MASS
EFFECTには何種類もの異星人が出てきます。 そしてそれぞれに設定がちゃんとされていて、会話の選択肢とか、あるいは、メニューの中にある「コーデックス」という解説集の中で、だんだと明らかになっていきます。 まずは仲間になったメンバーから、ちょっとここでどんな種族か解説してみます。
「トゥーリアン」 銀河の中でも権力の強い種族ですが、評議会への参加は決して早いわけではなく、数と軍事力、統制のとれた組織が、中核を担うのにちょうどよかったという感じ。 職業軍人的な価値観の種族です。個人と組織の名誉を重んじ、軍隊も高度に統制がとれています。感情とか欲望に振り回されることなく合理的に行動するのが美徳って感じでしょうか。 人間が宇宙進出を果たしたとき、彼等に接触して大規模な戦争が起こりました。そこでお互いに多大な犠牲者を出したので、種族間の感情はかなり険悪です。が、お互いにそれなりに理性的なので、争っていても得はないと判断したのか、現在は表面上とはいえ友好関係を築いています。が、あくまでもそれが必要なことであればの話で、お互いへの不信や警戒、嫌悪をあらわにする人もけっこういます。 なにより、比較的保守的な種族なので、貪欲に知識や技術を吸収して発展する人類には、どうしても危険な印象を持つのかもしれません。
「クローガン」 好戦的なバーバリアンタイプの種族です。その戦士としての能力の高さから、評議会が外敵と戦うときにはかなり功績を上げ、貢献もしました。そのため、シタデルには彼等をたたえる像さえ立っています。 しかし、人口の増加に伴って惑星外への大規模な侵略を行ったために銀河の平和を乱し、評議会側との戦闘が起こりました。その際に使用された遺伝子兵器「ジェノファージ」のため、クローガンの出生率は1/1000に落ちてしまい、今では妊娠もめったにしなければ、無事に生まれてくることもほとんどないという有り様。そのため、トゥーリアンとの間には埋めがたい溝があります。 個人主義で、誰かを頼るのも嫌いだし頼られるのも嫌いだそうで。科学者がいなかったり、知性のレベルはお世辞にも高いとは言えず、決して外交的な性格でもなく。不妊の治療法を見つけるよりも個々が望むように戦って生き、結果滅びる。そういう運命を選んだ種族です。
「クォリアン」 機械エンジニアとして非常に高い能力と文明を持った種族で、「ゲス」という使役機械を作りだしました。しかしこの「ゲス」が集団になることで意識を共有して自意識を持ち、謀反。その結果、ゲスによって故郷の惑星を追いだされ、大規模な船団で宇宙を漂流することに。 船で生きていくしかないという状況下のため、出生制限や物資の使用制限などがかなり厳しく、自由というものはあまりないようです。また、「成人の儀式」というのがあって、船に貢献できる者であるという証を立てるため、船を出て、一人で宇宙を旅し、なんらかのお土産……技術でもいいし、知識でもいいし、物質でもいいのですが、なんらかの有益なものを持って戻ってこないとなりません。 管理された船内はほとんど無菌室状態らしく、船から出るときには様々なインプラントを埋め込むことで免疫をつけるそうです。 定住できる星が見つかればいいんでしょうが、目下、故郷の星は数百万のゲスに占拠されて取り戻すことができず、他の種族の星では、通りすがって物資を補給しようとするだけで、大量にあれこれ持っていくし、しかもゲスを作りだした張本人なので厄介もの扱いされています。
「アサリ」 精神感応力が高いというか、精神性に重きを置いているというのではないのですが、子孫を残すのに相手の精神と深いところで同調し、それで子供を授かるという変わった種族です。そのための相手は男でも女でも異種族でも構わず、むしろ、アサリという種族の発展のためには多様性を獲得したほうがいいとのことで、異種族との「ユニオン」が当たり前。同じアサリとの間に子供を作ることは歓迎されないみたいです。 大雑把に言えば、相手の心に共感したり理解したりするのが得意なので、外交能力が高く、非常に調和的な種族のようです。ちなみに女性しかいません。 1000年を生きる長命な種族で、100歳はまだ子供も同然だとか。700年以上生きて「メイトリアーク」という段階に入った者を指導者として仰ぐそうです。 バイオティックという、念動力系の能力が高く、戦闘スキルも高い種族ですが、タフさがないため長期戦や消耗戦、防衛戦が苦手。戦闘より話し合いによる理解と平和的な解決を望むため、緊急時には対応しきれない感じ。
