子供向け絵本

 

こちらは、所有する中でも「英語圏の幼児向け」のものを集めてあります。普通のアメコミと違い、文章が少なく、文の構造がシンプルで、口語表現も少なくなっています。すなわち、中学1年生程度の英語力と、ちょっとした辞書さえあれば充分に分かる内容のものです。
内容はまさに子供向けですが、絵に関しては、絵本なだけにうまく簡略化されていて、ロボ絵を描こうとする人にとっては、どう省略すればいいかなどの参考にはしやすいのではないでしょうか。というわけで、見開きの写真もつけてみます。

【幼児クラス】

「I Can Read シリーズ 〜 MEET THE AUTOBOTS 〜」

1作目オートボット紹介

ビーvsバリ

【見開きページの訳】
しかし今まさに危険が角を曲がってくる。このパトカーは本物じゃない!
バンブルビーは (直訳すると「超音速のイカした爆発野郎」) に変身する。(……「素早くて、人間から見れば過激な、かっこいいロボットに変身した」くらいの意味かと思うんですが、よー分かりません!)
彼はまず、危険なディセプティコンから人間の友達を守る。

……なんでこんな訳にしにいページを撮影したのかと、訳す段階になって軽く茫然としましたが、それはさておき、1作目のダイジェストで、オートポットのメンバーについて、それぞれ見開きで2ページずつくらい使って解説しています。「ジャズはオプティマスの右腕だ。彼は忠実で勇敢である」とか「アイアンハイドは戦闘についてすべてを知っている。彼はタフなオートポットの一人だ」「ラチェットはレスキュー車だ。彼はいつも友を助けるためにそこにいる」といった感じ。
絵はパステル調に近いような、少しぼんやりとした描線と彩色。

「I Can Read シリーズ 〜 MEET THE DECEPTICONS 〜」

1作目ディセプティコン紹介

ずらりと

【見開きページの訳】
彼等も危険な軍団だ。

今度はまったく訳し甲斐のないページでなんですが、この1ページ前にはブラックアウト、バリケード、スコルポノック、フレンジーがいます。
これも1作目ベースで、メガトロン様の顔が無性に怖可愛い以外、他のメンバーはやわらかいタッチですがけっこうかっこよく描かれていたり。ブラックアウトさん美形説が浮上しました。
個人的には、最後にあるオートポットのページで、アイアンハイドがマスク状態で無闇にスマートに描かれていてかっこいいのに対し、ラチェットおじさんの顔がどうにもアレでナニでとても残念無念。
こちらも色鉛筆とかで描いているみたいな感じで、妙にほんわかしてます。ディセプなのに。

「I Can Read シリーズ 〜 I AM OPTIMUS PRIME 〜」

2作目紹介

オートボッツvsディセプティコン

【見開きページの訳】
この地球では、オプティマス・プライムは人間たちの友である。
そして、人間とオートボットたちは共に、メガトロンと彼の率いる邪悪なディセプティコンと戦っている。

これは「リベンジ」の絵本で、オプティマス・プライムとは何者かとか、彼の敵は誰なのかとか、彼等は地球でなにをしているのかとか、そういった内容です。タイトルどおり、オプティマス中心の、ものすごいダイジェストみたいなものですね。
地味にサイドウェイズさんのイラストがあるのがツボ。イケメンなのになぁ。もったいないなぁ。
絵はアニメに近い鮮やかな色と太めの線なので見やすいと思います。

「I Can Read シリーズ 〜 RISE OF THE DECEPTICONS 〜」

2作目ディセプ寄り

こちらはオートボット

【見開きページの訳】
オートボットたちと彼等の人間の友は、困難な戦いに備える

リベンジにおけるディセプティコン側のキャラクター紹介みたいな絵本です。
これもかなり見やすい絵で、書き込みなどは細かいほう。おかげでメカはかっこよく描かれています。色の塗り方もアニメに近いようなビビッドなタイプですね。
なんというか、ヒーローなファイティングポーズが多いなぁというのが私の感想でした。いや、かっこいいですよ。
しかしまあなんていうんですか? メガ様はスタスク以外はリベンジで出て来たディセプティコンばかりで、サウンドウェーブがかっこいいとかいう以外にはちょっとしょんぼり。

