紹介スプレッド

 ここに記載するものは、タロット・フォーラムやスプレッド紹介本で見つけた、面白そうなスプレッドです。
 出展だけは明らかにしておきますので、興味があるかたはぜひ、その「大元」をご覧ください。

 

New Deck Interview Spread

 当方のタロットコーナー、リンクページからも案内している「Aeclectic Tarot」で紹介されていたスプレッドです。
 私はこのスプレッドについて、Aeclectic Tarotから直接ではなく、あるかたのブログ「ephemera 〜 fuu's diary」で見つけました。(残念ながらこのブログは閉鎖されてしまいました)

 新しいタロットを手に入れたとき、そのデッキと相性がいいのかどうか、どんなふうに接したらいいのか、デッキそのものに尋ねてみるようなスプレッドです。

インタビュー・スプレッド フォーラムにあったものをそのまま転記すると、
1. Tell me about yourself. What is your most important characteristic?
2. What are your strengths as a deck?
3. What are your limits as a deck?
4. What do you bring to the table -- what are you here to teach me?
5. How can I best learn from and collaborate with you?
6. What is the potential outcome of our working relationship?
 となっています。
 私なりに訳すると、
1.デッキの特徴・個性
2.デッキの得意分野
3.デッキの苦手分野
4.表現の傾向
5.占者の姿勢・視点の持ち方
6.そのタロットを使用することで得られるもの
 といったところでしょうか。

 リーディングの際には、1のデッキの基本的な性格(陽気だとか真面目だとか)と、4どう表現してくるか(叱咤する、慰める、など)を合わせて考えるようにしましょう。
 1〜4でデッキが「どういう奴か」が分かるので、それとどう付き合うか、付き合うメリットはなにか、が5と6になる感じです。

 fuuさんが実際にご自分のデッキで使用された際には、大アルカナが正逆問わず3枚くらい出ていれば相性はいいほうと見ていい、と感じたそうです。逆に、小アルカナしかなくて逆位置が多い場合は、あまり合うデッキではないと見ます。
 とはいえ、実際にそれぞれの占者が試して、自分なりの傾向を見れば良いのではないかと思います。
 また、大アルカナだけを使って占ってみるというのも良さそうです。その際には、正逆のバランスで見るといい感じかも。

 ちょっとだけ気をつけたほうがいいかなと思うのは、この結果を固定観念、先入観にしてしまわないようにすることです。
 「このデッキはこうだから」と決めつけてしまうと、それもまた、リーディングの際の色眼鏡になりそう。それに、合わないんだと思って、使わなくなってしまうのも勿体無いことです。
 時が過ぎて自分自身が変化すれば、デッキとの相性だって変わるはずですから、この結果はあくまでも、参考に。
 デッキの変化、自分との関係の変化を敏感に感じ取れるような人であれば、使いながら「あれ?」と感じて調整されていくのでしょうね。

 これをもとに私がアレンジしたものを、「インタビュー・スプレッド」として掲載しています。アレンジといっても配置を自分に合うように変えただけで、意味などはそのままですので、サンプルをご覧になりたいかたは、どうぞ覗いてみてくださいまし。

 

Harvest Spread

 書籍コーナーで紹介している『POWER TAROT』という、スプレッドを多数紹介した洋書にあったものです。
 個人的に「ちょっと面白いな」と思ったものを、いくつか紹介いたします。
 まずはこれ。「収穫スプレッド」。……日本語に直訳するとつまんないですね。

ハーヴェスト・スプレッド まずは原文。
1.What you want
2.What seeds you need to sow to get what you want
3.What new belief you need in order to promote growth
4.Who or what helps you
5.What challenges you face
6.What you harvest
7.The key to the big picture

 烏訳はこちら。
1.求めるもの
2.する必要のあること
3.成長するため、必要となる信念
4.援助
5.乗り越えるべき試練
6.手に入るもの
7.アドバイス

 手に入るものを「収穫物」とみなし、それを手に入れるためには種をまく必要がある、という視点が前提です。
 やるべきこと、やりたいことは明確なのに今一歩進めないときなどに向いてそうです。
 7は、直訳すると「大きな絵の鍵」、大局的なビジョンの鍵、なので、求めるものをよりベストの形で手に入れるために必要なことや、直接的に必要なこと・起こること以外に、その問題・課題に関わることで得られるもっと深い経験や知識、といった見方もできます。

 

