ギャレスの話ばっかりしてますが、仕方ないじゃないですか、トゥーリアンがかっこいいなぁと思ってしまってどうしようもないのですから! でも、かっこいいと言えばいぶし銀、レックスさんがこれまた男前なわけですよ。 カエルみたいだとかトカゲみたいだとか言わないでください。かっこいいんだから!! 傭兵として、自分の腕だけを頼みに生きてきた孤高の戦士ですよ。その自負と、種族に対する諦観と、それでも捨てられない儚い希望、熱さとドライさ、こういうものが一体となって、なんとも言えない魅力をですね……。
なにもかもを諦めて捨てているようで、クローガンを滅びへ向かわせたことについてまでどうでもいいと思っているわけではなくて、たまに突っかかってきます。シタデルにあるクローガンの像(かつて評議会が、ラクナイという外敵と戦ったときに活躍したため立てられている)の前でレックスに話しかけると、「祖先は英雄だった。今のクローガンはただの落ちぶれた傭兵だ」とか言います。で、傍にいたギャレスに話しかけたら、ギャレスとレックスの間でちょっとした口論が発生しました。ケンカというほど語気が荒いわけでもないし、イベントでもないのですが、トゥーリアンのしたこと(遺伝子兵器でクローガンを絶滅寸前に追い込んでいる)と、クローガンのしたこと(人口増加に伴って他種族の惑星への大規模な侵略を行った)で軽く言い合いに……。 3周目でノヴェリアに行っているときも、最後のほうで、ラクナイという昆虫型のエイリアンのボス(クイーン)を始末するか助けるか、という選択肢が出てきます。ここで、連れているオトモがそれぞれの選択肢についての意見を言うのですが、レックスは「俺の祖先が苦労して鎮圧した奴等をまた野放しにするな」と言い、ギャレスは「種の根絶を独断でしていいわけはない」と言います。 その後の選択肢によって、また面白い会話も出てくるのですが、それはちょっと後に譲って、レックスはなんのかんの言っても、祖先の果たした役割、銀河への貢献と功績を認めてほしいと思っているようなフシがあり、ドライにはなりきれないようですね。 救われたいなんて思っていないと言う半面、ヴァーマイアでは繁殖方法があるならそれを奪われたくないと言ったり、こういった揺らぎがキュートなのです。
ちなみにラクナイ・クイーンを前にした会話ですが、やはりトゥーリアンのギャレスとクローガンのレックスは、因縁のある種族なだけに特殊会話が多いようですし、クローガンにはラクナイとの因縁もあるため、このメンツで行くとなかなかシビアな場面になりました。 ラクナイ・クイーンを殺すという選択肢を選ぶと、レックスはそれでいいと言い、ギャレスが反対します。評議会にゆだねるべきだ、と。そこでつい「クローガンも……」と言いかけて、レックスがいるため失言だと気づいてなんでもないと撤回するのですが、途端に「大量虐殺について学びたいなら、クローガンの産科医に連れて行ってやるぞ」と言われたり。……クローガンの医者ってものすごく想像しづらいのですが、いるんですねぇ。 というか、自分たちの種族も、個人の独断ではないものの絶滅しかけているのに、それでもラクないを絶滅させるほうを選ぶ、というのもちょっと不思議な気がします。もっと迷うような台詞のほうがしっくり来たかもしれません。祖先の功績を無駄にしないためにもここで根絶すべきだとは思うが、絶滅するってのはいい気分じゃないだろうな、とか。 逆にギャレスが「危険な種なら根絶すべきだ」と言って「クローガンのようにか?」とかレックスに言われるほうがキャラクター的にも合ってるかも。
なお、ラクナイ・クイーンを助ける選択をすると、また俺たちが尻拭いするハメになるんだとか、おまえたち人間もサラリアンと同じだなとか、ブーブー言われます。 過酷な環境の惑星で、原始的な生き方をしていたクローガンを文明化したのはサラリアンです。文明化されたために死亡率が下がると、途端に高い繁殖力で増加し、他種族の惑星に強引に入植しはじめました。それで、またサラリアンが遺伝子兵器を作り、トゥーリアンがそれを使ったわけです。ちなみに、ラクナイの巣がある惑星は猛毒で、悪環境に強いクローガンでないと巣に突入して戦うことはできなかったそうな。 だからレックスにしてみれば、「クローガンはサラリアンやトゥーリアンいいように使われて、厄介になったら途端にあっさり処分される」感があるんでしょうねぇ。