「I Can Read シリーズ 〜 BUDDY BRAWL 〜」

がんばれウィリー&ビー!編

点目オプ……w

【見開きページの訳】
「危機一髪だったな」
オプティマスがウィリーとバンブルビーに言う。
「君たち向こう見ずな二人は、共闘することを学ばなければいけない」次に襲われたときにも私が近くにいるとは限らないのだから」

オリジナルのショートストーリーです。バンブルビーとウィリーが、スタースクリームに襲われたとき、自分のやり方を主張して共闘できず、サムたちを危険に遭わせてしまってオプティマスに怒られてます。
で、最初はケンカして口もきかないのですが、最後には一緒に戦う、と。分かりやすい展開(笑
絵はそれほど上手くはおりません。というか、(・・)こんな目をしたオプに笑ってしまう……ぷふふ。

「I Can Read シリーズ 〜 RATCHET TO THE RESCUE 〜」

ラチェット先生出ずっぱり!

ちゃんと医者(技師)の仕事してる

【見開きページの訳】
次は、どこか悪いところがないか、レーザースキャナでサイドスワイプをスキャンする。
「しっかりしろ」ラチェットが彼の仲間に言う。「直してやるぞ」 そして、そうする。

ラチェットにフォーカスした、超がつくほどレアな絵本です。1作目ではそこそこ目立ったものの、2作目では空気、3作目でもやっぱり空気らしい彼の勇姿を拝めます。責任感が強く、真面目で、果敢。いつどんなときでも仲間を助けることに全力を傾けるラチェット先生。ああかっこいい……。
相変わらずボッツたちの顔は大サル系ですが、そんなことは気にしてはいけません。色もはっきりしていて、省略もいい感じ。けっこう見やすい絵です。

「Optimus Prime's Friends and Foes」

いよいよダークムーン

布とまとうという概念があったのかあんたたちに

【見開きページの訳】
オプティマス・プライムと彼の友人たちはかつてディセプティコンと戦い、地球を守った。
メガトロンは決して諦めない。彼は次の襲撃を計画するまでの間、オートボットから身を隠して砂漠にひそむ。

ダークムーンのお子様向けダイジェストです。特にネタバレにならないシーンを拾ってみました。錆だらけな上に、壊れた顔を布で隠すって……なんか、彼等の風習みたいなものからしたらありえない気はします。っていうか、直さんのですか、その破損。
それはさておき、しっかりネタバレしてるコミックです。敵が誰かとかね。でも、小説で読んだときに「そうくるかよ」と思ったところは、こっちではお子様向けのためですかね、何事もなくなってました。
ちなみにタイトルは「オプティマスプライムの友と敵」。このタイトル、地味に本文中で「ああ!」と思います。
線が太くて、塗りはアニメ塗りほどビビッドではありませんが、分かりやすいし、スタイルもいい絵です。

「The Lost Autobot」

センチネルが主役

今回はトレーラー部分も活躍

【見開きページの訳】
ショックウェーブがキャノンでオートボットを撃つ。ドリラー(ドリルビースト)の腕がアーク号のカケラを掴む。
オプティマスはトレーラーをシールドに変えた。彼はショックウェーブを押し返し、ドリラーを斬る。ディセプティコンは退却する。

これはいわゆる前日譚的な内容が半分を占めています。本編中でも解説はされる部分だと思いますが、センチネルが新たに住める星を探してセイバートロンを旅立って月に墜落し、月にアーク号があることを知ったオプティマスがセンチネルを迎えに行って蘇らせる部分がメインです。タイトルも「失われたオートボット」→「行方不明のセンチネル」ですし。
最後はセンチネルが生き返って、めでたしめでたしで終わってます。

