Hi、みなさんお元気ですか? そろそろお馴染みのキャシーです。 今回はお約束どおり、スキングラードをご案内いたします。 スキングラードは帝都の北西、ウェストウィルド高地の中心部に位置する大都市です。トマトやチーズ、そしてススリー兄弟のワインでも有名で、食通のかたには最高の町といえますね。 それから、この町はちょっと変わった形状をしているのでも有名です。 ちょっと説明しづらいので、この写真をご覧ください。 これはスキングラードの町の真ん中を通っている街道です。この街道でスキングラードは南北に区切られています(*1)。町の北と南が、それぞれにこうして高い壁で守られているのです。これは、町の北部と南部をつなぐ橋の上かに撮影したものです。 こういう場合、片方は富裕層で片方は貧民層ってなりがちですけど、スキングラードはそうではありません。一応、北側のほうがやや高価な住宅地で、商店やギルドなどもありますが、南側にはジュリアノス大聖堂と、小さいとはいえ小奇麗な民家が並びます。 「スキングラード案内書」の中で、あのアレッシア=オッタスさんが珍しくあまりけなしてないとおり、この町は大きくて清潔で安全です。貧しさからくる不衛生っていうものには縁がなく、この町ではみなさん普通に、健康的に暮らしています。
さてさて、肝心のキャシーレポートですが、吸血鬼との激闘(?)を終えて町に戻ると、時刻はまだ朝の4時半でした。空は少し白み始めていますが、まだまだ町が目覚める時間ではありません。 そんなわけで私は、スキングラードの正門の前にあった簡易厩舎に愛馬をつなぎ、もう少し時間が過ぎるまで、その隣で「スキングラード案内書」を読むことにしました。 スキングラードを治めてらっしゃるのはジャナス・ハシルドア伯爵です。うーん、このかたは旅人にはまったく会ってくれないみたいですね。でも、魔術師としても有名で、町の治安と平穏、そして富を守る良き領主として、スキングラードの人々からはずいぶんと尊敬されているとか。 きっとステキなかたなんだろうな〜。ぜひお会いしたいところですけど、やっぱり無理なのかな。 「案内書」でもうひとつ気になったのは、サルモさんというかたの経営するパン屋さんです。へー、これに書かれるほど美味しいというなら、これはぜひ、探してでも立ち寄ってみなければなりませんね!
なんて考えていたら時刻は7時を回ったので、ようやく私はスキングラードの門をくぐったのでした。 コロールがグレート・オークを紋章にしていたように、スキングラードにも紋章があります。それがこれ。優しげな衛兵さんの持ってる盾のマークを見てください。赤と白、二つの月でしょうか。月が二つ並んでいるなんて、なんだか神秘的な紋章ですね。
私が衛兵さんとお話ししていると、そこに通りかかったかたが二人。 一人は、スキングラード名産のススリーワインを作っておられるススリー兄弟のおひとり、ダヴィド・ススリーさんです。まだ朝早いのに、もうお仕事に出かけられるんですね。きっと日のあるうちは、ブドウ園で働いてらっしゃるのでしょう。この努力が、美味しくてしかも安いという人気のワインの秘密です。ありがたやありがたや。 それからもう一人はグラアシアさんというウッドエルフ。えーっと、突然やってきていきなり話しかけてきて(*2)、秘密の頼みごとがあるから、深夜に教会の裏手に来てくれって……。えー、ちょっと……。私これでも女の子だし……。べつに悪い人じゃないのかもしれませんが、後に町の人たちに聞くと、変わり者だから相手にしないほうがいいってみなさんおっしゃいますし、申し訳ありませんが、私もそっと放置することにしました。
さて、それはともかくパン屋さんです、パン屋さん。 場所は町の南側だそうですが……って、ありました! パンのマークの看板です。ふわ〜んといい匂いが漂っています(*3)。 でもまだ朝早いし、営業してるのかなと思ったら、さすがですね。もう開店していました。やったね! さっそく中に入ると、棚には焼きたてのパンが! 空腹をこらえながら、さっそく店主のサルモさんにインタビューいたしました。 サルモさんは、ご自分のパンに絶対の自信をお持ちです。このスキングラードに町について尋ねると、ほかの町へ行くつもりはないとおっしゃいました。その理由は、街が気に入っていることもあるけれど、自分がいなくなったら、このパン、特にスイートロールを楽しみにしてくれる友人たちが死んでしまうからだそうです! すごい自信ですね。 でも、このパンはシロディール中に知れ渡る名産品。スキングラードの人たちにとって、なくてはならない定番品なのは本当です。 というわけで、さっそく私も購入しようかなと思ったのですが……あれれれれ? 売ってくれない(*4)んですか〜〜ッ!? えー、なんでー!? ……しょぼ〜ん……。
こんなときはちょっぴり聖堂で癒されるのもいいかななんて思った私。 サルモさんのお宅からもすぐ近い、ジュリアノス大聖堂へ向かいました。 その門前では、この町の警備責任者であるディオンさんが、住民のかたと立ち話をしてらっしゃいました。 もしこの町でなにかあったら、ディオンさんにお願いすれば力になってくれるそうです。こんな渋くて頼りがいのあるかたが、配下のかたともども町を守ってくださっているのですから、それはスキングラードの治安がいいのもうなずけますね!
