)の中にも、「分かりやすく伝える」ということの事例として上がっていて、触れた時期の偶然の一致にドキドキしてたりしました。ややこしい科学的な話をせず「月に行って、無事に帰る」というわかりやすい表現。これが名演説の理由。
 それはさておき、若い世代はまったく知らないアポロ11号打ち上げに冠した映像の数々。こういう「古い」ものを、俳優で撮り直した部分も当然ありましたが、コラージュでそのまま組み込んだのは、効果的だったように思います。我々が直接は知らないあのときの感動に、少し触れられたような気がしました。ベイ監督、ありがとう!

・いけなりケツかい!
 カーリーのヒップ。こういうのが、無意味で「下品」と言われる所以だと思うのですが。それとも、相手がものすごい美人ってだけで、見るとそれだけで得した気になる人のほうが多いのでしょうか。ま、ロージー美人ですけどね。
 それにしても、ヒール履いてるのもあって、常にサムより背が高いカーリー(笑)。同じくモデルのレノックスと並んだら様になるだろうなと思ってたら、本当にそれを懸念したのか、レノックスとの2ショット、並んだところがなかったような……。可哀想、サム。
 ってか、あんな美人のインテリが、なんでサムみたいな冴えない青年にぞっこんなんだろう? オートボットとともに戦ってるときはともかく、普段は言い訳ばっかりで見当はずれなことばかりする、ダメ男だと思うのですが。

・マルコヴィ―――ッチ!!
 相変わらず変な演技する人だなぁ。でも、好きです。やはり存在感みたいなものが違いますね。かもしだしている空気感というか。演技がどうというより、俳優さん、人そのものの持つ存在感の独自性、だと思います。

・メルセデス
 ほら、私はノベライズ先に読んでるから、このメルセデスを知ってるわけですよ。正体が音波さんだと。姿を表さず静かにじっと、カーリーの「車」になって監視してる様にドキドキします。
 正体が音波だと知ってるせいか、メルセデスの低いエンジン音も不穏な唸りに聞こえました。

・怒ったというより拗ねたオプティマス
 隠し事をされていて怒ったオプティマス。でもすぐに気分を切り替えてしまうわけですが、これは正直、もっと引きずってほしかったように思います。後のセンチネルの会話の伏線にできたのに……。人間が自分たちにとって、決して正直でもないし、敬意も持っていないこと、信用ならないこと、このままでは今後もうまくいきそうにないかもしれないという懸念。そういったものをオプティマスが一度しっかりと持って、その上でセンチネルと会話していったほうが盛り上がったんじゃないかなぁ。
 「本当にそう思うのか? 100%信頼に値するのか?」といった疑問をセンチネルに言わせて、オプティマスが口ごもる、とかあっても良かったような。
 ともあれ、トラックの姿のままでいて「シャキッと変形しろ」とアイたんにゴンと殴られてるのに萌えました。可愛い。

・センチネルは何故?
 映画ではカットされていますが、ノベライズによると、センチネルは消防車の姿で学校の校庭だかにいて、子供と、それを見守る大人を観察しています。人間の未熟さをうかがわせる様々な事件などについてネットなどから情報を得る一方で、「消防士ごっこをして遊ぶ子供には人種なんて関係ないし、それを見守る大人たちも同様だった。だから、地球にはもっと遊び場があったほうが良い」みたいなことをサムに言います。(センチネルが鍵であると気づき、ディセプティコンに襲われると危険だと、ビーたちと共に探した先のことです)
 少なくともセンチネルは、人間に希望を持っていないわけではない、と思います。奴隷にしてもいいような種族だと、何故彼が判断したのか。
 メガトロンの発想なら分かりますけど、なんでセンチネルが、プライムが、オプティマスの師匠が、他の知的生命体を、なんの希望もないとは言えない種族を、労働力として強制的に搾取することにしたのか。
 このあたりはちょっと「らしくない」感じがしますね。もう少し納得のいく理由を見せてほしかったなぁ。

・落ちぶれたメガ様
 そんな動物相手に「オール・ヘイル・メガトロ〜ン」言ったって……orz
 餌付けするかと思えば、頭の中にまで這いこんだのを潰したり、よく分からん人です。
 そしてやっぱり、何故布をかぶるのかがよく分からないわけで。地球の文化に影響されたの?
 それはさておき、リベンジよりも錆だらけになったボディを、やっぱり隅々まで丁寧に磨いてさしあげたいです。きゅっきゅっ。
 そういえば、ノベライズではかなりお疲れ、生命力が低くなっているようで、しかも「口」にあたる部分まで破壊されているらしく、しゃべるためにエネルゴンで「口」を作ってるという表現もありました。しかも、しゃべるのにすら力が必要で、数秒かかる、みたいな。
 そのわりに最後では普通に戦ったりするし、よく分からん人だ、やっぱり(笑

・卑屈すぎるスタスクも良い
 あのわざとらしすぎる「マスター」と、低姿勢の胡散臭さは、全TF屈指なのではないかと思うほどです。今回のスタスクは、破壊的でかっこいいシーンと、メガ様の前の胡散臭さとが思いっきり両極端ですね。
 いっそセンチネルに加担して裏切れば良かったのに。で、もちろんセンチネルには使い捨てのコマにされる、と。
 アニメG1的にいくと、それで結局はメガトロンのところに戻って、お仕置きされつつも置いてもらえるのがパターンですよね(笑)。G1メガ様の太っ腹にはびっくりするほどです。馬鹿な子ほど可愛いんだろ、やっぱり。

・鷹匠音波
 レーザービークを右腕にとまらせるところに萌えました。あと、小さいのにびっくり。前作では大型種族だったような気がするのですが(人工衛星のサイズと比較するとそう見える)メガ様より小さいのはもちろんとして、スタスクよりもだいぶ小さい……。
 たぶん、前作のがオリジナルの姿で、今作のはメルセデスに化けるための擬態ですね。頭の青い部分がなくなってましたよね?

