おぶりびより 3

【コンセプトは「記者」】

 久々に「おぶりびより」です。
 ずーっとやりたい気持ちはあったのですが、やる隙がないほど他のゲームで満たされておりました。それがようやくふと、小さな隙が……。すかさずディスクを入れ替えました。
 そして、やったことはといえばキャラメイク。かわいこちゃんを作りたい!!と……。
 そんなわけで小1時間ほどかけて調整し、なんとかここまで作り上げました。
ドレッシーに けっこうかわいいでしょ?
 苦労しました。
 しかも、作成画面のときと、こうして実際のモデルになったときとで肌の質感とかがかなり違うので、セーブ&ロードの繰り返しです。
 でもまあ、いかにもなゲーム美人ではなくて、ちょっと個性のある顔になったかなーと。
 実は、私の高校時代の同級生に似ています。
 アーモンド形のくりっとした目に、下唇がぽってりとした小さめの口。

 そして、職業をどうしようかと思ったとき、ふと、「どうせなら次のおぶりびよりは、各都市の案内を作ろう!」とひらめきまして。
 コンセプトは「記者」です。が、さすがにそれっぽいスキルは難しいので、とりあえずは商人とか吟遊詩人とかの、軽装であまり争いごとをしないタイプのものをメインスキルにしました。もちろん「話術」は入れてますよ。

 そうして少し進めた後、いかにもな戦闘用の格好はイヤだなと、防御力なんてカケラもない私服に着替えました。
 これはパーティー用にできそうなゴージャスな服です。
 なお、こういう格好にして素手にしたところで、メニュー画面ではファイティングポーズをとってしまいます。
 この写真は、右手に短剣だけを持たせ、ぎりぎり、戦う様子のない写真に仕上げました。

 というわけで、この「キャシー」ちゃんのお話です。

 「オブリビオン」のスタート地点は牢獄で、主人公の入れられた独房にたまたま帝都外への脱出路があるところから、物語は始まります。
 命を狙われた皇帝陛下が護衛に守られて逃げるとき、その隠し通路を使います。そこで、主人公もその後について一緒に脱出するのです。
 皇帝は最後に殺されてしまいますが、そこにいた主人公にアミュレットを渡し、「これをジョフリーという男に届けてくれ」と言い残します。
 そこからは、なにをするのも自由。
 ジョフリーのところへ行き、彼に言われたとおり皇帝の子供、つまりは皇子であり、次期皇帝でもある青年を探し、彼らと共に「オブリビオンの門」を閉じようとする王道ストーリーに進むも、余計なことしまくるも自由。

 きっとこのキャシャーは、言論の自由と検閲がどうのとかいうことで捕えられていたのでしょう。
 皇帝陛下のおかげで脱出できたものの、ぶっちゃけ世界の平和なんて背負える器量でもありません。
 そこで、ジョフリー氏にアミュレットを届けた時点で「私には無理です」と大荷物を預けてしまい、そのかわり、いずれ勇者が旅立つときに困らないよう、この世界の案内を作ることにしたのです。
 そんなわけで、キャシーのシロディール案内、はじまりはじまり〜。


【コロール案内】

 Hi、みなさんお元気ですか? 無実の罪で投獄されたかと思いきや、いきなり面倒……いえいえ、壮大な出来事に巻き込まれたキャシーです。
 いろいろありましたがそれは省いて、今日はコロールの町を案内しちゃいます。
 コロールは帝都から北西、グレートフォレスト地方にある山間の町です。帝都からは街道も整備されていて、道なりに歩いて行くだけでたいがいは安全にたどり着くことができます。
 で・も、油断は禁物。街道の真上に建っているアッシュ砦のあたりには山賊も出る(*1)そうです。実際、キャシーも襲われちゃいました><; でも大丈夫。難易度を最低に……ごにょごによ……。
 旅の途中にはそんなこともありますが、シロディールの皆さんならすっかり慣れっこですね!
 もしどうしても戦えないときには街まで逃げましょう。そうすれば、頼もし〜い衛兵さんたちがやっつけてくれます!
 でも、衛兵のいない民家くらいじゃ、悪い奴等は追いかけて入ってくるそうですから、シロディールを訪れた観光客の皆さんはどうかお気をつけください。聞いた話ですが、ある旅人が帝都とコロールをつなぐ街道で山賊に襲われたとき、大慌てでウェイノン修道院に逃げ込んだんですって。それでほっとしてジョフリー院長とお話していたら、急に院長が拳を構えて立ち上がったんだそうです。何事かと思ったら、後ろにあの山賊が!! 幸い山賊は院長が撃退してくれたそうです(*2)。うーん、さすがジョフリーさん、伊達に……いやいや。これは私と院長のヒ・ミ・ツvv

