へっぽこ講座:TUNE

 チューンとは?
 FRSメモリというものを使って、機体の機能を強化することを意味します。
 しないよりはしたほうが得なので、「ACSIS」内のメニュー画面、「TUNE」から行いましょう。(なお、アセンブル画面でLスティックを押すごとに、チューン→スタビライザーの装着→アセンブル、と切り替えることができます
 チューンの際には、いくつかのポイントを押さえておいたほうが効率的ですので、そのことも含めて、いくらか解説いたします。

 

FRSメモリを手に入れよう

 チューンに使う「FRSメモリ」は、ミッションのクリアや、Sランクでのクリアなどで増えていきます。
 実際には、

 NORMAL難易度のミッションで、
・AFカブラカン撃破 10
・AFマザーウィル撃破 10
・ホワイト・グリント撃破 20
・ラインアーク防衛 20
・メガリス防衛 10
・アルテリア・ウルナ破壊 20
・アルテリア・カーパルス防衛 10
・アルテリア・カーパルス襲撃 20
・衛星軌道掃射砲防衛 20

 HARD難易度のミッションは、すべてのミッションにおいて、
・Aランク以下のクリア 5
・Sランクでのクリア 1
 つまり、ミッションごとに最大6ずつ手に入ります。

 オーダーマッチでは
・ダブルエッジ(カミソリ・ジョニー) 5
・トラセンド(ダリオ・エンピオ) 10
・ステイシス(オッツダルヴァ) 15
・オープニング(メルツェル) 5
・アンサング(マクシミリアン・テルミドール) 15

 合計で442。これが全取得メモリとなります。

 ストーリー上のミッションで取得する分もありますが、HARDは、NORMAL難易度で一度でもクリアすれば、その直後から「FREE PLAY」で挑戦できます。
 ミッションは、出てくる敵やその兵装が決まっていますし、付け入る隙というのもはっきりしています。様々な攻略サイトの内容などを参照すれば、クリアできないことはないはず! なので、HARDだからと臆せず、まずは、ランクを問わずとにかくクリアすることを目標にすればいいと思います。
 中には非常に難しいミッションもあるかもしれませんが、逆に、非常に簡単にクリアできるHARD、少し工夫するだけで呆気なくSランクがとれるミッションもあります。
 どうしてもHARDがクリアできない、クリアはできるけれどSランクがとれない等といったミッションについては、オンラインで助けてもらえることもあるので、もしそれが共闘可能なミッションであれば、オンラインに接続してみるのもいいでしょう。

 

必要な能力に、まとめて突っ込む!

 手に入れたFRSメモリ。
 それを使って機体をチューンするときの基本は、「ちまちま割り振らない」です。つまり、入れると決めたところに大きくつぎ込みます。
 特に、機体の微妙な挙動差を体感できない初級者さんの場合、ブースターの推力にちまちまと5だの10だの振り込んでも、まず効果を体感できません。
 FRSメモリ自体が少ない序盤はともかく、ある程度溜まった後であれば、せめて20、30くらいはまとめて突っ込みたいものです。

よくある普通のパターン これは……分かってやってる?

 上にある2枚の写真は、左が、よくあるチューンのパターンですね。どこをチューンしているかは機体によりますが、こんなふうに、ほとんどの場所に50ずつがっつりと入れて、余ったメモリだけを何ヶ所かに分割したりします。
 ここまできっぱりと50ずつではなくても、大きなカタマリとしてあちこちに割り振り、微調整が必要な部分だけ、もう少し小さい単位でチューンしたりします。
 一方右は……これ、本当にこういう微調整がしたくてしているの? という、めったに見ないだろう状態です。ものすごい上級者とかになるとこういうのもあるのかもしれませんが、少なくとも、私が投稿していただいた皆様の愛機たちの中にも、こんなチューン指定の機体は1機もありませんでした。
 このチューンが本当に必要で、その差を実感しているのであれば構いません。しかし、ただなんとなく「それっぽく」割り振っているだけなら、ちょっと考えなおしていただきたいですね。

 唯一、考えなしにまとめて突っ込むのがNGなのは、積載量です。
 積載オーバーによるスピードダウンが発生しなければそれでいいので、ここだけは、1メモリ単位で振り込んだほうがお得です。