そのレックスで気に入っているエピソードは、船の中で話しかけて、数百年も生きるクローガンなら冒険譚の1つや二つくらいあるだろう、とねだって聞かせてもらった話です。 昔、とある外交官に雇われて、そいつの不利益な情報を握っている相手を消す、という仕事をしたことがあるそうです。 そのときの相手が、アリーナという名の昔馴染み。アサリの特殊戦闘員だと言うのです。同じ標的をどっちが先に仕留めるか競い合い、獲物を仕留めることよりもアリーナとの競争に力を費やした、とレックスは言います。 つまり、その腕と戦闘力を認め合った間柄でした。 仲間とかいう甘い言葉で表現できる関係ではなく、戦うことになったとき、レックスはアリーナにそれを告げて、二人はある意味正々堂々と、全力で殺し合います。 何日も戦い続けた挙げ句、疲弊した惑星の爆発がはじまり、レックスは危機一髪で脱出。アリーナは間に合わなかったはずなのに、「また今度ね」といったメッセージが入った、あれで死なないならそうそうくたばりはせんだろう、とレックスは笑って語ります。 なんか……当たり前の形ではないけれど、下手な恋人関係よりも強い絆があるような気がしました。
レックスがシェパードの仲間になったのは、シャドウブローカーという情報屋に雇われ、自分を裏切ったサレンを始末する、という仕事を受けていたためです。目的が同じなら協力したほうが効率的だと仲間になりました。 それなら、サレンを倒したら彼の仕事は終わって、きっとまた一人で宇宙を旅し、傭兵稼業を続けるんでしょう。 その中である日、どこかで誰かと冒険譚について話すことがあれば、銀河の危機を救ったという「オトギバナシ」をするのかもしれません。 なんかこう、レックスとは二度と合わなくてもいい気がします。そういう甘いものがなくても、腕の立つ、そういう意味で相棒として信頼できる相手、敵に回すと戦い甲斐のある相手。そう認められているのが、なによりの絆だと思うのです。 パラゴン的なシェパードなら、甘ちゃんだがあそこまで甘いとバカにならん、とか言われそうです。
プレイ中のキャラクターに関する小ネタはまだまだあります。 トゥリーアンは寒いのが苦手だそうですし、クローガンも寒さには弱いようです。クォリアンのタリちゃんは、若い女の子らしく、寒い惑星で「ここじゃ新作の冬物ジャケットは着れないわね」とか言ったりします。なんか癒される……( ̄▽ ̄ その星の気温がどれくらいかは分かりませんが、ずっと吹雪ですね。人間にとってはどれくらいに感じられるのか……。って、ケイダンかアシュリー連れて降りればなにか言うかも(←つまり一度も人間を連れて降りていない)。今度試してみます。 逆に暑い星に行って話しかけると、レックスからは「あと30度気温が高かったらたまらんな。人間は大丈夫か?」とか言われます。30度高くなるまでなんとか耐えられるのはさすがクローガンですね。ギャレスは「パラヴェン(トゥーリアンの故郷の星)より暑いとは」と言います。見かけは地球とよく似ていても、気温は全体的に高めなのかも?
あと、ノヴェリアでのメインクエスト中、施設のカフェ(敵がいてカフェとしては機能していませんが)で敵を一掃した後、急になにか、ガランバタンと音がするというイベントシーンがあります。 ここに、1周目はリアラたんとギャレス、2周目はタリちゃんとギャレスを連れてきていて、そのときには女の子が「今の音は?」と言うのに対して、ギャレスが、「古い施設なのでどこか崩れたのでしょう」と返していました。今回3周目で、レックスとギャレスを連れてきたら、ギャレスのほうが「今のは?」と言い、そしたらレックスさんが「落ち着け。なにかあっても俺が守ってやる」と! アンタ……なんだかんだ言って、優しいよな。しかしその台詞を、なにもギャレスを連れているときに聞かんでも良かったかなと思いました。相棒が女の子ならしっくり来ますが、ギャレスに対して言うとなると、最早イヤミか皮肉としか(笑 あるいは、産科医に連れていく発言といい、腐ろうと思えば腐れそうな自分の脳が心配です。
レックスは外見がアレなので大半のプレイヤーからは相手にされそうにない気もしますが、私は、大好きです。 |