 さて、ではいよいよ、コロールの町を案内しちゃいましょう。
どういうシチュエーション? 正門からコロールに入ると、まっさきに目につくのがこの彫刻です。傷つき倒れた戦士を膝に抱える、優しげな女性の像。ステキですね。
 この彫刻がいったいいつからあって、どういういわれがあるのか町の人に尋ねてみましたが、みなさん特に関心もないみたいです。しょぼーん。
 たぶん既刊の「コロール案内書」にならなにか書いてあるのかもしれませんね。
 というわけで、これからの取材をスムーズに進めるためにも、私は本屋さんで各地の案内書(*3)を買うことにしました。

ね? 美人でしょ? コロールには「レノア書店」があります。
 美人のお姉さんが店主を務めるお店で、エステル・レノアさんの優しい接客は訪れる人々の心をいやしてくれるとか。私もさっそく訪ねてみると、なるほど、これはシロディールで屈指のきれいどころですね!
 お店も小さいながらすっきりと整頓されていて、私が案内書を探しに来たことを伝えると、快く出してくれました。
 「シェイディンハル案内書」はもう持っていたので、ほかのものを購入です。
 さて、旅の知恵として、値段の交渉(*4)は必須です。そのためにもレノアさんと少しお話して好感度(*4)を上げようとしたのですが……なんともうMAXでした! なるほど、レノアさんのこの優しい微笑みと快い接客は、すべてのお客様に最大の好意で接しているからなのですね! 勉強になります。ちなみに、本はもともと2Gほどしかしないものなので、値切るもなにもなく購入しました。

 そんなわけで彫刻のいわれについてですが、これは大戦の犠牲者にささげられたもので、聖サンクレ・トールの像だそうです。うーん、不勉強で私にはよく分かりませんけど、本を読むとどこかに書いてある(*5)のかな。

シンボルツリー 真ん中にシンボルツリーが!
 さて、コロールっていったら、彫刻よりはこの木ですね。グレート・オークです。門の意匠にも使われています。ちょっと写真が小さいんですけど、見えますか? 扉の真ん中に丸く囲まれて描かれています。
 このグレート・オーク広場には戦士ギルドや魔術師ギルドがあり、日中は木陰で雑談する街の人を見かけます。また、売り出し中の邸宅もこの広場に面しています。邸宅の内部については「おぶりびより1」をご覧ください。

ティーキーウスさん こちらはコロールの魔術師ギルドをおさめていらっしゃる、ティーキーウスさんです。アルゴニアンの魔術師そのものは珍しくありませんけど、長っていうのは彼だけです。……彼、ですよね? 彼女じゃないですよね?(汗) アルゴニアンのかたの性別って分かりにくくって大変です。
 えーっと、目のあたりが鮮やかな緑色をしているのは、40代の前半くらいでしょうか?(*6)
 長いトゲのステキな、なかなかのハンサムガイです。たぶん。
 魔術師のギルドの中のことは私にはよく分かりませんが、この際だからティーキーウスさんにお願いして、入門(*7)させてもらうことにしました!
 帝都の大学へ推薦(*7)してもらうには、彼から依頼を受けなければならないようですけど、私はあくまでも取材がメインですので、そのお話はまたいずれ……。