 次に、「どこをチューンするべきか?」についてです。
 タイトルにしてあるとおり、「必要な能力」です。……まんま過ぎてツッコミのしようもない気がしますね。
 むしろ、「じゃあその、"必要な能力"ってなに?」という話です。
 必要な能力は、どう戦うかによって変化します
 どんな戦い方にどんな性能が必要か、というのは、また別の話ですのでここでは割愛します。実践トレーニングやアセンブルの項目でもご参照ください。

 ―――それを割愛するならここに書く意味がない気もしたので一つだけ。
 「必要な能力」について考え、その性能が高い機体を作ること。これが、初級者さんにとってのACの鉄則です。見た目とか、汎用型とか、そういったものはもっと上手くなってからの話。
 よって、「このミッション(敵)をクリアするためには、どんな能力が必要なのか」が分かること、それを見つけられることは、とても大切なことです。
 それが分かって初めて、チューンの意味も明確になると言っても過言ではないでしょう。

 

チューンは、メインではない

 さて。
 ここであえて言っておきたいのは、チューンはあくまでもフォローである、ということです。
 極端な例を上げれば、狙撃機を作ろうとして、狙撃能力の低いLAHIRE腕を選び、その照準精度をチューンで補う―――これは、なんか変です。
 近距離から中距離までをカバーしたいから、LAHIRE腕の照準精度をフォローする。これはあります。しかし、狙撃したいのに狙撃能力の低い腕選んで、それをチューンするというのは、「え?」て感じ。なんでそもそも、もう少し精度の高い腕選ばないの?とツッコまれても致し方ありますまい。

 「なにがなんでも高くないと困る、重要な能力」は、その性能に優れたパーツを使うほうがスタンダードです。
 チューンは、そうやって組み上げた機体で、「もう少しだけこうしたいのに、パーツを取り替えてしまうと肝心な部分が悪くなるし……」というときに、その「もう少しだけ」を補う方法です。
 なので、狙撃機を作りたいのであれば、LAHIRE腕ではなくもっとマシな照準精度の腕を使うべきです。
 たとえば、その狙撃機はある程度マルチ対応を考えているので、アサルトライフルを持っての近距離戦も想定している……、こういうときに、「じゃあ腕は、近距離でも特に欠点のないEKHAZARにしよう。でもこれだと、距離が1000くらい離れると止まっていても敵に当たらないことがあるから、その"あと少し"をチューンで補おう」とか、逆に、「狙撃に特化した047AN腕を使うけど、距離が縮まるとちょっと動きが重い感じがするから、運動性能をチューンしよう」とかいう感じで、「少し足りない、もう少しほしい能力」にフォローを入れるのです。

 つまり、機体をアセンブルするときは、まずはパーツで、必要な能力を持たせます。
 しかしACでは、「あっちのパーツだとAの性能は満足なんだけど、Bの性能が微妙。でも、こっちの選ぶと、Bの性能は不満がなくなるけど、Aの性能がちょっと」というのが当たり前。
 そういうときに、少し足りない分を補うのがチューンなのです。

 

そのチューンは本当に効果的?

 ここからは、基本から少しだけ先に進んだお話です。

 時々あるのが、自己満足に終わっているチューンです。
 たとえば、EN出力・容量を両方ともMAXチューンしているけれど、実際に戦っている間、ENが半分をきることもないとか。
 旋回性能をフルチューンしているけど、QTしたときに回り過ぎていて全然制御できていないとか。しかも普通に旋回することもないとか。
 運動性能に入れているけれど、別にチューンしなくてもちゃんと敵についていけてるとか。
 照準精度をMAX強化しているけれど、実は強化しなくてもフツーに当たるとか。

 こういうのは全部自己満足。性能的には意味のないチューンです。
 もちろん、愛機として作った機体で、設定的に「こういうのが好み」というならアリですし、普段は有り余るENも、「いや、空中でQB連発してもいいようになってるんだ」というなら、それでOK。
 でも、そういう使い道も、特別な理由もないなら、メモリの無駄遣いに過ぎません。
 ああもったいない。
 本気で実用し、しかも対戦に使いたいような機体であれば、本当にそのチューンが必要なのか、本当にそれだけ必要なのか(もう少し強化幅は小さくてもいいんじゃないか)、実際に動かし、確かめる中で、きちんと検討していく必要はあるでしょうね。