Treasure-Chest Spread

 同じく『POWER TAROT』から、「面白いなこれ!」と思ったものをもう一つ。
 自分の中にある才能や要素を、宝箱に入った宝石にたとえたスプレッドです。

トレジャーチェスト・スプレッド1.Diamonds : Were you shine.
Major talents, abilities, and assets that you have.
2.Pearls : What you know.
Knowledge and information that you have incorporated into your life.
3.Gold coins : What you have.
Money and material possessions currently available to you.
4.Emeralds : Who you know.
Relationships that are now part of your life. 
5.Platinums : What's holding you back.
Things or people in your life that you need to release.
6.Sapphires : Where you could shine.
Emerging talents, assets, and abilities.
7.Quartz crystals : What you're learning.
Knowledge and information that you could incorporate into your life.
8.Rubies : Who you may soon know.
Relationships that are entering your life.
9.Unpolished diamonds : Your hidden light.
Assets and talents that you can develop.

1.ダイヤモンド:貴方が輝いている分野。既に持っている才能、能力、資質。
2.真珠:貴方が知っていること。すでに人生に取り込んである知識や情報。
3.金貨:貴方の所有しているもの。運用できるお金や資産。
4.エメラルド:貴方の人脈。既に築いてある人間関係。
5.プラチナ:貴方を引き止めるもの。貴方が手放すべきもの、あるいは人。
6.サファイア:貴方が輝ける場所。これから開花していく才能や能力、資質。
7.水晶:学ぶんでいくべきこと。これからの人生に取り込んでいくべき知識や情報。
8.ルビー:間もなく知り合う人。これから貴方の人生に関わってくる人。
9.ダイヤモンドの原石:隠された光。未発達の才能や能力、資質。

 なんかプラチナだけ割り食ってる気がします(笑)。各宝石の性質やパワーなども考慮されているかといったら、そんなことはない気がしますが、自分自身の「今」を占ってみるのには、なかなか面白いスプレッドです。
 ただ、スプレッドのカード配置としては、バランスが悪いなという感もあります。
 才能に関するカードは1・5・9で斜めに並んでいますが、お金に関しては3だけ、人と知識に関しては2枚ずつで、これらは特に対称に配置されていたりはしません。
 「宝箱」の箱という形で、きれいに四角くおさめているのかもしれませんが、実際に並べるときには、もっとユルくてもいいかもしれませんね。

 

Three cards spread

 特にネーミングはありません。
 こちらはバーバラ・モアさんの『TAROT SPREADS』で紹介されているものです。(リンクでは書籍紹介ページが開きます)
 スタンダードなスリーカードですが、意味の付け方がきっぱりしています。

Do and Don't1.Do this
2.Don't do this
3.Outcome

 訳する必要はない気もしますが、
1.やるべきこと
2.やるべきでないこと
3.結果
 です。
 これだけ絞ってあると実にシンプル。
 なにかに迷ったとき、さっと占ってみるのに向いています。
 「やろうかどうしようか」という内容ではなく、なにかを「やる」と決めたとき、やらざるをえないとき、自分がどう臨めばいいかを問うのにいいですね。または、「どうすればいいのか」と自分の行動や態度に迷うときにも合います。

 

Elemental Advice Spread

 『TAROT SPREADS』からもう一つ、シンプルで使いやすいものを。
 展開枚数も5枚と少なく、アドバイスカードが4枚あるので、悩み事を問うのに向いています。

エレメンタル・アドバイス1.The problem
2.Air
3.Fire
4.Water
5.Earth

 解説が「場所の意味」と一体化しているので、原文部分は超簡略に。しかし、タロット・ユーザーには特にことわる必要もないかもしれませんね。

1.問題
2.風:考え方、コミュニケーション
3.火:信念、情熱、意志
4.水:感情が問題に及ぼす影響
5.土:具体的な行動
 といったところでしょうか。

 一つの問題について、どう捉え、考え、解決策を模索すれば良いのかというのが風。
 火は態度、姿勢といってもいいかもしれません。
 水は「べき○○」というものではなく、その中で自然と優勢になる感情なので、それを活かすか戒めるかはカード次第になりそうです。
 土がある意味、結果、最終的なアドバイスとも言えそうです。「とりあえずこうしたら?」と読んでいいのではないかと思います。

 実際に試してみて思うのは、ポジションとスートの組み合わせです。
 2の風の位置にワンドのカードが来たりすると、ちょっと「え?」となります(笑)。そういった場合、冷静な思考よりも「こうしたいんだっ」という自己主張が強くなりやすい、と読むこともできるのではないでしょうか。
 なのに今度は火の位置にソードが来てますますま「え……? 」(笑) その場合、「態度としては断定的で、理屈っぽく相手をまるめこもうとする」といった読み方はできますね。
 試してみると、いろんな意味で面白いスプレッドでした。