・ハイウェイの追跡
 クランクケースがかっこいい!
 そしてビーがサムを放り出してもう一度キャッチするシーン。近くの席にいた子供がえらいウケてましたね。
 仲間のためにジャンプ台を用意するクラたんですが、何故飛ばせる?(笑

・ミラージュ(ディーノ? そう呼ばれていたのは青っぽい車だったような気も)
 真っ赤なボディのちょっと危険そうなヤツ。セリフや動きから、戦闘が専門のタイプでサイドスワイプらに近い立場なんだろうなと思いつつ。とにかく真っ赤なので目立ちますが、見せ場はあまりなかったですね。
 あと、ノベライズではホイールジャックは川の中で殺され、ミラージュは、サムを追うスタスクに捕まって殺されてます。映画では生き残っていました。良かったね。

・アイアンハイドー!!
 たぶん、多くの人にとっても、これはかなり衝撃的な展開だったのではないかと。
 まさかここにきて3作通しで出演したキャラクターを犠牲にするのかと、ノベライズでも最も驚いた部分です。でも、だからこそズシンと来るのだとも思います。ここで殺されるのがミラージュとかだと、「ああはいはい殺されるために出てきたのね、あっそう」くらいになってしまいます。でもアイアンハイドだと「えーッ!?」というインパクトがものすごく大きい。しかも直前に、サイドスワイプと組んでの戦闘でしっかり見せ場もあるし。つか体当たりで無理やり二台止めるタフさが最高! ノベライズでもアメコミでも、そのシーンはちゃんと書かれています。
 それにしても、その後特に誰もアイアンハイドの死に触れることもないのは……。弟子のサイドスワイプとか、長年苦楽を共にしてきたオプティマス、ラチェットやバンブルビーらに、なにか怒りや悲しみを表現するシーンがあっても良かっんじゃないですか!? それこそ、ラストでオプティマスがセンチネルを「許さない」選択をするときに、「この惨状を見ろ。許すには、この星から奪い取ったものが多すぎる。そして私からも。失われたものは、もう二度と戻ってこない」みたいな台詞とかね。
 というか、ラチェットに、ラチェットにもっと怒ってほしかった!! ノベライズの表現を見ると、ラチェットはオプティマスよりも若いようですが、なんとなく私の脳内では、アイアンハイドとラチェットはかなりいい大人なんですよね。アイアンハイドとともに過ごした時間も長かったんじゃないかなぁと。

・センチネルの武器
 ところで、センチネルが持っている腐食ガン。アイアンハイドに使った後、存在がよくわからなくなってる映画版。
 ノベライズとアメコミでは、アイアンハイドを撃った後、ビーを狙って、それを庇ってツインズが同じように撃たれて溶かされます。なのに出てもこないツインズ。まあいいですけど。リベンジでも単なるにぎやかしだったし。その上、そこで殺されるだけの役なら、普通にビーが避けてたほうがすっきりします。
 で、この特殊な銃は、ラストバトルでオプティマスに突きつけてます@ノベライズ。センチネルのほうが圧倒的に強くて、オプティマスが敵わなくて、もうダメだってところで、メガ様の一発に救われる展開。
 映画ではソードのほうを構えていたようにも見えますが、ともかく、銃の特徴がはっきりせず、存在がわかりづらいのが……。
 更に、一発でも食らったらヤバい、というのがノベライズでは分かるのに、映画ではさっぱりです。むしろ、最初にアイアンハイドが錆びて崩れていくシーンで「え? なんで?」になった人もいるのでは? 銃がそういうものだという説明になるシーンが、どこかにあったほうが良かったなぁ。

・秘密に弱いシモンズ
 もう秘密中毒はなおった、と言いつつやっぱり乗ってしまうわけで。
 サムが、「こういうときに頼りになる男」としてシモンズを認識してるのがいいですね。
 ダッチが、ノベライズではもっとクールなイメージでした。こちらの、ちょっとおろおろして挙動不審なのもいいですね。酒場での「つい昔のクセで」と泣きそうになって謝ってるのが可愛い(笑

・おうちの中にバンブルビーって……
 どこから入ったんだ orz ノベライズじゃ庭にしかいなかったし、作戦会議中は外にいたはずだぞ。ちなみにアメコミでも家の中に、窮屈そうにしゃがんでます。
 そして案の定、いろいろ壊してしまう子。

・シモンズとブロゾス副社長
 シモンズもすっかり馴染んでますね。
 社長(マルコヴィッチ)がサム(カーリー)のアパートに来た理由はさっぱり。映画の中でどんな意味があるのかもさっぱりです。ビーにからんでるシーンとか、単純に見た目的には面白いのですが、映画に必要なシーンなのかと言われたら……。他に削ったシーンがたくさんあると思えるのですが、それを削ってブラゾス副社長を残す理由がさっぱり分かりません。
 ノベライズでも、ここでブラゾスの出番は終わりで、この後なにも関わってきませんし、なにか貢献することも、邪魔することもありません。なんなんだ、この無意味な登場は。
 会社の持っている情報、ワンの自殺(レーザービークに突き落とされてるわけですが)に関して、証拠となるような書類を持ってくる役、ただそれだけ? どうせならもう一度くらい、意外なところで役に立ったりしたら良かったな。

・ザンティウム爆破
 昨日もう一度ノベライズを読みました。二度目に読むと、けっこうあちこちに伏線があります。
 ザンティウムのところも、「何故、自力で大気圏を出ることができるザンティウム(オートボットの宇宙船)が、地球式の打ち上げをするのか」が説明されています。それに答えているのが実はレッカーズで、「ザンティウムが普通に飛び立つと、今あいているオゾンホールがリスの穴みたいに思える巨大な穴ができる。だから、地球式のロケットに背負ってもらって大気圏を出たほうがいいんだ」と答えてます。で、ザンティウムの整備についても、「いろいろとやっている」ということがしっかり書かれてます。つまり、「大気圏を出るのには」と言い訳を作って切り離し部分=脱出ポッドを作製するなど、「いろいろと」やってたわけです。
 飛び立った先で、スタスクの視界から引いて姿が映り、撃墜に行くシーンはかっこ良かったですね!

