2013/03/13 (水)   早くいらっしゃってくださいクレイトスさん!

 Amazonから出荷報告のメールが届きました。これなら確実に発売日にはプレイできそうです!
 でもたぶん佐川急便、回ってくるのは夕方の可能性も。まあいいや。クレイトスさん愛は爆発してますが、早くやりたくてたまらないッ!!ってほどではないので、楽しみに待ちたいと思います。でも届いたらぶっ続けでプレイするのが目に見えてます。
 オンラインは特に興味もないので、シングルプレイ。過去編ということですけど、どんな物語なのか。
 自業自得みたいなところもありますけど、神に陥れられ愛する妻子を我が手にかけて殺した男。勝利と名誉と引き換えに、愛する者の命を失ったとも言えます。
 描かれる時代によってクレイトスの心中を占めるものは違いますが、アセンションは1の前。アレスに騙された後だったかと思います。この時点で怒りmaxになってないのが不思議と言えば不思議ですけど、己の愚かな選択が生んだ悲劇とでも考えていたのか。
 ともあれ、PSP版(HDリマスターのPS3版)もすべてプレイしている身としては、物語が待ち遠しく、そして今まで裏切られたことのないゲームプレイもまた、楽しみです。
 早く明日になぁれ♪


2013/03/14 (木)   クレイトスさん来た―――!!

 キモい―――ッ!!(○皿○;
 虫キモいよ〜〜〜っ(((◎□◎;
 そして巨人もキモい orz
 なんだこのキモい敵どもは!! 内臓びろーんとかグロいのは平気だけどキモいのはイヤ〜〜っT□T
 で、さっそく「いつものアレ」か? と思ったら騙されたっ。くそう。しかしどんな状況だろうと美女に言い寄られるとついていくのかクレイトスよ。
 そしてパンチラしすぎですクレイトスさん!
 
 相変わらず巨大な敵とのバトルです。
 そして誰だろう、この影みたいな人は。助けてくれるみたいだけど、3までの間でさんざん裏切られてきた経験からいくと、どうにも信用できないプレイヤーです。アレスに騙されゼウスに騙されガイアに裏切られですからねぇ。
 しかし他のルートなんてものはないので素直に進むしか。
 
 とりあえず、スタート地点は「少し先」で、そこをクリアすると三週間前に戻ります。
 この時点ではアレスとの誓約を破ってはおらず、復讐の女神にも囚われていない……でもなんか幻を見せられて、その世界の中に閉じ込められてはいるみたい。
 そこに影の男が出てきて、自由になれと言う。アレスとの誓約からも、女神からも。ふむふむ。
 
 キッラ村でゴルゴンの目とフェニックスを発見。エリアに入って右に進めば2種類あって、もう片方はジャガーノートと戦ったら右に進んだ先で、動かせる足場に乗って柵のある2Fに入れば尾がありますね。あと、壁に隠れてクリア後にオンにできるツボ。
 クランク回すと、機械の陰にあるゴルゴンの目の宝箱がちら見えします。
 その後、映しだされた場所へは、移動足場を持ってきて登ればよしと。
 そして魔法ゲット〜。アレスの炎ですか。なんというか、憎い相手の力を借りないといけないのが腹立たしいところ。
 ミノタウロスが出てきたエリア、左にあるゴルゴンの目のところは、その傍の段差から無理やり飛び移るのでいいのでしょうか。乗れたんでいいんですけど。
 
 メデューサが出てくるところは、そこに進む前に下のフロアの奥に行くと建物の中にゴルゴンの目……。うーん、どっかでフェニックスの尾のほう見落としてきてるかな?
 その下のフロアを進んだところに、殺人車輪がぐるぐるしているところ……。ここは足場を引き出しておくと、車輪が引っかかって束の間止まるので、その隙に3連足場を引き出して登ればいいわけですが、「できるだけ長い時間止めておく」必要があるので、何回かやりなおしました。足場の上にゴルゴンとフェニックス。ここで体力はグレードアップしました。
 であらためてメデューサの出てくる上のフロアへ。
 貯水池で牛の頭から上に橋に出たら、手前側に進むとまたゴルゴン。奥に進むと橋が崩れて戻れなく……。
 そしてスライダー。
 ここでポセイドンの力ゲット〜。
 
