文字は潰れてほとんど読めないかと思いますが、テーブルにつき、手を重ねあい、その上で出てくる選択肢が、例の酷過ぎるものです。 こんな台詞吐くならそもそも優しくするなよという気がします。 これに比べたらたいがいのレネゲイドも可愛いものだという気がしてきましたが、皆さんはいかがですか?(そもそも読んでいる人がいるのかが謎ですが
この後は何度話しかけても会話が変化しないと分かったので、さっさと進めることにしました。 ロマンスのついでに救われる宇宙というのもどうかという気がします。 タリを仲間にし、ジャック、ザイード、ジェイコブ、タリとロイヤリティを獲得し、IFFとレギオンたん入手、レギオンのロイヤリティに行き、ノルマンディのピンチを乗り越え……。
そういえば、ニコ動ではロマンスシーンの字幕動画っていうのは見つかりません。あるのかもしれませんが、私は検索することができませんでした。あと、二つほど見つけたストーリー訳しつつアップしているブログ(静止画像つきとか)でも、ロマンスは一部だけか飛ばしてあるかです。 ストーリーをラストまで見せているのだからロマンスシーンくらい別にバレでもなんでもないと思いますし、とするとなにか意図があって、ロマンスには発展させずに進めたり、カットしていたりするわけでしょうか。 それなら案外、ロマンスシーンの和訳ってのは知りたい人も多いのかもしれないなぁなんて思います。 が、こんなところで解説したってそれこそ誰も見つけるまい!
というわけで、今回は無理やり書きとった英文+反転させつつ訳してみたいかと思います。
【Thane】 Siha, I……I have known I will die for many
years. I've tried to leave the galaxy better than I found
it. You've helped me achieve more than I thought
possible. We've righted many wrongs…… I've spoken to my
son. I should be at peace on the eve of battle.
【Shepard】 Stop. Don't give me a speech.
【Thane】 I'm ashamed.
【Shepard】 (選択肢) ・Thane, I'm worried about you. ・It's
just nerves (上を選択します)
【Thane】 I have worked so hard. Meditated and prayed and
done good deeds. Atoned for the evils I've done.Prepared. I
consider my body's death, and a chill settles in my gut. I'm
afraid, and it shames me.
【Shepard】 Thane... Be alive with me tonight.
シェパードが自室でデスクにつき、なにかのデータを読んでいると、突然入ってきたセインがいきなり喋り始めます。「Siha」と呼びかけた後、前置きもなしにいつもの告解です。 まんま直訳してしまうと、 「私は自分が死ぬことを何年も知っていた。私は銀河を、私が見つけたときよりもより良くして去ろうと試みてきた。貴方は私が可能だと考えていたより多くの達成を手助けしてくれた。私たちは多くの不正を正し……私は息子に話した。私は戦いの前日には落ち着いているべきだ」 正しい訳かどうかは置いといて、間違ってはいないとして進めます。 これではちょっとあまりにも芸がないので、意訳、あるいは日本語で近い感じにするとこんな感じでしょうか。 「Siha、私は……私は、自分が死ぬことなど何年も前から知っていた。そしてずっと、この宇宙を少しでも良くして逝こうと、努力してきた。思っていたより多くのことができたのは、貴方のおかげだ。私たちは多くの不正を正したし……息子にそんな話をした。戦いを目前にして、私は落ち着いているべきで……」
ここでシェパードが慌ててソファから立ち上がりて割って入ります。さっと彼の前に行くと、手をとり……。 直訳でいくと 「止まって。スピーチを寄越さないで」 しかしこれはどう考えても日本語の普通の言い回しではないですね。なので、雰囲気を重視して、日本語で応じるならこんな感じかなと思います。 「ちょっと待って。そんなに一人でしゃべらないで」 くらいでしょうか。 これで我に返ったのか、立板に水の一方的なスピーチは終了。
「私は恥ずかしい」 とセインは言います。意訳なら 「恥ずべきことだ」 くらいでしょうか。これはこの後の台詞の前置きで、直前の台詞とはつながっていません。 ともあれ、そんなことを言うセインに、どう応えるかで選択肢が出ます。 私が選択したのは、より優しい上の選択肢ですので、直訳「セイン、私は貴方を心配している」or「神経質になっているだけだ」、意訳「セイン、いったいどうしたの?」くらいでしょうか。 下の選択肢だとnervesをどう訳するか、それはこの後の台詞を見てみないと判然としません。nerveには神経過敏という意味もありますが、そこからくる「臆病」という意味もあるようですし……。今回は選んでいないので知りようもなく。 ともあれ、心配だと伝え、頬に手を添えようとすると、その手を拒むように抑えたセインは背中を向けます。そして、俯く彼の頬に一筋の涙が……。テーブルを殴りつけるセインさん。