・過剰演技
 ミニメカの時計に脅されて……というシーンですけど、なんでまた、全然リアルに思えないような大きな動きをするのか。どう考えてもどう見ても挙動不審というより、異常な動き方です。机を転がり越えてみたり……。
 私はどうしても、こういう「いらん表現」されると冷めてしまうので……。普通に手首抑えて呻いたり歯を食いしばってたりするだけでいいんだけどなぁ。

・俺の友達も殺された
 エプスの一言。エプスにとってだって、オートボットは大切な友達だったのに。
 素直に映画の世界の空想で、1作目以降の「間」の時間を考えると、エプスと仲良かったのは誰なんだろうなぁ。

・ムササビダイブ
 ……追尾性の高いミサイルとかで撃ち落せんのか? いくらマトが小さいからって、セイバートロンの技術水準は地球より圧倒的に高いんだから……。
 リベンジに引き続き、相変わらず彼等の能力が地球レベルなのが微笑ましい(笑)。もっと高度なセンサーとか備えてないんかい!

・実は生きてましたー!
 ドンパチやりまくってる映画のために、サムたちの危機を「突然どこかから飛んできた弾が敵を倒して救った」というのが分かりづらくて残念。そしてその後に現れるオプティマスも、登場が地味な気が……。
 突然どこからかの援護射撃を受けたサムが「なにが起こったんだ!?」と思ってるところに、上からドンとオプティマスの脚が振ってくる、くらいのスピード感あったほうがインパクトあるような気がします。
 でもこれ、私が展開を知ってて見てるからなのかもなぁ。なにも知らないで初めて見る人にとっては、オプティマスの脚が映るだけで「え!?」とテンション上がるのかも。だとしても、もっと驚きを感じさせる見せ方ってあるように思う。

・いきなり捕虜
 「川の向こうで合流だ」と言った次のシーンでは捕虜。おい! なにかがあってそうなったのか説明してみろよ!!
 ノベライズでは、ウィリーとブレインが敵の戦艦にもぐりこむときに、ビーが操縦してます。で、ディセプの攻撃艦のふりをして二人を送り届けたのはいいけれど、音波にバレていて撃墜され、胴体着陸のショックでフラフラになったところを捕まってしまう、という展開でした。でも、その頃にはサイドスワイプからラチェットから、全員捕虜になってるのは一緒。あんたら……弱すぎやしないか。そのくせ、その後に戦うとなったら一方的に強いんだから、わけ分からんて。

・せっかくバリケードっぽい子
 バリケードではないかと思われるのもいるんだから、彼等の奇襲とバトルとかね。それで不意打ちで劣勢になって、捕まってしまったとか、サウンドウーブの罠があったとか、そのどっちもとか……ていうか音波さんにもバリたんにも見せ場を、見せ場を……ッ!
 あと、捕虜にされてしまったビーたちが、ウィリーらが落とした戦艦のために危機を脱するシーンは、わかりづらいです。なにが起こったのかが。もう少しカメラの位置とか角度とか、見せ方があったんじゃないかな。「突然なにかあった、突然ビーが反撃した」でしかないよ……。
 アメコミだと、ビーが先に落下物に気付いて、「頭上注意」みたいなこと言ってますね。
 その後の戦いも、上で既に書いているとおり一方的。1作目にいたキャラクターを復活させたなら、その見せ場も……っ(←まだ言う)。傾いたビルの中でのドタバタをもう少し短くしたり、「その長さはなくてもいいんじゃ?」と思えるシーンは他にもあるんだから(サムの両親シーンも、最後はいい感じだったけど、その前の下ネタは一度だけでいいって)、その辺削って派手なガチバトル一個入れたほうが良かったよ私的には!

・人間はいつの間にこんな強くなったんだ?
 1作目ではデバステーター、ブラックアウトを倒すのにものすごく苦労してたのに、今回はあっさり「目を狙え」とか小銃だけで倒してるし。ホイールジャックが作った爆弾で脚ふっ飛ばしてましたけど、それにしたって……。さすがに六年くらいたって、戦い方もいろいろと分かってきたってことなんでしょうけど。
 あと、やっぱりおまえらは敵を探すのにレーダーとか赤外線センサーとか持ってないのかディセプティコン orz オプティマスらが接近してることも、人間が近づいてきて隠れてることも、誰もなにもどんなレーダーやセンサーも! 監視してないのか!?

・オプティマス無双
 強すぎ……。3作目になってもまだ言いますが、オートボット側が強すぎるのはちょっと。苦戦したり苦労したりしつつ、軍人集団になんとか渡り合うからヒロイックなんじゃ……。
 どうせ「無双」作るなら、トランスフォーマー無双作ればいいのにね! 北斗とかトロイとかのもっさいヤツじゃなくて、三国6みたいにスピード感のあるもので。攻撃のコンボは人型のときのほうがメインだけど、移動時にはそれぞれ、車とか飛行機に変身できるわけですよ。そうなるとスピードはあるけれど、武器は単純化する。世界観的に、敵がわらわらいるような世界ではないけれど、……要するに、今発売されている、アクションゲームとしてはかなり微妙なTFのゲームを、本当にレベルの高いゲームとして作ってほしい、という感じ。
 TPSタイプなら、ロックオンは高性能でいいと思うし(L2を押せば、近くにいる敵に素早く自動でロック。押すごとに、その近くにいる敵の中でロック対象が切り替わって、押し続けていれば相手が動いてもロック継続とか)、カバー(遮蔽物に隠れる)とかもできれば、ガチみたいな大味さはなくなる。で、格闘とか近距離での射撃武器が強いキャラクターもいれば、狙撃が得意なのとかもいて。車状態での移動速度が抜群のもいれば、遅いけれど頑丈なのもいる。飛行タイプは地形無視して移動できるけれど、「少しだけ移動する」のが苦手。飛行形態は制動しにくいってことです。で、オプとかメガ様とかは、呂布状態に強くていいんじゃないですかね。特にメガ様は飛べるし……。トリプルチェンジャー的なのもありかも。エイリアンジェット、エイリアンタンク、タンクローリーで。その点オプティマスは、もっと単純でシンプルに、スタンダードで攻撃範囲も広いし、基本性能も高い、みたいな。

