実践トレーニング:攻撃能力:運動性能

 AC4、およびfaで、ちょっと分かりづらいステータスの一つが、「運動性能」ではないかと思います。
 簡単に言えば、腕を動かすスピード。具体的には、銃口を動かす速度になります。更に、システム的に説明すれば、照準……画面上に出てくる「◎」に「+」が組み合わさったようなマークの動く速度でもあります。
 今回は、この運動性能について実践してみましょう。

 

近距離戦には必要、遠距離戦には不要

 先に説明したように運動性能とは腕=銃を動かすスピードです。
 そして、この能力が必要になるのはあくまでも近距離で戦う場合。遠距離からの狙撃を行う場合にはまず必要ありませんし、700前後の中距離でもあまり気にしなくて構いません。
 何故なら、というわけで、下の図をご覧ください。超略図ですが!
 ものすごく大雑把ですが、敵がすぐ近くにいる場合と、ちょっと離れた場所にいる場合との比較図です。
 見てほしいのは、青色=自機に書き加えてある手の部分です。
 敵が近くにいて移動した場合と、遠くにいて移動した場合で、どれくらい腕を動かさないとならないかが異なります。
 リアルに想像できるならそれが一番です。貴方が今、その手に銃を持って、敵に狙いをつけていると想像してみましょう。
 その敵が、すぐ目の前、3mも離れていない場所にいて、大きく横っ飛びに5mほど移動したとします。すると、貴方は大きく手、ともすると体の向きを動かさないと、その場からは相手を撃てません。
 でも、その敵が100m先にいたら? そんな距離までハンドガンの弾が届くのかとかいう現実問題はさておいて、相手が横っ飛びに5m移動したとしても、腕を動かすのはほんの少しでいいですね。

 問題は、「腕を、短時間にそれだけ動かす必要がある」という点です。
 敵が遠くにいたら、ほんの少しを0.5秒くらいかけて動かせば済むとします。
 でも、すぐ目の前にいる敵が動いた場合、同じ0.5秒で大きく腕を動かさなければなりません。そのためには、素早く動かせる腕が必要です。
 だから、近距離で戦う場合は運動性能が必要なのです。
 すぐ傍にいて高速で動く相手を、素早く動いて狙い続けられる腕部が必要なのです。

 

武器の近接適性

 腕の運動性能と共に、武器の「近接適性」もまた、近距離で武器を振り回すときには重要になってきます。
 近接適性は文字通り、近接して扱う武器としての適性。この数値が高いものは、たとえ重量があろうと、銃身が短いなどの理由からか、扱いやすくなっています。

 単純に考えるなら、近距離戦をするときには「運動性能」の高い腕に、「近接適性」の高い武器を持たせればいいということです。

 

運動性能と射撃安定

 運動性能というのはあくまでも腕の機敏さです。そのため、軽量腕のほうが高い傾向にあります。
 ここでもう一度リアルに想像してください。
 細身でしなやかな素早い腕。でも、その腕一本でRPG7のような重火器を持っていたら、そんなに素早く動かせるでしょうか?
 まあ、普通はあんなもの、肩で構えたりするわけですが、ACはすべての腕武器を片手で扱います。細いJUDITH腕とかSOLUH腕で、グレネードのNUKABIRAとか持ってると、かなり重そうですね。こんなもの持たされたら、重量負けしそうです。
 というか、実際に重量負けするようになっています。

 銃口の移動速度は、運動性能だけでは決まりません。
 武器の重量が重くなると、「射撃安定」が関わってきます。
 これはぶっとい重量腕のほうが高い傾向にあります。有名どころで言えば、ターミネーターのシュワルツェネッガーとか、ああいうパワフルなソルジャーの腕を想像していただければいいかと思います。
 軽い銃器を扱っているときは、トム=クルーズやアンジェリーナ=ジョリーのようなタイプのソルジャーより鈍重ですが、重火器を振り回せと言われたら、シュワちゃんとか、ヴィン=ディーゼルらのほうが軽々と、素早く振り回せるってことです。

 じゃあ、どれくらいの重量になったら「射撃安定」を重視したらいいのか?
 これは調べるのがかなり難しく、また、はっきり言うこともできません。
 ただ、重量で1300を越えてくると、運動性能だけが高くて射撃安定の低い腕では、ちょっと扱いかねるかなという感じ。あくまでも私の感覚なので、アテにはなりませんが……。

 また、運動性能には自分の腕そのものを動かす分のパワーも含まれているため、同じ運動性能を持つ腕の場合、重い腕のほうがやや鈍重になります。
 ―――とかなんとか、いろいろと面倒なのがこのステータス。
 というところで、いつまでも机にかじりついていないで、フィールドに出て実践してみましょう!