 

【小学生低学年レベル】

「SAM'S NEW CAR」

サムとビーのシーンをピックアップした感じ

絵は微妙……

ここから少し対象年令が上がって、1ページ内の文章が増えます。
それは1作目の、特にサムとカマロにのみ焦点を当てたダイジェスト。車を買って、勝手に動きだされて盗まれたと思って、翌日には追いかけられて、バリケードから助けてもらって、最後が、他の仲間が地球に落ちて来たあたりです。

ちなみにイラストの質は低く、デザインけっこう狂ってます。まさにこのバリケードの絵も、胸の上部にあたるパーツの幅が広すぎてなんだかなな状態に。
手元にあるので紹介はしておきますが、あまりかっこよくもないし、別に買わなくてもよかったかなぁと思った一冊でした。しょぼーん。
ちなみにタイトルですが、「NEW CAR」ではどう考えてもないだろうとツッコんでいいですか? 中古車だし、「新しい車」と言われると、前にも車を持っていたようにも聞こえるし。ここは「FIRST CAR」にすべきだったのでは。

「OPTIMUS PRIME VERSUS MEGATRON」

1作目ダイジェスト

その眼鏡は君にはかけられないと思う

1作目の本編ベースですが、言葉を文字どおりに解釈しすぎているのか、なんか本当にオプティマスとメガトロンが「兄弟」という設定で書いているのはどうだかなぁと。オールスパークから生まれた兄弟みたいなものではあっても、兄弟として育ってはいないと思うので、「兄弟」という単語にこだわられると違和感。
といった感じで、ダイジェストというには独自の展開や設定も見られます。

絵は主線が太く、適度に省略されていてけっこう参考になりやすい……のかなぁ。パーツの形や、どのあたりを省略して描くかの参考にはなりそうですが、体のバランスなどはあまりとれてないように思います。
メガトロン様の顔がハンコみたいにいつも同じなのがかえって怖かったり……。

「WHEN ROBOTS ATTACK!」

リベンジのウィトウィッキー家シーン

こいつらのことかよと思った

バンブルビーが大好きで、彼が少しでも出ているならほしい!というのでないなら、別にいらないかと。
タイトルから、ロボたちの戦闘なのかなと思っていたのですが、実際には、映画序盤でサムの家の家電が小型ロボットに変形して暴れ、それをバンブルビーが鎮圧するところまでのシーンが描かれています。
小型メカたちがかわいいと言えばかわいいし、それを面白がる子供もいるだろうということなのですが、大人のお友達にしてみたら、このあたりは別にどうでも……。

「SATELLITE MELTDOWN」

vs サウンドウェーブ

射出!

リベンジですが、敵はサウンドウェーブに絞られています。タイトルも「衛星溶解」ですしね、直訳。
衛星ハッキングのシーンから、モニターの画面全部に音波さんの顔が映ったり、そしてペットたちがぶっ飛ばされ、自分もぶっ飛ばされるところまで(笑)。本編では何事もなく宇宙にいたので、やられるシーンはなかなか新鮮★
絵もアニメタイプで見やすいし、なかなか面白い一冊です。

「Bumblebee's Best Friend」

相変わらずビーは仲良し

背の高さおかしいよ……

【見開きページの訳】
(……ちょっと長いので全文は勘弁です。内容としては、職場で小型のディセプに襲われたサムが、ディセプティコンが戻ってきた、とボッツたちに話しているところ)

サイドスワイプさんはもっと長身ですよー!? それはさておき、オプティマス、アイアンハイド、ラチェット、ビー、サイドスワイプ、ミラージュがいます。……だから、とっかえひっかえ新キャラ出して前作のキャラの消息不明にするくらいなら、ちゃんと続けて出演させればいいのに……。
バリケード似のにいちゃんがおるなぁと思ったら、これはクランクケースみたいですね。だから取っ換え引っ換えはやめてさぁ(←まだ言うか
ともあれ、線がシャープで塗りもくっきりしていて非常に見やすい絵です。