・ぶらーんオプティマス
 可愛い。
 レッカーズ呼ばないと脱出できないのか。
 っていうか、そこに巨大なマトが、しかも一番厄介な敵がなにもできない状態でぶら下がってるのになんでほっとくんだディセプ。
 ノベライズだと、ショックウェーブが気づいているんだけど、「足がかりもないからしばらく脱出できないだろう」と考えて後回しにします。いや……それはなんというか……参謀としてどうなんですか? 一番危険な、一番厄介な敵であり、全員の士気を最も大きく左右する存在を今まさに簡単に倒せるチャンスなのに。私なら他のすべて後回しにしてでも総攻撃かけて、確実に撃破させますよ?
 ここは、気付いたのがショックウェーブでなく、「油断大敵」を地でいくスタスクだったらしっくり来るかもしれません。こういう油断とミスは、いかにもスタスクらしいし(笑

・メガ様の行動理念って?
 センチネルには壊れた頭を更に壊され、そしていつの間にか路地に座り込んで「これでセイバートロンが復活する」。あんたはなにがしたくて1、2、3作目と存在してたんだ?
 ノベライズでは、プライドを傷つけられ愕然としてると分かる表現がありますが、映画ではあっさり。まあ、そのノベライズも、センチネルに自分の有用さを見せつけようとしていたりして、小物感がびしばしに漂っています。ううむ、なんだかなぁ。
 ここは、赤タイトルで伏せなくても、みんなしっくり来ない、残念なところじゃないかという気がします。もう少し明確な悪役、存在理由がほしかった……。

・アックス!
 G1へのオマージュですか。とうとうビームアックスみたいなの出てきましたね。1作目でメガ様がチェーンハンマーは使ってるし。
 ところでオプティマス。貴方、次から次へと背中から武器を出してるみたいに見えますけど……。ノベライズによると、トレーラー部分が「バックパック」として武器格納の役割を兼ねるようですが、つまり、やっぱりリュックみたいなの背負ってると想像していいんですか? ぷふ。

・オプティマス+メガトロン
 一瞬かよ。
 てか―――ノベライズ読んだ時点で、「メガトロンが弱すぎる、どうせならプライム二人で適当に戦わせて弱ったところを二人とも」と考えるくらい狡猾で残忍なほうがいい、とか書いてますが、今回漁夫の利やったのはどう見てもオプティマスじゃないか?(汗
 メガ様が出てきてオプティマスの危機を救ったというより、メガ様がセンチネルに決定的なダメージ与えてほぼ倒しておいて、その後に不意打ちでオプティマスにあっさり頭カチ割られて死亡。更に、動けないセンチネルをあっさり殺すオプティマス……。この映画で一番怖いのはアンタだよ司令官
 それに比べると、「私がいなければ一人ではなにもできまい」とか言ってるメガ様のほうが、よっぽど甘いし可愛らしい。そんなとこで油断してないで、オプティマスは今片腕ないんだから、そのまま戦って倒そうよ破壊大帝!

・オプティマスの腕
 うーん……せっかく腐食ガンあるんだから、それを上腕にくらってしまって、腐食が肩から胸に広がるとヤバいってんで、ラチェットがバズソーで切り離すとか、そういうのが良かったなぁ。そうすれば腐食ガンの危険性も出せるし、ラチェットにも見せ場が……。
 ラストバトル、司令官だけ大暴れで、他の人たちいてもいなくても……orz ウィリーとブレインは活躍したけどね。

・ブレイン
 ……つか、ブレインって名前、字幕では一度も出なかったし、呼ばれたことすら……なかったんじゃ……?(汗
 ブレインがいつ、どうしてサムのところに来たのかは、アメコミの中で説明されています。

・ノベライズのラストバトル
 ノベライズ読んでみようかな、と思うかたには、映画見ていてもバレになるので、文字色を暗い灰色にしておきます。
 小説を読むつもりのないかたは、どうぞご覧ください。

 

 ノベライズのほうが萌えますね。
 センチネルが強すぎて、オプティマスは完全に圧倒されてしまいます。で、腐食ガンをつきつけられて、オプティマスも観念したところで、メガ様の一発に救われます。
 しかもその後で、「三つ巴の戦いだ。脱落するのは一人」と言いつつ、メガ様がオプに手を差し伸べて、立たせるんですよ!? 「武器を持たない手」を。で、その手をとって立ち上がったオプティマスとメガ様のきちんとした共闘です。
 ニ対一でも強いセンチネル。メガ様が足払いをかけて転倒したところを、オプティマスが飛び越えて腐食ガンをとり、それでセンチネルを撃って決着です。
 その後、オプティマスとメガ様の会話。「おまえも母星の呼び声を感じたはずだ。我々は似た者同士だ。私は自分の正義を信じて支配を望み、おまえは自分の正義を信じて私に抗った」といった話です。それをオプティマスは否定して、「私はおまえの支配にうんざりしていた」と言うと、「私は……戦いにうんざりした。講和したい。破壊の果てにはなにもなかったから、今度は創造を試みたい」とメガ様が答えます。それを信じられると思うか、と言うオプティマスに「だったらその銃で私を撃って終わらせろ」と。
 オプティマスは、「私がおまえに似ていれば、躊躇わず撃つだろう。何故なら今のおまえの態度は、ディセプティコンの間では弱さとみなされるからだ。自分のためにも、部下のためにも、彼等を支配しつづけろ」と言って撃ちません。で、メガ様は「ディセプティコンを率いて母星に帰還し、復興が成し遂げられたら連絡する。そのときには、もう一度一つの種族になろう」と答えて立ち去り……。
 「彼が真の意味でトランスフォームすること(心を入れ替えて別人になること)を望む」というオプティマス。