 ……どう見てもでっかいヘビの胴体……。気にせず進むとしますか。
 道なりにまたゴルゴン。フェニックスはどうした。
 蛇かと思ったら蛇の形した乗り物でしたー!? なにその奇想天外。
 そして変な塔の中へ。そしていつもどおりの螺旋階段ですね! ところでここは登るのか? 降りるのか?
 とりあえず登ってみると……外に出たところで、ハシゴをするして進むとまたゴルゴン。
 上に登るとキメラですね。なんか順路くさいので、倒したらいったん下を見てこよっ……って降りられなくなってるし orz いいもーん……。
 
 今度は赤蛇の乗り物の内部ですか。
 スライダー後、先に進んで蛇の上に戻ったら、左に進むとまたゴルゴン。フェニックスはどしたー!?
 ゼウスの稲妻を手に入れて扉を出たら、順路は右から下ですが、左に飛び移って、さっき見えてた白箱を取らねば! おお、やっとフェニックス。
 黄色に蛇に渡ったら、ずーっと手前に行くとゴルゴン。これで体力2段階目。
 
 スライダーに登攀を繰り返して先に進むのですが、ジェットコースター上で戦ってる感覚ですかこれ。
 戦いながらも船上の変化に気を配るって新しい遊びかも。
 これで塔に戻って来れたので、今度こそ下に降りてやるっ。特殊アイテムの「オラクル参拝者の貢物」なるもの発見。そしてフェニックス。
 で、相変わらずデカい建物のほうを動かすわけですね?
 
 神殿の中では、ケルたん倒した後……なんだ? 変なガス? 逆側の壁壊すとゴルゴンとフェニックスがありますが。
 このガスは時を一時的に止められる? 別の世界を垣間見せるみたいな感じ?なんにせよ、その間、止まった時の中で動けるってことみたいですね。
 左のドア壊して進むと、彫像でスイッチ押しておいて、ガスに触れて時を止め、彫像どかしてから柵の間に入る、というギミックがあります。そこにゴルゴンとフェニックス。
 逆側の扉も彫像を動かして、ガスに触れると落ちてくる足場の下に置いて足場を保ち、そこからゴルゴンとフェニックスゲット。
 ん……? どこへ行けば……?
 って、左のドアの奥の部屋に、ガスに触れると床が壊れるところがあるのか。落ちたらそのまますぐ進めば突き当りの壁壊せてゴルゴン&フェニックス。
 そしてハデスの力。
 
 針山の床はガス状態のときに向こう側のテーブルみたいなのにしがみつければOK。そこでまたガス出したら、R1で飛び移り、□で蹴破って進むだけ。ゴルゴンとフェニックスゲットで、体力はまたワンランクアップしました。
 進んでいって……ガスで通路塞ぐ柵が壊れている間に進み、元の中央広間へ。スイッチ踏むと右の柵は上がるので、ここでレバー倒して、ヒントの出たところで足場作り。うーん……でも閉じてしまう左の柵の向こうって、どうすれば行けるんだろ。なんかスイッチの上に置いておけるもの……。
 まあいいや。後で取れるのかもしれないし、先に進むとしましょう。
 上の大きな絵の前に特殊アイテム「アレティアの飾り」発見。
 元の部屋に戻るのですがガスで出現するので……下層にある彫像を、火が出ているとこの傍に持ってきておいて、ガスに触れて、落ちた板の上に彫像の乗せ、そのままガスの効果切れとともに上層へ。この彫像を落とすと、さっきのスイッチを固定できますね!
 そんで、通れるようになった左の柵の向こうへGO。フェニックスの尾ゲット。
 で、この彫像を真ん中のテーブルの傍に持ってきておいて、傍のガスに触れ、彫像に乗ってテーブル、砂時計をぶっ壊す、と。
 
 アレティア……珍しくクレイトスがジェントルに接してますな。珍しく。珍しすぎるよ!!
 このあたりで一服です。つい4時間くらいぶっ続けましたので。
 なんのかんの、謎解きのパターンみたいなものは見に染み付いているので、さして苦労せず進んでいます。
 今回は敵の武器を奪って使ったり、落ちている武器を装備できたりしますね。武器に魔法と同じ属性もつけられますし、やはり安定の面白さです。