……ところで大聖堂ですが……司教のヴァランドラス・アポールさんは……「司教様と読んでくれて結構」とか、ちょっと変わったかたのようです。 正直、敬虔な気持ちにはなれません……。 っていうか、ぶっちゃけ、どう見ても聖職者の顔じゃない(*5)ですよね、これ→ ……はっ!? こんなこと書いてたらまた牢獄に逆戻り!? いえいえ、権力に屈してなるものか!! でもこれ以上のことは、ぜひ皆さんがご自分の目と耳でお確かめください。
さて、こちらかたはハシルドア伯爵の執事をされてらっしゃる、ジャム・グロ=ヤラグさんです。 みなさん、オークっていう種族に偏見をいだいてはいませんか? 知能が低いとか、粗野だとか。たしかにパワフルで、魔法はあまり得意ではない種族ですが、とんでもない! ジャムさんなんて、執事ですよ、し・つ・じ! 言葉づかいも態度も丁寧で、しかもまったく気取りのないかたで、私が話しかけても快く応じてくださいました。 スキングラードで家を買いたければ、伯爵ではなくジャムさんにお願いすればいいそうです。シロディール屈指、3階建ての25000Gもする高価な邸宅ですが、召使を雇うスペースの準備もあるとかで、お金に余裕のあるかたはぜひご一考を。 ただ、噂ではこのジャムさん、ちょっとうっかりさんなところがあるらしく、橋から落ちて怪我をすることもある(*6)とか。ジャムさんに万一のことがあったら、誰が物件の紹介をしてくれるんでしょうねぇ……。ジャムさん、橋は真ん中を歩いてくださいね!
こちらは町の北にある彫像です。 馬に乗っていますが、どうやら騎士といった様子ではありません。どちらかというと王子様? 右手に止まっているのは鷹でしょうか。軽装で、剣も帯びている様子もなく、空を見上げています。これが誰の、どういういわれのある像なのかは町の人に聞いても、「スキングラード案内書」を見ても分かりませんでした。 でも、女の子ならちょっとキュンときちゃうほどステキなこの彫像。足元には亜麻とチョウセンニンジンのお花も咲いていて、きちんと手入れされていることが分かります。 うーん、もしかして、若い頃の伯爵の像でしょうか? それともご先祖の?
ますます伯爵にお会いしたくなりますよね、これ。 そこで、ダメモトでお城を訪問することにしてみました! スキングラードのお城は、一度町を出て、そこから山道を少しのぼったところにあります。 この絶景を見てください! 左側の写真は、町からお城へ向かう途中のものです。かがり火が整然と並ぶこの橋の向こう、左側に見えるのがハシルドア伯爵がお住まいになるお城。そして右側のひときわ立派な建物がジュリアノス大聖堂です。 そして、お城から出てきたときの景色が右側の写真なのですが、キャシー、あまりの美しさにちょっと見とれてしまいました。うーん、ステキ。 でも、間違ってもこの橋から飛び降りようなんて思わないでくださいね。軽業の達人さんならともかく、普通の人では大ダメージですよ(*7)。 ちなみに、伯爵はやはり出てきてくださいませんでした。でも、これ! これきっと、伯爵の肖像画ですよね!? やっぱりダンディ〜。 って、伯爵はずいぶんと長い間この町を治めてらっしゃるそうですから、これは若い頃のお姿でしょうか。でもきっと、今はすてきなロマンスシルバー? うっとり……。 って、妄想に浸るのはこれくらいにして。 顔つきってやっぱり、人柄が出ると思うキャシーです。こういう肖像画は美化されることもありますけど、スキングラードが安全で豊かな町だっていうことは、伯爵の統治がいいからだと思うんですね。町の人たちも伯爵のことを尊敬してるわけですし。 っていうことは、伯爵はこの肖像画からうかがえるとおりの、公正で気品のあるかたなんじゃないかなーって思うわけです。 でも今は、旅人には絶対に会おうとなさらない……。年をとって人柄がかわってしまったってこともあるかもしれませんけど、もしかしたらなにかご病気なのでしょうか。それとも、コロールの伯爵夫人のように、なにかお悩みだからでしょうか。うーん、気になります。
ともあれ、スキングラードはステキな町です。この町の豊かさは、建物のそこかしこにからまる、アサガオなどの花からもうかがい知れます。懐と、それから心にも余裕がなかったら、町を花で飾ろうなんて思わないものです。 大きな邸宅も売り出し中ですし、食料も豊富。サルモさんのパンだって、この町の住民になればきっと売ってくださるはず(*8)……。 ゆったりと過ごしたいというかたは、ぜひこの町に腰を落ち着けてみては? 返す返すも、サルモさんのパンを買えないことと伯爵にお会いできなかったことが残念なキャシーでした。
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