 まあ、壊すの大好きなディセプではどう言ったって復興なんかしたがらないだろ、という矛盾はさておき、萌え度は高いシーンで、大好きです。
 なのに映画は……。
 確かに、ここでメガトロンが生き残ってしまうと、「次」がありそうですっきり完結しないことになります。(キャストを入れ替えて新シリーズという噂もありますけど、敵はメガ様じゃないわけ?) メガトロンが死亡したほうが、三部作の完結には相応しいのですが、正直TF3、「最大の敵を倒した」というカタルシスが全然ないんですよね……。ただオプティマスが凶悪なだけのラストじゃないかあれ?(笑

 

・評論家ウケが悪いわけってもしかして
 演出とかドラマの部分って、TF妄想が得意な人にとっては、問題ないんだと思います。オプティマスの行動についても、「本当はものすごく苦悩して〜」とか空想して、勝手に隙間を埋めてしまうから。だから、愛ゆえにこまかいところはすべてすっ飛ばして、かっこいいからOK、な感じ。
 でも、そういう特別な愛を脇に置いといて見ると、物語にとって不要なシーンも多く、いきなりすぎる展開も多数。「欲目」抜きで見たら、「わけ分からん。ただドンパチやってるだけじゃないか」なのではないかと。これでは「映画作品としての評価」が低いのはどうしようもありません。
 私はノベライズ、アメコミを先に見ているからこそストーリーの展開が分かりましたし、「何故そうなってるのか」も分かりましたけど、予備知識なしで見た人はどれくらいストーリーを理解できたのか。妄想なしで、描かれたものとそこに滲んでいた行間から

・かっこいいからいいんだけどね
 ただ、私は特別な愛と歪んだ妄想癖が満載なので。
 作品として見るとどうよ、という思いとは別に、「かっこいいのでOK!」という気持ちも溢れてます。
 ただ、愛しているからこそ、もっといい作品であってほしかった、という思いも、間違いなくあるわけで。ド派手で迫力あってかっこよくて、それと同時に、ドラマや演出、展開の部分では批評家も満足させるようなものであれば、と望みます。
 自分の溢れる愛と、「作品として見れば」を分けて考えられる人とは、愛ゆえに、妄想ゆえに、暑苦しいほど熱く語り合ってみたいことがいっぱいありますね。

・ノベライズ最大の萌え単語
 そういえば。
 どうしてくれようかと思ったくらいの言葉が一つ。オートボットたちを示して、「鋼鉄の天使」と言っていたところがあってドッキリでした。

 

こうしたい妄想

 「私なら」という書き方はものすごく不遜ですが、「私個人にとって、もっと萌えられるものにするなら」という意味だということで、ご勘弁を。
 私ならどうするかなぁというのを、気ままに妄想させてください。これまた妄想の垂れ流しです。

・オプティマス
 暴力キャラでもいいのですが(笑)、その暴力を振るうための理由をもっとはっきりさせたいですね。
 博愛精神の持ち主で平和主義。にも関わらず、敵と定めれば容赦なく倒す。でも、敵だからってあっさりと殺せるなら、そんな危険な「博愛」はないわけで。つまりそれ、「神」の理念と同じです。「私に属するものは善。ゆえにすべて平等に愛するが、私に属さないものは愛するに値しない」。属さない、と判断されたら、どうすりゃいいのか。
 正義の側のリーダーなら、戦うことそのものにもっと苦悩していてもいいと思います。サムを守るためとか、人間を守るため、やむなくディセプティコンを殺すし、そのときには容赦しないけれど、「怒り」の源に、「どうして私にこんなことをさせるんだ」という、悲しみから生じた怒りがあるような。
 それか、あえて「冷酷さ」を残した設定にするなら、それをもっとはっきり表現してしまってもいいように思います。味方にすれば頼もしいし、優しくて頼りにもなるし、自分の身を犠牲にしても救ってくれるけど、敵と見做されたらと思うと、ぞっとするような存在。つまりは「神」のような存在。自分の物差しで善悪を決めて、その物差しですべてをはかり、決定する存在。自分の物差しに合わない他人の物差しは受け入れません。
 アメコミの「メガトロン・オリジン」におけるサイバトロンのような感じですね。長らく続き、誰もが疑わない絶対的な物差し。間違ってる、なんて言うほうが間違ってる。これだと「間違った者は許さない→言い訳なんか聞かず殺すと決めたらあっさり殺す」オプティマスになります。がくぶる。
 ……あ、いかん、この設定だとますます妄想が広がる……。

・メガトロン
 「どっちか」です。
 一方は圧倒的、絶対的、最強の悪役。セイバートロンの支配、宇宙の支配を望み、自分だけが重要。他はすべて、自分にどれくらい貢献できるかというコマ。狡猾で残忍で冷静で恐ろしく強い。フォールンに仕えるのはあくまでも「ふり」。センチネルも利用するだけ。最後にはオプティマスと戦わせて双方弱らせてから、まとめて潰せば楽、くらいの。完璧な存在としての悪役……ああうっとり。
 絶対に勝てないくらい完璧な存在であればいいのです。そこに、不確定性の強い存在として人間=サムたちが絡んで、思ったとおりの結果にならず敗れる、という展開。
 で、もう一方は「誰も疑わない狂った善」に疑問を持った反体制勢力のリーダー、という扱いですね。もちろんメガトロン自身も善ではないけれど、「自分の思うとおりに支配する」という点では、オートボット(サイバトロン)のルールに縛られた世界と、自分がそのルーラーになる世界と、どっちも同じだろうと。
 「間違ってると言うほうが間違ってる」世界で、「間違ってる」と言って行動を起こした人。ただ……この設定で行くと、「どちらから見ても間違ってる=センチネル」を倒すときには共闘しても、オプティマスにとってはメガトロンも「間違ってる」ので……。最後は二人で本気のガチバトルになりそうですね。
 ただ、こういうメガトロンになら、人間の理解者=オートボットの独善に気付いて警戒する人がいてもいい感じ。ディランのようないい加減な存在ではなくて、「オートボットに悪と見做されたら、一切の容赦なく消される」という危険に気づき、清濁併せ呑むところのあるメガトロンを支持する感じ。