いったいなにがasameなのか。それがこの後の台詞。まずは直訳から。 「私はとてもハードに働いてきた。思索し、祈り、善行を行った。私の行った悪事の償いをしてきた。すすんで。私は自分の肉体の死について考え、そして寒気が腸に住み着く。私は恐れている。そしてそのことが私を恥じ入らせる」 違約するとこんな感じ? 「私は懸命に務めてきた。思索し、祈り、善きことをなし、おかした過ちの償いをしてきた。自らすすんでだ。なのに、この肉体の死について考えると、腹の底に寒気を覚える。怖いんだ。情けない」 くらいでしょうか。 テーブルに突いたままの拳が少し震えています。
そしてシェパードはその手に自分の手を重ねて振り返らせ、 「今夜は、私と共に生きて」 色気も雰囲気もなにもない直訳ですね。せめてこれくらい? 「今夜は、まだここに生きてるわ。私と一緒に」 そしてkiss。 ……正直、ここでフェイドアウトしつつ、背景にある二つ並んだ枕が映し出されるのはちょっと勘弁してほしい(笑)。それはちょっと余計な演出です。(ちなみに枕は最初から二つあります。ホテルとかと同じ感じと思っておきましょう)
冷静沈着で、妻を殺された過去も自分の仕事のことも、今までずっとただ淡々と語ってきたセインが、初めて感情に流されて動くのがこのロマンスシーンです。 それを分かってないと、なにが「恥ずかしい」のかとか、ちょっと理解しにくいかもしれません。 ここからは想像……空想、あるいは妄想ですが、戦い前夜、相変わらずmeditateしていたセインさんは、これからの戦いのことなど考えていて、病気の前にここで死ぬ可能性も高いことを思い、急に死を恐ろしく感じたのではないかと思われます。 で、そんなはずはない、と。すべきことをしてきたし、自分を甘やかしたことは一度もない。だから後悔や恐れなどというものはないはずだし、自分が遠からず死ぬことは分かっていて覚悟もしていた。なすべきことをなし、そして時が来れば死ぬ。そのことに動揺したことなど一度もなかったのに、何故か今夜はそれがとても恐ろしい、と。 (gutは腸のことで、日本でも英語でも(ちなみにこの開発会社はカナダにある)、寒気や恐怖を「はらわた」にからめるのが面白いと思いました) 過去しか見ず、未来にどんな希望も大切なものもなければ、死ぬことは別に恐ろしくもないのでしょう。今までのセインはずっとそうだったのだろうと思います。 しかし今は、再会した息子と語り合いお互いの溝を埋めようとしているし、シェパードのこともあって、生きていたい理由ができています。 死を恐れるのは、息子、あるいはシェパードのためになにかするべく生きるというより、自分が、生きていて彼等と共にいたいのにそれが叶わないから、怖いわけで。 世捨て人が、捨てたくないものを持って、自分自身のことも捨てられなくなった。私はそんな感じに見ています。
ものすごく野暮な解説と考察はこのへんにします。
さすがに全文英語のコーデックスは読んでないのですが、人間とドレルなら食べ物とか共有しても大丈夫なんでしょうかね? トゥーリアン・クォリアンと人間はアミノ酸の構造違いで、相手の食物が自分にとっては毒になるそうです。ということはたぶん、体液も……? だからなのか、ギャレスとのロマンスはものすごくプラトニックなところで終わってしまいます。そのわりにシャワー浴びてますけどねシェパード。 男シェパードだとタリと交渉を持つらしいので、必ずしもというわけではないんでしょう。むしろタリの場合は免疫の問題から病気のほうが心配なわけで。 枕まで映されるところを見ると、しても大丈夫ということなのかな……。
ところで、前作での異星人とのロマンスは、アサリのリアラだけでした。アサリは女性しかおらず、どんな種族との間にも子供を授かれるのですが、生まれてくる子は必ずアサリ。 もし種族が違っていても子供ができるとしたら、ハーフってのもこの世界にはいてもいいのですが、それがまったく出てこないところを見ると、バイオウェアさんがそれを想定していないのか、それとも子供はさすがにできないってことなのか。
それにしても、訳そうとすると何度も、英語で感じた雰囲気や意味合いを、どんな日本語にすれば自然かと同じようなモノになるのか、けっこう考えます。 拙い英語力なので、そもそも英語から受けた印象が正しいかどうかという問題はありますが、それにしたって、上の写真の「And
you? You are
well?」も、こんな簡単な英文なのに、訳すのがかえって難しくて、wellはそのままwellのほうが分かるじゃないかと。 ゲーム中で、「感謝」を伝えるときによく出てくる単語があって、一つは「貴方に借りができた=あなたのおかげです」あるいは「世話になった」という意味になる「owe」、もう一つは、相手の行為や人柄に対する敬意(相手の価値に対する理解)を含むと思われる「appreciate」です。逆に「thank
you」は見ないですねぇ。 どちらにせよ「I owe you」「Appreciate
you」とか出てきたとき、これはもう使われているその場面と雰囲気で、どんな気持ちで言っているかを汲みとって「なんかありがとうって言ってる」と思ってます。 「I
owe you,all of you」とか、日本語なら「貴方のおかげですよ。もうホントに」くらい? ケツのall of
youは最初のyouを強調するためにつけてるように感じます。なので、こんなものを言葉どおりに訳したらかえっておかしなことになるんでないかと。 ちなみに私のこんな訳し方は、まさに自分の感覚最優先ですので、翻訳として正しいかどうかは知りません。そもそもの単語の使い方とかシチュエーションの把握を間違ってたら元も子もありません(笑 |