2013/03/15 (金)   ちょっと優しいクレイトスさん

 攻略用のメモはここらへんで別にして、単に感想でも。
 崩壊と再生を行える「ウロボロスの宝石」を使いつつ、先へと進んでいくと、影の男がオルコスという名前であることと、彼が何者かが分かってきました。
 アレスと復讐の女神の間に生まれた子供だけど、アレスの望むような強い男ではなかったため見捨てられ、けれど母には愛されて誓約の番人になった、と。
 しかし彼等がクレイトスにしていることを見て、本当に自分(の親たち)のしていることは正しいのか?という疑問を持ち、クレイトスに手を貸したようです。
 その裏切りのために拷問されてるとかなんとか、ひどい身の上。
 
 物語は現在から始まり、3週間前に飛び、そしてまた現在に戻って、今度は二週間前へ。
 つまり……オルコスに出会って幻影と誓約から解放される道を進み始め、幻影を打ち破る「真実の眼」なるもの……ランタンを手に入れるため、それまでいた島を出て、デロス島へ渡る、と。これが今プレイしている地点です。
 でもたぶんこの後でクレイトスは囚われの身になって、ゲーム開始時点での状態になるはず。
 さてデロス島ではどんなことが待ち受けているのか。
 と思って上陸後。
 基本的に誰も助けないクレイトスさんですが、この時点ではまだ怒り狂ってないせいか、一人だけですけど自分のすぐ傍にいた人のことは助けてますね。こういう他人に優しいクレイトスさんは初めて見た気がします。でもまあ、ここまでの時点で死体は完全に物扱いで容赦ないとか、全員助けるつもりはないとか、冷淡なところもしっかりと。
 
 それにしても、過去と現在が入れ違いで出てくるようなこの見せ方、GOWではこれもある種のパターンですが、物語を理解する上ではちょっとややこしいですね。
 私の場合、2周や3周は確実にプレイするので構わないのですが、初回プレイ時にはたいてい、つながりが分からなくて物語への没入感はありません。
 数少ない例外が、時間の流れにそって進んだ3かも。
 2も一応時間どおりですが、実を言えばGOW、2を一番最初にプレイしたため、「そもそもなんでこうなってるのか」がわからないままのプレイでした。これがネックで、初回はやっぱり微妙に意味不明だったという。
 PSP版で出てたものは「何故、なんのためにそうしているのか」が今一つ分からないまま進んだので、これも理解は今一つ……。
 
 アセンションはところどころでクレイトスの過去らしきものが垣間見えます。それはどうやら復讐の女神の策略でもあるようです。
 先はものすごく楽しみですが、他にも同時進行のゲームが多く、ちまちまとプレイ中です。


2013/03/16 (土)   あれ? これでクリア?

 短くね!?
 オンラインもあるから? それとも単に集中してやりすぎただけ?
 そろそろ半ばくらいかなと思ってる間にクリアしちゃったよ……。
 
 「戦いの神がオリュンポスの壁を破るだろう」。
 アレティアが見た未来、予言。
 この時点での彼等はそれがアレスだと思う、風前のことなのですが、実際にはこの後クレイトスがアレスを殺し戦いの神になるわけで。
 そしてオルコス。見た目キモいボティなのだけは勘弁してほしいのですが、GOWで数少ないクレイトスの味方。最後まで味方でいつづけてくれた人―――ッ!!
 なんかもう……。
 バレなので書きませんけどね。
 最後の最後で分かりましたが、この時期のクレイトスは過去の記憶がはっきりしていないのですね?
 しかし復讐の女神を倒しアレスとの誓約も完全に破られたときに、その記憶を取り戻すことになった、と。
 
 戦闘は今までのより少し厳しい気がします。戦い方いろいろ研究しないとなぁ。
 前作までみたいに武器が複数あるのではなく、拾い物のサブウェポンの他、メインウェポンはあくまでもブレイズ・オブ・カオス。これにどの魔法の力を宿らせるかで、いくつかの技が異なるモーションと性能になる仕組み。3の、チェーンで振り回すものばかりなメインウェポンよりはしっくり来ます。
 
 さーて、特殊アイテムONにして2周目やるか!!


2013/03/17 (日)   英語でプレイ

 英語音声、小麦色の肌のクレイトスでプレイです。
 ずーっと玄田さんのクレイトスを聞いてきてるので、英語のほうがかえって違和感。
 
 アーティファクトはたいがいオンにして……って、なんか一つ、一番最初か最後のもの取り忘れてるっぽいな(汗) 他は全部拾ってきてるのにぃっ。
 アーティファクトは、CSアタックを自動成功させてくれるヤツが好きです。だってこれでゆっくりクレイトスさん眺めてられるから!!
 