・神的なオプティマスと、反逆者としてのメガトロン
 物語は複雑化しますが、こういう設定で連作、1シーズンのアニメとかやったら、シビアだろうなぁ。
 私に力量があるなら、すっごいやってみたい設定かも。
 圧倒的な善であるからこそ、圧倒的な破壊者でもあるオートボットと、個人の欲望で動くため身勝手で危険な反面、個人の裁量であれどんな過ちでも「許す」という選択肢が残ってるディセプティコン。
 基本的にオートボットを善として表現していきますが、そこかしこでその危険性も覗かせて、最後に負けるのはディセプティコンですし、彼等もまた危険な存在。ただ、敗れ去るメガトロンが、「守るべき子羊と見做されている間はいいが、奴等の意に背いたときには、おまえたちの未来の姿が今のこの私だ」とか言い残す感じ。

・スタースクリーム
 こいつも「どっちか」がいいなぁ。
 詰めが甘かったりしてメガトロンへの反逆も、その腹心としての働きもうまくいかないコメディリリーフか。
 それとも、本気で虎視眈々と自分がトップに立つ機会をうかがう、相当に優秀で危険な獅子身中の虫。
 ただ、メガトロンがどっちにしても「圧倒的な存在」とすると、前者だと歯牙にもかけられずいいように使いっぱしりにされてるだけになりそうだし、後者だと……やはり、ナンバー2がベストと思って、巧妙に立ちまわる存在、という設定がしっくりきます。メガトロンの理念に共感もしてないけど、彼のもとでナンバー2として働いているのが一番オイシイ、と。
 ものすごく現実的で利己的で、時にはオートボット側に有利なこともする、というのが面白いかも。ただし、それがメガトロンにバレないと判断すればであったり、どちらにも利益をもたらすのであれば。

・センチネル
 セイバートロンの復興のため、と動くにしても……ディセプと手を組み、人間を労働力として働かせ……というのは、やはり「正義側の尊敬されるキャラじゃない」気がします。
 なので、センチネルがディセプと組んだのは、あくまでも戦争を終わらせるため。「間違ってると言うほうが間違ってる」世界で、「こんなことは間違いだ」と思ったけれど、それが通じないのも、自分がプライムだからよく分かってて、「間違い」を正そうとしているメガトロンとコンタクトした、とか。
 ……とすると、神オプが出てくるバージョンの世界……オプティマスが潜在的な悪役になってしまうコースですかこれ orz それはそれで私個人としてはとても楽しい世界ですけど、一般ウケはしないだろうなぁ。
 とするとやはり、メガトロンが絶対的な悪役の世界で、彼に騙された、というのがやはり無難。悲しみを抱いて戦うオプティマスの世界ですね。
 とすると―――別に、メガトロンとの密約なんかなくてもいいか。そんな簡単に騙される人がプライムってのも変だし。

 

とても量的に質的に書けないストーリーの妄想

 ここで再び、絶対悪版メガトロン、その野望について考えてしまいます。
 彼が求めるものはなんなのか、が問題です。
 それを考えていたら出てきた、「映画を下敷きにしつつ、自分の萌え最優先で、絶対的最強悪役としてのメガ様を設定したらな妄想」が以下。
 長いスよ?

 オールスパークが失われ、それを追う……。そもそもの戦争が、なんのためか。やはり支配、力を手に入れるため。でも、何故「支配」を望むのか。……圧倒的に高い能力を持つメガトロンにとっては、遊びみたいなものかもしれませんね。「面白そうだからやってみよう」くらいのゲーム感覚。ボードゲームとか、チェスみたいな感覚です。
 その切っ掛けとして、フォールンの石碑、というのはアリかも。淡々と防衛長官をしていたところへ、力がほしくないかと言われ、そういう遊びもいいなと。全能の神を気取った原初のプライムに従ってみたらなにが起こるか、を楽しんでいる感じで。
 で、まずはフォールンの指示に従ってオートボットから離反、ディセプティコンを組織。オールスパークを手に入れろというので、そうしてみることにします。ちなみにフォールンがオールスパークを求めるのは、自分の復活のため。
 「とりあえず戦争って手段をとってみるとどうなる?」くらいの冷たい視線もいいかも。他人の命なんてどーでもいいので、「戦争」という手段をとった結果がどうなるか、見てみようというだけ。
 それが予想以上に拡大しても、自分は恒星間ジェットに変形できるので、別に困りやしない。この星がなくなったら別の星に行けばいい、くらいで。
 ただ、オールスパークという物体は、……フォールンに言われるまで、どういう存在なのかを知らない、という設定がいいですね。プライムしか知らないわけで。フォールンから命を生み出せると教えられ、「ふむ」と。手駒を生むのに使える超便利なモノなので、強力なカードの一枚として手に入れておくと良さそうだ、と考えます。フォールンのために手に入れるふりをしつつ、最終的には自分のものにしようと。ただ、その前に使い方なんかも聞き出さないといけないので、フォールンには忠実なふりを続けます。それこそ、自分に「真の生き方」を教えてくれたマスターとして敬うような態度で。