頼もしいおばさまです ではこのまま、コロールの人々についてお話しましょう。
 こちらは鍛冶屋「火炎と鋼鉄」を経営してらっしゃる、レッドガードのラシーダさんです。
 なんとなく、旦那さんの残したお店を経営してらっしゃるのかなと思ったものの、さすがに確認させていただくわけにはまいりません。はい。
 話しかけたときにはちょっと気難しいおばさまという感じも受けましたが、あれこれとお話してみると実は気さくなかたで、私の持っていた不要な武具も、ちょっと値段交渉の末、引き取ってもらっちゃいました。
 うーん、ラシーダさんは請われれば鍛冶スキルのトレーニングもしてくださるとかで、独身でらっしゃるのかどうかはさておき、このお店はラシーダさんご自身が望んで経営されているものなのかなって思いました。ステキなおばさまですので、コロールにお立ち寄りの際は、ぜひここで武具の修繕や売買をどうぞ。取引上限額(*9)が大きいのもおすすめの理由です。

 さてさて、お次に紹介したいのがこのお二人。
ママと 娘
 左はノーザン・グッズ商店の店主、シード・ニーアスさんです。彼女の娘さんが、右側のダル・マちゃん。
 ママはリングのついた角がオシャレで、身なりもシック&ゴージャス、物腰が丁寧で対応も誠実と、街の雑貨屋さんとして大人気です。ときどきダークエルフの男の人なんかもお店に来てますが、ひょっとしてママ狙い? なーんて勘ぐってしまうほど魅力的なアルゴニアンのご婦人なのです。
 でもでも、それに輪をかけてキュートなのが、娘さんのダル・マちゃんです!
 頭部が横ヒレでちょっとたれ目なのはパパに似たのかな? でも、きりっとしたママの目も、優しげなダル・マちゃんの目もどちらもステキですね。
 でも、シードさんは娘さんのことが心配でならないみたい。人懐っこいのはいいけど、警戒心がないんですって。たしかに、私がグレート・オーク広場で話しかけたときも、天真爛漫(*10)って感じでした。もう好感度なんていきなり最高MAXって感じ。危ない人たちに目をつけられたりしなきゃいい(*11)んですけどねぇ。

スタンデール聖堂 さて、こちらはコロールにあるスタンデール聖堂です。中に入れば敬虔な気持ちになる立派な聖堂ですが、あまり住民の姿は見かけません。
 あの名物書、各都市の「案内書」を書かれているアレッシア=オッタスさんによると、信仰心がないからだとけちょんけちょんに言われていましたけど、このことについて私は、あるかたからなるほどなと思うお言葉をいただきました。
 それは後で紹介するとして、私も信仰心は乏しいほうなので、神殿の中に長くいるのは苦痛だったりします。ゴメンナサイ。

伯爵夫人です さて、こちらの穏やかで優しげなご婦人は、なんと、現在コロールを治めてらっしゃるアリアナ=ヴァルガ伯爵夫人です!
 伯爵はお亡くなりになられたので、彼女がこコロールを預かっていらっしゃいます。
 もう遅い時間で、公務を終えられてお休みになられる前だったというのに、私のような飛び込みの記者にも快く応じてくださいました。
 夫人は現在、絵画の盗難事件(*12)に胸を痛めていらっしゃいます。
 寝室に飾ってあった伯爵の肖像画が盗まれてしまったんですって! 伯爵を亡くされてからは、その絵を心のよりどころにしてらしたアリアナ様は、本当におつらそうでした。
 取材が本分とはいえ、これはなんとかお力になってあげたいと思った私。でも、捜査はきっと別のかたが達成されることでしょう。
 私は、せめて絵が取り戻せることを祈りつつ、お城を後にしました。

 ほか、コロールには狩人のホンディガーさんや、ロマンス小説の大家キャスタ=スクリボニアさんもお住まいです。キャスタさんのサインがほしくておうちを訪ねたんですけど、ちょっと19時を過ぎてしまったせいか、入れてはいただけませんでした。
 コロールはいい町です。山間の澄んだ空気に、人々の素朴な人柄。たしかに神殿はちょっと閑散としてますけど、アリアナ伯爵夫人がおっしゃるには、コロールの住民は山の民だから、我慢強く、そして他人に頼りたがらないんだそうです。厳しい自然の中では、立ち向かうより耐えること、そして他人をアテにするよりは自らを鍛えること。そんな感じでしょうか? だから、あんまり神様に頼らないんですね。
 キャシーのコロール案内はこんなところです。まだまだ充分とはいえませんが、残りはぜひ、皆さんが実際に来て、歩いて、話して、知ってください。
 写真を撮らせてほしいとお願いしたときの、門番さんのシャイな笑顔が忘れられないキャシーでした。