 んー……あ、アーティファクト発見。チュートリアルステージの最初のギミック(?)のとこですね。レバー操作して檻開けて、出てきた囚人と戦ってから鎖引いて柵開けるところ。囚人が入ってたところにありました。これでコンプだ!
 ………………。はっ!? Σ(○□○;
 恒例のレッドオーブ大量獲得どったんばったんタ〜イムがなかったんじゃね!?
 え、うそ、ちょ……シリーズ初じゃないですかそれ!? ねえちょっと!? どうしちゃったの!? それともなんかどっかで見落としたの自分!?
 サイクロプスの目玉はえぐらないし……。ロープ移動中に敵とかち合うこともないし……。
 
 ともあれここらで、ストーリーをまとめておきたいと思います。
 当然ある程度はネタバレですので、おイヤなかたはお気をつけて……。
 
 過去と現在とをあらためて分けてみると、3週間前にオルコスに会って、幻影に囚われていたことに気付かされ、アレスとの誓約から自由になれと説得された、と。オルコスはデルファイでオラクルに会えと言うので、デルファイに向かうわけですね?
 で、デルファイでオラクル、真実を見る眼を持つアレティアに会おうとするのだけど、アレティアの眼は復讐の女神とアレスによって奪い取られてしまい、彼女は幽閉されています。代わりに変なおっさんが奴隷をこき使って暴政中。
 ひのおっさんをぶちのめし、なんとかアレティアを解放はするものの救うことはできず、その代わり「ウロボロスの宝石」という秘宝みたいなのを一つゲット。
 アレティアの助言に従って、幻影を破るため、デロス島にあるランタンのもとへ向かいます。
 アポロ像を「ウロボロスの宝石」でせっせと復元しながらよじ登り、途中で、オルコスの持つ能力、分身ができるようになる秘宝「アルコスの誓約」をゲット。
 そしてランタンの力の源、アレティアの眼でもある秘宝「真実の眼」を手に入れるも、そこでオルコスともども復讐の3女神に捕らえられ、秘宝も奪われてしまうクレイトス―――。
 これが過去の部分でした。
 
 で、冒頭がこの後の時間。
 さんざん拷問され心折れそうになってるクレイトスですが、調子に乗ったメガエラになんとか反撃し、身を縛る鎖から逃れます。で、メガエラ追跡。
 追っていくと、女神の中の一人……真ん中は誰だ? 名前が出てきた記憶がないんですが、ティシポネですかね。こいつがクレイトスに幻影を見せては足止めしようとします。
 まずはメガエラを倒し「ウロボロスの宝石」を奪還。その後、進んでいって「オルコスの誓約」を取り戻し、一瞬の隙をついて「真実の眼」も取り戻し、最後に女神2人をぶちのめして完了。
 これで自由になったかと思われたのですが、クレイトスの家に現れたオルコスは、「母が私を再び君の誓約の番人にした」と言い、まだ解放されていないことを告げる、と。
 そしてついに解放されたとき、今まで記憶の中で朧に忘れられていた、妻子を殺した記憶も蘇り……。
 
 というのが、アセンションの流れでした、と。
 うーむ……。
 愛するシリーズだし愛するクレイトスさんだけど、正直この一本は、「蛇足」な気がします。
 クレイトスの人間性、過去を描くにしてはあっさりしすぎていて、「妻子を失ったことが彼にとってどれくらいつらいことなのか」を感じさせるような強いシーンはありませんでした。
 むしろ実写動画のほうがぐっと来ましたね。
 妻子を殺した記憶が曖昧、ということもゲーム中で明らかには出てこず、「記憶を取り戻したらどうなるんだ」というドキハラ感もないし。
 3での完結、ハゲマッチョのおっさんの辿り着いた最果てに、物語の細部ではハテナなところもありつつ、思わず感動して涙ぐんでしまった、あの完成度のままで終わってくれたほうが良かったかも……。


2013/03/18 (月)   クレイトスさん語り

 本日分はだらだらと、シリーズを通してクレイトスさんについて考察したものでもアップします。
 書いたのはGOW3の後だったりして。
 けっこう真面目にギリシャ神話の英雄の物語を考慮して、クレイトスという半神半人の英雄について考えていたのですよ。
 