こんな感じです。 トゥーリアンのギャレスは元C-Secで、規則にがんじがらめになって思ったように捜査ができないことに苛立っていました。そこでシェパードに出会い、彼のクルーになることに。話を聞いてみると、父親もC-Secだったそうです。トゥーリアンにしては革新的というか、官僚的でないというか。若いんだろうなぁ(笑)。でも丁寧語でしゃべってます。 クローガンのレックスは歴戦の傭兵。淡々と着実に仕事をこなし、善悪の価値基準は基本的に依頼主のもの。だけれど、銀河にとっての害悪になるなら放ってはおけない、というひそかな正義感がちょっとかっこいいナイスガイ。低い声で淡々としゃべる寡黙な傭兵は、顔の傷もチャームポイントな気がします。 クォリアンのタリは、好奇心旺盛でまっすぐな女の子です。エンジニアとして非常に優秀で、ノルマンディー号(シェパードの得た最新鋭機)の技師からも部下にほしいとか言われてたりします。船の生活とはまったく違う、外での生活をいろいろ勉強中。今まで暮らしていた船は人口密度が高く、エンジン音もうるさかったので、ノルマンディーは静かすぎて眠れないそうな。 アサリのリアラは、冗談の通じない真面目な女の子。変な冗談を言うと真に受けるのがかわいいv ……でも100歳。1000年も生きるというアサリにとってはまだまだ若い、大学生くらい? しっかりものの考古学者で、古代宇宙文明についていろいろ調べています。この子の母親が、敵のボスに与していたりするんですよねぇ。ちなみに純潔種(アサリ同士の子)。
ちなみに私、人間の部下は連れて歩いてませんがなにか?
ところで、ナイラスの顔にある白いライン。これ、どうやら肌そのものの模様ではないようですね。化粧の一種なんでしょうか。ギャレスは白地の肌に青紫色の部分が見えますが……これは地肌なのか、人工的な彩りなのか。 トゥリーアンだけでなく、サラリアンやアサリにも模様みたいなのがある人がいて、これはなんらかの意味のあるものなのか(地位とか殊勲とかがあってはじめて描けるのか)、それとも単なるオシャレなのか。 で、トゥーリアンに白いのと黒いのがいるのは? このあたりの説明はなにも出ていません。アサリは女性だけで、サラリアンは両性。クローガンはどうやら男女いるようですし、人間は当然男女があります。トゥーリアンはその点について解説がなく、しかも女性らしき相手に会ったことがないわけで……。もしかして白黒で性別は違うけれどそれ以外には差がない(内面とか外見)とか? それとも白人種と黒人種ってこと? エイリアンとはいえ、何人も見てると顔のシワとかで年齢がある程度分かったり、けっこう面白かったりします。
あと、タリ(クォリアン)とギャレス(トゥーリアン)を連れてエレベータに乗ったときの会話で、「同族を追う気分ってどう?」とタリが聞いていました。(敵のボスはトゥーリアンです) ギャレスは、不名誉な同族は粛清しなければならない、みたいな答え方です。 これに対してタリは、数が少ないクォリアンは、なにがあっても同族を手にかけることなんてできない、と答えます。 それぞれに価値観や考え方があって、その上で同じ銀河で平和的に発展したい者として、強力関係を築いている。それがシタデル評議会を中心にしたMASS
EFFECTの世界。 種族間での悪感情に左右されている人もいれば、それを超越して協力することを望む者もいる。 私は、シェパードを「パラゴン」的に振る舞わせていますが、その結果、この異種族混合チームが、本当の意味で仲間になってくれたらなぁと思ったりしています。 |