 その戦争の最中に、センチネルはセイバートロンを脱出しようとして、撃墜され、航行機能不全のアーク号で宇宙の彼方へロスト。
 で、オールスパークは戦争の途中で宇宙へ捨てられてしまい、フォールンから追えと言われ、「どうせこの星、もうすぐ破滅するし、追いかけてみるか」くらいのノリ?
 なのに思いがけず地球で墜落。オールスパークの存在を感知して接近したとき、磁場によって方向感覚失った感じで。完璧なメガトロンが、地球に属するものによって運命を狂わされる象徴みたいなものですね。で、北極だか南極だかで凍結して数万年。
 ただ、発掘されたときに一時的に意識を取り戻していて、その間にサウンドウェーブに通信してる必要があります。この通信を得て、サウンドウェーブだけはスタスクたちよりも前に地球に来ている、と。
 で、そのサウンドウェーブがアーク号を見つけていて、自分の判断で隠蔽工作をしてることになるのかな。
 こういった行動がメガトロンの意思に合致するところ、スタスクは呼ばないのにサウンドウェーブは呼ぶ……というか、相当遠くまで通信できる点からして、彼はスタスクとは別の腹心、メガトロンの知性のコピーみたいな存在として設定したほうが良さそう。なので元々つながりが強い、と。

 ともあれ、ここからが1作目になります。
 オールスパークを探して地球に辿り着いたオートボットとディセプティコン。
 凍結から解放されるメガトロン。とりあえずオールスパークを手に入れようとし、……オプティマスとどっこいどっこいの勝負じゃつまらないんだよなぁ。完全に機能が回復しきっていない、という理由で、メガトロン本人は戦わなくていいと思います。
 なので、あの場で戦闘するのはあくまでもスタスクとかのみ。
 基本的に、軍人であるディセプのほうが強い、というのは設定したい個人的に。アイアンハイドくらいですね、まともに戦えるのは。あと、オプティマスはやはり強い。
 でも、もう持ちこたえられないと思って、ジャズを映画どおりに死なせるなら、オプティマスが自分と同化させようとするのを、ジャズが奪い取ってそうする、とか……。メガトロンに奪われたらマジヤバいんですよ。本気でヤバい。なのでどんな手を使ってでも、渡すわけにはいかない。
 オールスパークを破壊されてしまい、ディセプティコンは退却。メガトロンは、オールスパークが失われたと報告されても、さほど怒りもせず。先行して調査を続けていたサウンドウェーブから、フォールンの所在、アーク号が奇跡的にこの星の衛星に墜落し、柱も隠蔽されていることを聞いているので、「さて、次はどうするか」と考えるだけ。

 リベンジでは、メガ様は一度も「死んでない」というのが最大の違いになりますね。一度でも負けたらディセプたちは言うこと聞かないので、死ななくていいと思います。
 とりあえずオールスパークが失われたことをフォールンに報告し、「我の完全なる復活のために手を貸せ」と言われる感じかな……。なにせ最初のプライムなので膨大なエネルギーが必要。オールスパークがあれば簡単だったけど、それが失われてしまったので、太陽エネルギーの強奪、ということに。
 ただ、フォールンもまた地球に来ていたことがある、という点で、奇妙な偶然の一致がありすぎることは、メガトロンも気にします。ただの偶然か、それとも「運命」とやらか。
 ま、どっちかと言わなくてもフォールンのほうがお馬鹿なので、「我が真のプライムとしての力を取り戻した暁には、そなたにもプライムの力を授けよう」とか言うわけです。そんなもの嘘だろうと思いつつも、もし本当なら、くらいでとりあえず乗ってみるメガ様。
 オールスパークの知識をコピーされたサムの意識から在り処を読み取って、阻止しようとするオプティマスを倒し、しかし復活され……フォールンの約束がやっぱり嘘だったと分かれば、まるで助けるかのごとく傍に降り立って、丁重な態度で一発デカいの食らわせて、後始末はオプティマスたちに任せて飛び去る、と。
 メガ様は自分で戦っちゃいけませんよ、やっぱり。そんなものは全部手下にやらせておけばいいのです。
 ただ、このあたりでそろそろ、人間という生き物は脆弱なくせに侮れない、ということは認識していただきたく。彼等の整然とした理論でいくと「不可能だからやらない」ことを、「不可能だと思ってるのに何故かやる」人間。
 かつ言えば、そろそろこんなゲームにも飽きてきた感じで。
 でも、センチネルという面白いコマが、恐ろしい偶然で月にいる。そこで、この「運命」のボードにあえて乗ってみることに。

