第1話 「俺、参上!」
第2話 「ライド・オン・タイム」

「最初に言っておく。俺は、かーなーり、クリーチャー好きだ」
 というわけで、私はとにかくイマジン、しかも良太郎に憑かないガワ姿が好きです。そのため今後の感想も、いかに彼等のナマの姿を見られたかとか、イマジンたちの動向にばかり目がいくかと思います。
 良太郎や侑斗たちももちろん好きですけど、どうしてもですね、比重ってヤツがですね。

 と前置きするだけして、さて。
 この2話分とリュウタロス登場の回は、先行レンタルされたDVDで見たのが最初です。そのため、2話分を30分につないでいると知らなくて……。
 ショートバージョンのほうが私好みのテンポですが、フルバージョンだからこそのシーンもあって、二度楽しめたと思います。

 この2話分の印象に残ってるシーンは、登場したのに気付かれず、いきなり自転車に真っ二つにされる砂モモと、初変身の良太郎(プラットフォーム)が、でっかい図体でおろおろしてるところ(笑) ありえねぇ、こんなライダーありえねぇ。
 それにしても、良太郎役の佐藤さんとスーツアクターの高岩さんが同じ場所に立て続けに存在すると、いかに高岩さんが大きいか分かりますね。
 史上最弱のライダーに名に恥じない、ヘタレすぎる初戦闘もけっこう好きです。せっかくの反撃がホウキで殴ることって良太郎くん。「きかない〜」って、それ、当たり前だから。

 あとですね、第2話で、モモタロスのキャラクターってけっこうきちんと出てるなと思います。オレサマで戦うことが好きで短絡的。戦う相手がいればいいってだけで、だったら悪にもなりそうなんだけど、デンライナーの前に泣いている女の子がいたシーン。「危ねェ!」とデンバードで飛び出してすかさず助けるモモタロス。
 要するに、いい奴じゃん、と。
 きっと良太郎も、このとっさの行動に触れて、「この人(?)って見かけは怪物で怖いし乱暴そうだけど、悪い人じゃないんだ」と思ったかもしれません。

 そもそもイマジンって、「未来人」ですよね。分岐点で、時間がどちらに流れるかで、選ばれずに消えてしまった時間の住人たち。
 つまり、もとは普通の人間たちなわけで。
 だったら、悪い人もいるけどいい人もいるのが当たり前。
 なのに、なんで敵役のイマジンたちは、なんの疑問も覚えないままカイに従ってたんでしょうか?
 中にはもっと、いくら自分たちの時間のためって言っても、別の人の時間を破壊してもいいのか、と葛藤したりするイマジンがいてもいいはずなんですが。

 それから、間に合わなかった母の臨終に間に合わせてあげた展開も心に残ってます。
 死にゆくことは避けられないけど、生きているうちにもう一度会えたかどうかは、……決して小さな違いじゃないと思うんですが。
 それが時間を狂わせることはないとしても、人の一生にとってはものすごく大きな変化じゃないかと思います。
 母親の容態の悪化に気付かず、会えないまま別れてしまうことになった少年は、だからこそちっぽけな不良になったのかもしれない。
 もしギリギリで間に合ったなら、彼は最後の時間を母親と過ごしただろうし、そのことでもっと真っ当な道を歩き出したかもしれない。
 3、4話でオーナーが「時の流れを変えるな。しかしそれくらいのことではなにも変わらない」と言いますが時の流れは変わらなくても、人の歩む道が変わるのには充分ではないかと。

 あと、バットイマジンの声が梁田さんだというのもポイント。いえ、アイアンリーガーでゴールドアーム役をやってたり、悪魔城ドラキュラでベルモンド役やってたりと、そのあたりで好きになった声優さんなんですけど、低くて太い渋い声がかっこよくて。