 

テスト先生&オッツダルヴァで実験

 腕もいろいろありますが、極端なのはこれらの腕でしょうか。

運動性能 射撃安定

備考

AM-LAHIRE 6199 225 最高の運動性能と最低の射撃安定
LINSTANT/A
A01-TELLUS
3773
3920
287
375
運動性能も射撃安定も低い

GAN01-SS-A

3724 1078 運動性能は低いが射撃安定は最高
047AN03
063AN03
HILBERT-G7A
4900
5145
4900
600
550
1029
運動性能も射撃安定も高め

 「AM-LAHIRE」は単純です。軽量で近接適性の高い武器を持たせて近距離戦をする腕。ごくごくシンプルな発想ですね。

 で、危うく産廃になりそうなのが「LINATANT/A」。一応、最高クラスのEN防御とPA性能を持つ軽い腕、ということで使い道がないわけではないのですが、いささかクセが強すぎます。銃器を扱うなら、軽めの武器で中距離戦といったところ。
 これに似たのが「A01-TELLUS」。LINSTANTよりはマシですが、それにしても銃器を扱う腕としてはなかなか厳しいものがあります。ただ、軽めのレーザーライフルで中距離戦をさせると、抜群に高いEN武器適性もあって、決して弱くはありません。
 この2本の腕は、銃器を捨ててレーザーブレードを持たせてしまうというテもあります。

 「GAN01-SS-A」は運動性能はワーストクラスです。しかし最高の射撃安定を持つため、重量のある武器を持たせるなら話は別。特に、相手が高速では動かないノーマルとかなら腕をぶん回して戦う必要もありませんし、グレネードでもバズーカでも楽々持てて大活躍です。

 そして、運動性能も射撃安定も高い万能な腕が「047AN03」と「063AN03」、「HILBERT-G7A」。3本とも照準精度も高いため、攻撃能力は抜群の腕と言えます。ただしHILBERTは重いため運動性能は数値よりは少し低い感じになりますし、047と063はEN防御が低くAPも低めと、欠点がないわけではありません。

 ここに挙げた腕を使ってテストモード、そしてランクマッチへ行き、実際に腕の動きがどれくらいか、どれくらい相手についていけるのかを確かめてみましょう。(テストモードでは、ターゲットをネクストに設定してください)

 テスト先生とオッツダルヴァの武器はEN武器なので、実験中に長く耐えられるよう、頭と脚はHILBERT、コアはTELLUSで、EN防御の高い機体を作ります。(脚がHILBERTなのは、旋回性能のためです。TELLUSでは低すぎ)
 この機体で、腕を上記のものに付け替えて試します。
 武器は、軽量で近接適性の高いマシンガン「01-HITMAN」、近接適性は高いけれどやや重量があるショットガン「SAMPAGUITA」、重量がある上に近接適性も最低クラスのスナイパーライフル「061ABSR」、非常に重量があるけれど近接適性は少しマシなバズーカ「GAN01-SS-WB」。
 こういった武器たちを、確かめてみたい腕に持たせて出撃し(片手にのみ装備し、逆の手にはなにも持たせません)、テスト先生との距離を200〜300に詰めて、あとはじーっと腕の動き、照準がはずれたりしないかどうかを見ていてください。

 テスト先生はあまり動かないほうなので、どの腕にどの武器を持たせても、照準がはずれてしまうことはほとんどありません。
 しかし、腕そのものを注視していると、不安定にぶるぶる震えっぱなしの腕と、そういったことなく動く腕とがあることに気づくと思います。
 オッツダルヴァは機動戦を得意とするだけによく動き回るので、武器と腕の組み合わせによっては、かなり狙いにくいことがあります。

 

運動性能について、まとめなど

 あからさまな違い、というのが感じられたかどうかは、プレイヤーさんの感覚次第です。しかし、同じではないことは、実際に確かめてみると分かったのではないでしょうか。
 正直なところ、「初級者レベルの人が近距離戦をやってみる」程度のときには、あまり性能の差を感じることもできない項目です。細かな調整に悩むまでもなく、「近距離戦するから、運動性能が低くない腕で、近接適性が高めの武器を選ぼう」くらいに考えれば、まず問題ありません。
 腕が上達し、細かな違いが分かるようになれば、もうワンランク上がいいとか、チューンで補ってどうの、といったことで生まれる挙動の変化も、実感を伴うことでしょう。

 残念ながら私は、この項目に関しては実感が研ぎ澄まされていないため、まだまだ大雑把にしか把握できていません。
 より精緻なノウハウを知りたいかたは、どうぞ、上級者のかたが書かれているACブログなどを参照になさってください。