 ダークムーンでは、―――そーですね、オプティマスは人間の側に立っているので、彼等との関係を悪化させるようなことはしたくない、と思っていて。でもセンチネルは人間にそこまでの価値があるとは思えず、力ずくで5本だけ無事だった柱を奪い取り、セイバートロンとの間に「道」を作り、まだ無事な同胞を呼ぶか、あるいは自分が星に戻ろうとする、とか。
 その程度のためのものなので、アイアンハイドを殺したりはしません。ただ、センチネルの行動のせいでオートボットも危険視されてしまうことに。
 でも、サウンドウェーブの裏工作で月に隠されていた残り数百本の「柱」が反応して、月にひそんでいたディセプティコンたちを地球に呼び寄せてしまう……。しかもそれを、センチネルが意図したことのように見せかけるトリックがあると美しいですね。それでオプティマスとセンチネルが敵対してしまうわけです。
 トリックとしては、オートボットの仲間のふりをしたディセプティコン、というのがいるといいか。それこそ何万年もひそんでいた「草」みたいな存在。アニメにもこういうのっていた気がするし。
 で、誤解しあっているオプティマスとセンチネルが戦ってるのを高みの見物なメガ様。でも、スパイ役のディセプがバレて捕まって、そのことを告げられたプライム二人がお互いの勘違いに気付いたときに、ようやくメガ様の存在に意識がいくくらいでいいんじゃないかと。
 ただ―――本当の悪役は、そう簡単に自分で戦いません。弱った敵にとどめをさすのも、あくまで手下の仕事です。「戦え、卑怯者、臆病者」とか言われてもまったく取り合わない。スタスクと二人で、クールに見物してたらいいと思います。スタスクは「なにを言われても高みの見物に徹するのがクールで美しい」と思ってるからそうする感じですが、メガ様は本気でどうでもいいと思ってます。むしろ、「自分が危険な役割を担うなんてただ愚かなことなのに、なんでこいつらはそのことが分からないんだ? 何故そういう自明の理を、卑怯だの臆病だのという感情論的な価値観に転じるんだ?」と本気で思ってます。
 ただ、そこに絡んでくるのが「人間」ですね。戦うために存在しているディセプにどう足掻いても勝てそうにないオプティマスたちを助けるために、人間ががんばる。
 で、最大の不確定要素である人間のせいで、思いがけない大打撃を受けて、遊んでやる気が失せたメガ様が、いったん退避。ただしそのときには、数百本の柱が手元にあるわけで。
 それで、セイバートロン星を呼んで、その引力と質量で、このそろそろ飽きてきた、不愉快な運命の舞台、地球と人間をまるごと消滅させようと。
 地球を滅ぼす方法はいくつもあるし、呼び出したディセプティコンたちに総攻撃を命じてもいいのに、何故セイバートロン星を呼ぶのか。
 それは、いい余興だからです。オートボットにとっては自分の故郷、その大切なものが、もう一つの大切なものを破壊する、なんて。「こういうのがおまえたちの好みだろう」くらい言ってやればいい。メガ様本人はもう別に楽しいとも思ってないのですよ。悲劇的な大騒ぎ、感動的な展開が好きなんだろう、と演出してやるだけ。
 それを阻止するのが最終決戦。センチネルもオートボット側で戦ったらいい! Wプライムです。ひゃっほう!
 バトルはさておき、―――いや、さておかず、それぞれ見せ場がほしいなぁ。
 バリケードはバンブルビーと一騎打ちやってたらいい。たぶんビーは勝てないんですけど、別の場所で戦ってる誰かの撃った高威力のキャノン砲とかが、トドメさすだけってところでバリケードぶっ飛ばして決着。「日頃の行い」ってことでOK。
 アイアンハイドvs……ディセプの中でも軍人気質の強い、正々堂々としたタイプってのがいるなら、戦わせたいですね。アイたんは元ディセプですし。サイドスワイプは、傍にいるけど手を出さず、見届ける役目。もしアイたんも3作目で死ぬようにするなら、この決闘に敗れて倒されればいいのです。正々堂々の一騎打ちに、潔く、誇り高く。
 ラチェットvsブラックアウト? ブラックアウトは本来の設定だと、かなり残念な感じなので……けっこう強いのに、油断したりとか、ラチェットの策にはまったりとかで負けちゃう感じ。殺すために持ってるものじゃないのに、とバズソー見たラチェット先生が、迷いを振り切るようにして立ち去ったりすると萌え。
 サウンドウェーブはメガトロンの知性のコピーだとすると、倒せない存在の一つかも。それぞれにディセプを倒してオプティマスを追いかけるメンバーを、全員まとめて罠に落としてしまうような感じで。スタスクと組んだら相当に厄介そう。ただ、そこで殺そうとするサウンドウェーブと、プライムの最後を見せてやろうじゃないか、とか言ってしまうスタスク。また馬鹿なことしてこの子は!なのがスタスクなので。
 ともあれ、そんなこんなで最後の最後にくらい、メガ様が自分で戦えばいいかと。Wプライムだろうと勝てないくらい強い。で、素直に王道で、センチネルはなにかのために命を落とすくらいでいいのではないでしょうか。人間を助けるため、がいいかな。途中で人間に疑問持ってたりするのを、命がけで戦う姿を見て本当に後悔して……。
 戦いに巻き込まれてしまった人間を庇って大破したりするわけです。王道。でもメガ様にとっては、実に馬鹿馬鹿しい。自分の目的を達するために不利益なことをわざわざやる理由が分からない。メガ様から見れば、センチネルの自己犠牲は「おまえたちは己を美化することに必死だな」とかいう程度のもの。自己犠牲もなにもかも、現実的な利益や目的の達成のためではなくて、ただ自己満足、自分の行動に満足したいだけのものだ、と。
 で、そのセンチネルの思いを受け継いで、サムたちがまた、運命を狂わせるわけです。
 セイバートロン星を呼ぶための膨大なエネルギーが逆流するとか、なんかそんな感じでメガトロンに大ダメージ。あるいは致命的なダメージ。オプティマスの攻撃を避けられない、と。

 最後は―――二通り、想像します。
 片方は、普通に負けて忌々しそうに死ぬだけ。負け惜しみとか言うようなことはしません。負けたことには相応の理由がある。それはイコール、己の愚かさであったり、判断ミスであったりする。決して他人のせいではない。それを忌々しく思おうと苦々しく思おうと、淡々と受け入れる感じで。他人に興味なんてないんです。ただ自分の力が至らなかっただけ。だから他人に対してどうのこうの、最後に言ったりもしない。
 もう一方は、最後の最後に、「このままでは地球は破壊される」というのを、何故かメガトロンが自分の身を犠牲にして止める、という展開。ただしそれは改心したからとかではなく、「命」をチップにしたゲームに負けた者が、勝者に支払う対価、みたいな冷たさです。「自分の命も含めて、命なんてどうでもいい」と感じてる存在。退屈な人生のゲームの一こま。スタスクとかは巻き込まれて、サウンドウェーブはメガトロン同様に淡々としてますが(そもそも知性のコピーなので、感情とか持ってないし)、スタスクは冗談じゃないと逃げようとするでしょうね。そのへんがしょせんナンバー2、小物な理由。
 ま、どっちにしたって、ものすごい強敵を退けて守りぬいたことへのカタルシスはあっても、「勝てた」という気がしない終わり方が理想的です。

 ―――うん、なんかすごく無駄に長い、別のメガ様物語ですね!
 こんな妄想をここまで読んでくださったかたがいるのかどうか、相当怪しいと思いますが、私は、存分に妄想できてとても楽しい時間でした。うひ。