 というわけで、物好きなかたはどうぞお付き合いください。
 
「父殺しの因果」
 これは間違いなく、GOWのキーの一つです。
 具体的には…… 
 
【クロノスが父ウラヌスを追い落とす】
 ウラヌスとガイアは、タイタン神族と呼ばれる神々を12人、作りました。
 しかしその後、更に生まれてきた奇形の子供たち……一つ目のキュクロプス、百頭百手のヘカトンケイルのことを、ウラヌスは我が子と認めず気味悪がって地底に閉じ込めてしまいます。それに怒ったガイアが、我が子タイタン神族たちに「あのダメ親父を罰してやんなさい」と言い、これを引き受けたのがクロノスでした。
 で、クロノスはウラヌスのダイジなモノを切り落とし、王の座から追い落としてしまいます。
【ゼウスが父クロノスを追い落とす】
 さて。
 ウラヌスは自分が追い落とされるとき、クロノスに予言をしました。それが「自分の子に王位を奪われる」というものです。
 それでクロノスは、レアとの間に生まれる子供たち……ハデス、ポセイドン、ヘラといった子供たちを次々と飲み込んでしまいます。っつーかだったらそもそも子作りすんなや!と思いますが下半身に節操ないのは伝統なんでしょうかね。
 で、GOW2でイベントとしてあったように、レアはゼウスの代わりに石の塊を差し出し、ゼウスは唯一難を逃れて育ちます。そして予言どおりに父クロノスを倒して神々の頂点に立ちました。
【クレイトスが父ゼウスを倒す】
 そして、クレイトスの登場となるのです。
 最初はヘラクレスやペルセウスといった「人間との間に生まれた子」の一人として、それほど脅威でもなかったクレイトス。しかし、力を得て戦神の座にもついたクレイトスを見ていると、ゼウスの胸には懸念が過ぎります。「こいつもまた父を倒し王の位を得る宿命を持つているのではないか」と。
 それで、1では魔法をくれるなど協力的だったのが、2では騙して殺し、「因果はこれで終わる」と言っているのです。たぶん。
 
 こういう構造が存在することも、ポイントではないでしょうか。
 
「英雄クレイトス」
 ゼウスの子は、半分人間であろうとも素晴らしい力を持ち、英雄と呼ばれるような偉業を成し遂げます。
 メデューサの首をとったペルセウス、12の難業をクリアしたヘラクレスが代表ですね。どっちも2と3に出てきてボロクソにされますが。
 クレイトスもこれと同じ、ギリシャ神話の系譜に連なっていると考えると、1は「英雄クレイトス」の物語なのです。
 ゼウスを父に持ちながら、それと知らず育ち、生きていた一人の勇敢な戦士。彼は体に流れる血のおかげか、非常に優れた力を持ち、若くしてスパルタ最強の呼び名を手に入れます。
 しかしあるとき、生命の危機にあって彼は戦神アレスに助力を乞い、勝利と力、強力な武器と引き換えに魂を捧げ、神の戦士となります。
 そして、ヘラクレスの難業にも似て、神に命じられるままにあちこちで戦い勝利をおさめるのですが、アレスは物足りません。そして、クレイトスの人間性をなくしより完全な戦士……というか殺戮マシーンにするために、妻子を己で殺すよう仕向けました。
 妻子を殺したクレイトスはアレスを見限り、この忌まわしい過去の悪夢から逃れる方法はないかと他の神にすがります。
 そのクレイトスに力を貸したのがアテナです。アテナはペルセウスに盾をあげたりと、神のせいでもたらされた半ば理不尽な難事に挑む英雄を、何人も手助けしてます。
 ギリシャ神話の通例として、人を殺した者はその地を離れ、浄罪の旅をするものだとか。クレイトスが繰り返してきた戦いにも、そういう側面があるのかもしれません。
 ともあれクレイトスは、神の命令に従って神のために戦えば、妻子を殺したという悪夢から救ってくれるものと期待して10年もの間戦い続けます。それは言わば、神から与えられる試練というわけです。
 
 アテナは、GOW1において、アレスによって襲撃されている自分の都市アテネを救うようクレイトスに命じます。この使命を果たしたら「許される」とアテナは約束してくれました。なので、これこそが浄罪の旅の終着点とばかりに、果敢にアテネの街へ乗り込みます。アレスに一矢報いたいという思いもあったでしょうが、たぶんこの時点では、アレスを直接倒すことになるとは思っていなかったのではないかと思われます。
 アテネを救うべく戦う道程で、オリュンポスの神々がこぞってクレイトスに力を貸し与えます。ポセイドンの魔法、ゼウスの魔法といったように。アレスの暴虐があまりにも目にあまるので、英雄に助力しようというわけです。この段階ではゼウスたちはクレイトスの味方です。ヘラがどう思っていたかは知らされませんが、少なくともゼウスたちは、クレイトスを優秀な神の戦士として認めてそれぞれに力を与え、導いたわけです。
 