 逆に、楽しく遊びたいだけなら、こんな厳密なチューンなんてする必要はありません。
 私の場合、対戦で勝ちたいという願望はないので、そこまでシビアな調整はしていません。ほとんどの項目について、「MAXチューンする・まったくしない・半分くらいしてみる」というレベルです。
 実際、ブースターの推力に入れるチューンは、ナシとMAXとくらいだと体感できることがほとんどですが、半分くらいだと「ん? なんか違うの?」ってことも……。(ブースターが持つ元々の推力が低いと、ほとんど差が分からないのです orz)
 それでも、実際に動かしている中で、「あ、このENのチューンはいらないな」と思ったり、「旋回に50入れると回りすぎる、でも入れないとちょっとが回り切らないから、30くらいにしてみるか?」と思うことくらいはあります。

 ポイントは、有り余るENのように「カンペキ無駄になっていないか?」ともう一つ。「そのチューンの効果を、自分が体感できるか?」かもしれませんね。
 体感できるならチューンするし、調整する甲斐もあるでしょう。しかし体感できないなら、やってもやらなくても同じです。
 体感できないものばっかりで、メモリが余っているなら、へっぽこさんの場合は、PA整波性能に割り振って、少しでも防御能力を上げておいたらいいんじゃないでしょうか?

 

チューンは"効率"を考えよう

 丁度話題に出ましたし、これも大切なことなので……。
 「PA整波性能」と「安定性能」の2項目。ここをチューンするときは、ちょっと気をつけてください。
 これらは、PA整波性能だと頭・コア・腕・脚の4ヶ所、安定性能も頭・コア・脚の3ヶ所、チューンできます。
 やっちゃいけないのにやりかねないのは、「1ヶ所だけPA整波性能チューンしようとして、何故か頭部をチューンする」こと。
 これのなにがまずいのか? というと、下の写真をご覧ください。

LAHIREの頭

LAHIREのコア

 上の写真がLAHIREの頭部。下は同じくLAHIREのコア。それぞれをMAXまでチューンした場合、元々の性能とどれくらいの差が出るかを表したものです。
 左の数字がそもそものステータス、右の数字、青くなっているものがMAXチューン後のステータスです。
 MAXチューン前後でどれくらいの変化があるでしょうか?
 頭部は110上昇。で、コアは? 638上がってますね。
 PA整波性能は、パーツの合計で機体全体の性能を決めている項目です。それらのパーツの中で1ヶ所しかチューンしないとしたら、110上がるパーツと638上がるパーツ、どっちをチューンしたほうが得かは言うまでもありません。

総合ステータス 安定性能も同じです。
 このステータスは、「脚部の安定性能を、頭部・コアの安定性能が左右する」という仕組みです。3ヶ所合わせて、機体全体の安定性能が決定されます。
 機体全体の総合ステータスを見ながら、どこをチューンすると一番安定性能が高くなるか、しっかりチェックしましょう。

 運動性能や照準精度、ブースターの推力などの僅かな差は、体感できないかもしれません。
 ですが、PA整波性能は防御力、安定性能は機体の攻防を支えるステータスで、「高すぎても意味がない」ものではありません。せっかくですのでこの2項目をチューンするときは、少しでも効果的な場所を探しましょう。

 

まとめ

 あれこれ語ったので、最後に簡単にまとめておきます。
 チューンは、
・使用するもメモリは、主にミッションクリアで手に入る
・チマチマとあちこちに振るんじゃなく、必要なところにまとめて振る(積載量は除く)
・本当に重要な性能はパーツ自体で決める。チューンは伸ばしたいところ、足りない部分をフォローするために行う
・しても意味のないチューンになっていないかは要注意
・PA整波性能と安定性能は、一番大きく上がるところに振り込もう
 という感じです。
 ……こんなに短く書けるなら最初からそう書け、と言われそうな気がするのは、いったい何度目でしょうか……。

 ちなみに私の場合ですが。
 「こんな機体を作りたい」と思って仮組みしたら、まずは一切チューンなしで動かすようにしています。その状態から「少し足りないから、チューンしてみよう」「全然足りないから、パーツを換えよう」とやっています。
 「この能力はできるだけ高いほうがいいだろう」と考えて、試運転の前にチューンしてしまうと、その後で「本当にこれだけ必要なのかな?」といちいちチューン解除して確かめることって、ないと思いませんか? 少なくとも私は、そこまで厳密にやりません(笑
 さりとて、楽しくアセンブルできる範囲で、少しでも性能のいい機体にはしたいので、「まずはチューンなしで動かす」というマイルールを作っているのです。