 

 

*1「アッシュ砦のあたりには山賊も出る」
 ゲーム上で本当に出ます。道の上にそのまま砦が建っていて、くぐりぬけようとしたところへ、カジートの盗賊が現れます。
*2「聞いた話ですが〜〜」
 私の実体験です。*1の盗賊に、難易度を変更できると気付いてなかった初プレイ時は歯が立たず、修道院までひたすら走りました。中に入ってもう安心だと思っていたら……。ジョフリー氏が倒してくれた後で、装備品だけありがたくいただきました。それからしばらくは、ジョフリー氏の執務机の前にこの盗賊の死体が転がっていたと思われます。
*3「各地の案内書」
 アレッシア=オッタスという人物の書いた各都市のガイドブックなのですが、信仰心のない人をミソクソにけなします。どの都市も、どこかしら必ずこき下ろされています。ある意味とっても面白い読み物です。
*4「値段の交渉」「好感度」
 ゲームシステムとして、相手とミニゲームふうに話すことで、好感度を上げることができます。商品は割引で買う、逆に割増しで買い取ってもらうことができますが、どれくらい得になるかは、相手と自分の「商才」というステータスの差と、好感度で決まります。買い物するときには、とりあえずできるだけ好感度を上げ、「これくらいでどうですか?」と何度か打診しつつ、金額を決めることができます。
*5「本を読むとどこかに書いてある」
 オブリビオンには、かなりの数の本が存在します。「案内書」もそのひとつです。ほかにも連巻の小説とか、帝都の歴史について、種族についてなど、いろいろです。ちょっとだけえっちぃな気配が漂うものもあります。文章としては、翻訳が決して上手くはなく、非常に読みづらいのですが、覚悟を決めてじっくりと読解してみると、意外に面白かったりします。
*6「目のあたりが鮮やかな緑色をしているのは〜〜」
 たぶんです。キャラクタークリエイト画面で年齢バーをいじると、インペリアル(スタンダードな欧米人)が40才程度に見えるところで、アルゴニアンの顔はこんな配色になります。
*7「入門」
 魔術師ギルドも戦士ギルドも、加入すれば支部のベッドをタダで自由に使えるようになります。オブリビオンはスキルがある程度アップした後、どこかで練ることでレベルアップする仕組みなので、タダで使えて、しかもどの町にもあるギルドに加入しておくと、非常に便利なのです。
 また、支部内の品物の大半は持ち出しOKになるので、戦士ギルドなら武具、魔術師ギルドなら錬金術の道具などを片っ端から売り払うと、序盤の資金繰りができます。
*8「帝都の大学へ推薦」
 帝都にあるアルケイン大学に入るには、各都市の魔術師ギルドの長に会い、彼等の依頼をこなして推薦状をもらう必要があります。大学ではオリジナルの魔法を作ったり、普通の武具に魔法効果を付与したりできるので、魔法使いや魔法剣士ロールプレイには欠かせません。
 クエストは大学入学後の続き、「魔術師ギルドクエスト」として、ちゃんと結末も用意されています。戦士ギルドや盗賊ギルドなども同じです。
*9「取引上限額」
 それぞれのお店で、一度に出せるお金というものが決まっています。プレイ前半はいいのですが、中盤になって手に入るものも高価になってくると、最大いくらで引き取ってくれるかは大事な問題。ちなみに、後半に入るとお金はあまりまくるので、どうでもよくなります。
*10「天真爛漫」
 普通の人は、話しかけた時点では好感度はまだ上がる余地があります。MAXといっても、「今の限界値」ということで、87で止まったりします。しかしこのダル・マ嬢はいきなり100、本物のMAXではじまるのです。
*11「危ない人たちに目をつけられたりしなきゃいい」
 つけられます。というか、ママに頼まれておつかいに行ったきり帰ってこなくなり、探索を頼まれるというクエストがあります。イケニエの美女役です。
*12「絵画の盗難事件」
 クエストです。聞き込みをし、犯人を当てるというものです。しかも、オチのつけ方はプレイヤーにゆだねられます。犯人を見つけたら正直に告げるも良し、犯人に同情したら、絵は見つけたけど犯人は分からなかったということにしても良し。