 アテネの街で戦い、神殿で信託を得てアレスを倒す力を得られることを知り、砂漠の神殿へ行き、更にはそこからクロノスの背負うパンドラの神殿へ。いくつもの難事に立ち向かい、乗り越え、ついにはパンドラの箱から力を得たクレイトスはアレスを倒します。
 しかし、アテナにできることはクレイトスを許すことで、彼の苦悩を消してはくれませんでした。誰が許すと言っても、自分で自分を許せないんだからどうしようもないのです。
 結局どうしようもないのかと絶望したクレイトスは断崖から身を投げます。神にすがっても無駄で、この10年も言わば無駄、ただ神にいいように戦わされていただけ。そんなふうに思ったのかもしれません。しかし、その身を惜しんだアテナはクレイトスをオリュンポスの神の一人へと昇格させるのでした。
 
 ―――と、ここまではけっこう真っ当なギリシャ神話っぽい物語です。
 ただの船乗りを、助けられたにも関わらず何故かわざわざ突き落としたりと、残酷さを表現するならもう少し方法があったんじゃないかと思うようなこともしてますが、我が儘でジコチューだろうと、けっこう王道の英雄譚だと言えましょう。
 
「父殺しの因果再び」
 「半神半人の英雄が、苦悩から身を投げたのを哀れんで、アテナが彼を神の一員とした」。ここまでは、普通の神話です。
 しかし、新たな戦神となったクレイトスは、かつてのアレスもかくやという暴虐を発揮します。まあ、悪夢は消してもらえないし、神になったものの他の神は自分を軽んじるし……というかまともに相手にしてくれないし。神として相手にされず嘲弄の的になったというと、ヘラの息子、醜い鍛冶神ヘファエストスもそうですね。ただ、ヘファエストスは己の技術を用いて神々をぎゃふんと言わせてますが、クレイトスさんにあるのは、THE 暴力。
 そうして暴れまくるクレイトスさんはますます他の神から疎まれ、アテナも彼を庇いきれなくなります。
 
 その一方で―――クレイトスの力を誰よりも疎み、恐れているのはゼウスでした。
 ウラヌスからクロノス、クロノスから己へと続く「父を倒し王権を得る」という因果。これが自分にも振りかかるのではないかという恐れもあって、彼は2の冒頭、ロードス島においてクレイトスを罠にかけます。あんなあからさまな罠にかかるクレイトスもクレイトスですが……。
 ゼウスがクレイトスを刺したシーンで「因果は終わる」と言っているのは、おそらくこの因果のことです。
 そしてここからは「裏神話」とでも言うべき物語へと入っていくのです。
 
「反逆者クレイトスの物語」
 ゼウスに殺され冥府に落ちつつあったクレイトスを救ったのは、タイタン族のガイアでした。
 オリュンポスの神に破れ、冥界の更に奥底、辺境に追いやられたタイタン族の復讐のためもあって、クレイトスに力を貸すことにしたのです。たぶん、ガイア自身は独力ではタルタロスの底かどっかから出ることができず、クレイトスの力を借りてその出口を作るのが目的でしょう。
 クレイトスの新たな旅は、時を遡る力を得るためのものです。運命の女神のところにある「運命の鏡」の力を使って、ゼウスに殺される前の時間に戻ること。これが目的です。
 そのために彼は、比較的遭遇しやすいタイタン族と巡り会い力をつけながら、運命の女神目指して進みます。
 道筋には同じく英雄と呼ばれるテセウス……ポセイドンの子で、ミノタウロスを倒した英雄、これを退け、次はイアソン(王位を奪還するために「金羊毛皮」を求めて旅した英雄)の亡骸から金羊の毛皮をゲット、更にはメデューサ討伐の英雄ペルセウスとも戦います。なお、ペルセウスの姿が見えなくなるのはハデスから借りた兜のため。剣もまた神からの贈り物。盾はアテナから借りたものです。
 どいつもこいつも英雄なのかただのイヤミなおっさんか勘違いしたアマちゃんかという有り様ですが、それを言えばクレイトスは堕ちた神というより最凶最悪の英雄って感じかも……。
 