「Autobots versus Decepticons」

メガ様なんてちょっぴりしか登場しないのに表紙

オートボット集合

【見開きページの訳】
(これも長いので訳は省略。ボッツたちの紹介ページです)

サイドスワイプがオプティマスたちと同時期に地球に来たって書かれてるけど違うってそれ! 今回新しく加わった仲間として、ミラージュとホイールジャックも描かれていますし、名前も挙がっています。
左から、赤いのがミラージュ、黄色のバンブルビー、白いサイドスワイプ、青のオプティマス、黒いアイアンハイド、淡い水色のホイールジャック、右端がラチェットですね。
ホイールジャックがハゲた科学者みたいな外見です。で、だから、サイドスワイプはもっと長身……!
内容は映画のダイジェスト、子供向けアレンジ有りで、最後の決戦に挑むぞ!ってところで終わってます。

「THE MOVIE STORYBOOK」

1作目ダイジェスト

いい具合にコミック化

もう少し文章量が増えますが、小学校高学年、というほどのこともありません。
日本人でも、馴染みのない英語は辞書で対応すれば、口語的な表現はほとんどなく、中学レベルの英語力で十分読めます。
よく見るとジャズの手が人間の手のようになっていて、実際の等間隔に並んだ特殊な形状ではありません。口のあたりは簡略化されて、ちょっとこの写真では見づらいでしょうが、人間の口みたいになって開いています。ビーとかはそうでもないし、オプティマスはマスクしっぱなしなのになぁ。しかし書きこみの度合いや省略の仕方など、かっこいいロボのスタイルや雰囲気はあまり崩さずに描いていて、これはけっこう高ポイント。
縦30cm程度の大型、ハードカバーなのでUSドルで9ドルと、ちょっと高めです。日本円だと1200円程度だったっけ? よく覚えてませんが。でもページ数は40ページほどなので、すぐ読めます。

 

【ちょっと変わった仕様の絵本】

「SPOT THE 'BOTS」

写真版絵本

こういうページの右端が開いて……

こうなります

リベンジの絵本ですが、これは写真を使ったもの。よくありますよね、日本でも戦隊ものとか仮面ライダーで。
ここに書いてあるのをざっと訳すと、「オプティマスはメガトロンを止めなければならない。だがこの仕事は一人のオートボットには大きすぎる。 "サイドスワイプ、出られるか?" オプティマスは彼の友達を呼ぶ。」というのが左側で、ページを拡大した右側に、「サイドスワイプはコルベットに変身する。"準備できている"と答えた」。
内容的には幼児向けです。

写真そのものはあちこちに露出しているものなので目新しくもなんともありません。しかしこれがなかなか、「開くとメガトロンがいる」「開くとタンクに変身してる」「開くとカマロが横に並んでる」「開くとスタスクが出現」といったように、童心にかえるとちょっと不覚にも面白かったり……。不覚すぎますね、はい。

「Action Pop-ups!」

飛び出す絵本だよ!

バンブルビー登場

ダークムーンの飛び出す絵本です。上のサンプル写真の場合、閉じてある状態では、黄色いカマロの陰にサムがしゃがんでいるところが描かれていて、開くと上のようになります。ちなみに描かれている敵はクランクケース。
そしてこの絵本が今のところ唯一、「子供向けでは何事もないことにされてしまいがち」な部分を映画(ノベライズ)どおりに説明しており、「最後の戦い」もしっかり描いています。ページ数はたった10ページの超絶ダイジェストですけどね。
そしてなにより、イラストがかっこいい! 上のバンブルビーを見てもらっても分かりますが、くっきりしたシャープなラインでスマートに描かれています。アイアンハイドがかっこいいページもあるし!
たった10ページで1000円近くするのは安いとは言えませんが、判型も少し大きめですし、かなりオススメ。