 なお、クレイトスがゼウスを憎むのは、ロードス島で自分を騙して殺したのもありますが、その際にスパルタの兵士たちを皆殺しにしたことと、この旅の途中で知らされたように、スパルタの街すら滅ぼしてしまったことがあります
 漠然とした神への失望……己の苦悩をなんともしてくれない神々に対する苛立ちや失望は、兄弟同然のスパルタ兵士たちを殺され、故郷の街すら滅ぼされたことで急速に凝縮され、「殺してやる」という殺意へと変貌したと思われます。
 ともあれ、再びいくつもの関門を乗り越え、運命の女神すらぶちのめし、クレイトスは過去に戻ることに成功します。
 しかし、ゼウスを庇ったアテナを刺してしまい、その隙にゼウスは逃亡。クレイトスはあらためて時間を巻き戻し、ゼウスを討つため、大戦の終盤へと現れました。そしてそこから、敗北寸前だったタイタン族たちを「現在」へ召喚し、オリュンポスの頂きを目指すのです。
 
 これがもし「表神話」だったら、クレイトスの狼藉に怒ったゼウスは彼から力を奪って人間にし罰を与え、スパルタの兵士や住民たちも連帯責任とばかりに殲滅し、堕ちた英雄は永劫の苦役につくとか動物に変身させられるとかで、無力になってTHE ENDになるのではないでしょうか。
 しかしクレイトスさんは、その「パターン」を破壊するのです。
 
「神話でなくなる3」
 1が王道の英雄譚、2も「裏」にはなるものの、とりあえずまだ英雄譚と言えます。
 しかし3では、本来の神話では決して神を超えられない人間、あるいは半神半人の存在が、そのルールを破壊して神話そのものを崩壊に向かわせます。
 そう、3はギリシャ神話ではなくなるんだと私は考えてます。神がいなくなっては神話が終わってしまうし、消えてしまいます。THE ENDと書かれるものは「物語」であって「神話」ではないのです。
 学術的な定義がどうかは知りませんが、私の感覚では、「神話」と呼ばれるものは、最後まで主たる神が残り、あるいは入れ替わり、語られずともあれこれとなにかをしつづけて、「今」もどこかに存在しているのではないかという可能性を残しているから「神話」なのではないかと。
 もしクレイトスが主神となって君臨すれば、ギリシャ神話の新たな時代―――クロノスの黄金時代、ゼウスの銀と青銅の時代に続く、もっと陰惨な血の時代のようなものが始まったとして、「神話」が続くのかもしれません。
 もしクレイトスが3のラストで、アテナに「力」を返していれば、アテナを主神とした新たな時代がはじまり、神殺しの英雄、最強にして最凶の英雄クレイトスも、その神話の中に刻まれて語られたのかもしれません。
 しかし実際にはガイアやクロノスといった主たるタイタン族も死に、オリュンポスの中心的な神も殺され、王権の交替といっても新たな主神の登場もなく、3は終わります。オリュンポスにはディオニュソスだのなんだのと他の神も存在しますが、誰もが王になれるわけではないので、荒廃した世界とともにこのまま衰退していくしかないのではないかと。
 そして、神無き時代が始まるのでしょう……。
 
「神の赦し」
 クレイトスの物語は、ギリシャ神話の「パターン」を知らないと、違った見え方をします。
 現代の日本人であり、かつ「ギリシャ神話」の常識をろくに考えないで見た場合、クレイトスの怒りや失望はものすごく当然に見えます。
 が、実はそうでない、クレイトスは異端であり異常なのだということを知っておくのも一興です。
 
 ギリシャ神話の世界の人間は、神々というものを強く畏怖し、偉大なものであると考えています。そして、神は身近にいて、神殿でお祈りすればお告げをくれたりもします。普通は、そのお告げに従って行動することで「あるべきところ」に辿りつくようになっています。
 誰かを殺してしまったら、「どうすればいいでしょうか」と神にうかがいをたて、「こうしなさい」と言われてそれに従い、達成することで罪を許され、罪の意識からも解放される……それが「普通」なのです。
 信仰心のない私にははっきりと説明もできませんが、己のすべてを神に投げ出し、神に罰せられ罪を問われることを恐れる反面、神が許すといえばなんの不安も後悔もなくなる……、まあ、そんな感じなのでしょうかね。ヘラクレスもそんなふうに、己のおかした罪を償う方法を神に尋ね、その結果、12の難事に挑むことになります。で、彼はいつまでもぐずぐずと妻子殺しの罪に悩んだりしてませんし、他の登場人物もそんなものです。
 これが「普通」のことなら、アテナの赦しを得ても苦悩から解放されなかったクレイトスが「異常」です。
 
 たいがいのことは「それも神の思し召しだから」と受け入れざるをえないギリシャ神話の時代と世界。
 その中で、神を否定し拒絶しきったのがクレイトスであり、普通は神になどとても逆らえず勝てるわけがないのに、打ち倒してしまうのがクレイトスです。
 こういったことを考えても、クレイトスの物語は、神を否定し、その否定の究極形として、神話そのものを破壊するものだったと思えるのでした。
 
「アセンション」
 ―――とこんな感じで、クレイトスさんについていろいろ考えていたのです。
 アセンションに至って、アレスが反逆を企てていたことが明らかになりました。だとすると、1の時点での「アレスの目に余る暴虐と、我慢がならなくなった神々」という描写も、いよいよ反逆しつつあるアレスを止めるため、という解釈が成り立ちます。
 アセンションのラストで「贖罪の度に出た」とされるのも、罪の許し……罪の意識を消してくれるものがあると、そう思うからということになります。
 神話のパターンを知らないで見ていると、「贖罪の旅」と言われると善行を施すようなイメージかもしれませんが、ギリシャ神話では「神により与えられた試練をこなすこと」が贖罪の旅、浄罪の旅です。
 なのでたぶん、「どうすればこの悪夢から解放されるのか」と神々におうかがいを立て、アテナあたりから「私の言うとおりに戦いなさい」と約束されたのではないかと予想されます。
 しかし、既に書いたとおり、普通ならそれですっきりするはずなのに、クレイトスはたとえ神が己を許しても、己で己を許すことはできなかったわけですね。
 
 GOWは、神話の構造やパターンを、この程度でもいいので知っていて味わわないと、ちょっとピンと来ない部分もあるように思うのでした。


2013/03/26 (火)   ドラズマリズン

 また勝手に、他の誰も使わない略称にしておきます。
 検索にも引っかかりにくくなるしね!!
 
 楽しみです。
 4/2に体験版が配信され、ヒドラ戦くらいまでを日本語版ボイスでプレイできるとか。
 それはどうでもいいのですが、新しいエディットパーツを確認しておきたいし、いいものがあれば製品版に引き継いだキャラに適用したいし! なので体験版もプレイするつもりでいます。
 洋ゲー、しかもローカライズされないものをプレイした経験があると、ボイスが英語で字幕なんて「普通」なので、木にもなりませんでしたし。日本語の字幕出るだけはるかにラクですよ(笑
 ただ、日本で作ってるのに、なんでわざわざ英語ボイスにしたのかというのは不思議。ここは初期から叩かれてましたね。これが海外産のゲームならともかく、カプコンが作ってるのになんでと。雰囲気の問題? 海外市場狙いたかった?
 
 ポーンの台詞が日本語ボイスになれば、戦闘中にまで字幕見てなくていいというのはあります。
 でもね、どうせ同じことばっかり喋るから、ちょっとやってすぐやめる人にはいいけど、延々とプレイすると「喋るな」が実現したくなるヤツもいるんですよ、私みたいに。
 喋るキャラじゃないんだからベラベラ喋るな! アイテム大好きになりすぎだろ!!
 このへん、再三言ってますけど、調整されてるんですか? 新エピソードや新パーツ、日本語ボイスなんぞよりよっっっっっっっぽどそのほうが気になりますよ?


2013/03/28 (木)   メタルギア5が……!

 まだいろいろ未定ですが、メタルギアソリッド5の情報が公開されましたな!?
 トレイラー見るかぎり、これはピースウォーカーの後ですね。海上基地が襲撃されて、からがら脱出するけど、なんやかんやでスネーク重傷。カズも怪我してますが。で、蘇生はしたけど9年間昏睡してたとな!?
 やばい、またドキワクしながら待つタイトルが来おった……!!
 ピースウォーカーはけっこう楽しかったので、「その後」であるなら、そして3までの間をつなぐものであるなら、これは是が非でもプレイせねば!
  過去の無双・ゲーム戯言