へっぽこ講座:プライマル・アーマーについて

 PA。すなわちプライマル・アーマー。
 ステータスの項目で解説していますが、こちらではもう少しこまかく、PAというステータスが、どんな性能を示しているのかを解説いたします。

 

簡単に言えば、バリア

太いバーがPAゲージ ステータスの解説でも出したこの拡大画像。太いバーPAゲージです。
 PAとはなにか?というと、ものすごく簡単に言ってしまえば、機体を守るために作っているバリアみたいなものです。

 AC4・faの世界設定で説明すると、PAは「コジマ粒子」、通称KPで作り出しています。イメージ的には、粉みたいなものを機体の周囲に散布して、それをなんらかの方法でシールドみたいに固定して、防護膜にしているようです。
大型ジェネレーターMAXWELL ちなみにこのKPを作り出しているのも、ジェネレーターです。
 左の画像は、S08-MAXWELLという大型ジェネレーターのステータスで、赤枠で囲ったのがKP出力です。KPもENと同じように、一定時間に決まった量だけ、ジェネレーターがせっせと送り出してくれています。
 これもEN同様、ジェネレーターによって出力差があって、たくさん作りだして素早く回復してくれるものと、なかなか回復してくれないものとがあります。

 仕組みはさておき、ACの周囲にはバリア、あるいはシールドと呼べるようなものがあるということを、まず覚えておきましょう。
 しかしそれだけでは、PAというステータスを活用することはできません。そこで、以下にてそれぞれ、詳細に解説してみます。

 

PA整波性能とPA減衰抵抗

 PAに関する防御系のステータスは2つあります。片方がPA整波性能で、もう一つがPA減衰抵抗です。そもそもこの違いが、へっぽこさんだとピンと来ていないかもしれませんね。

 PA整波性能というのは、ものすごく簡単に言うとバリアの厚みです。数値が高ければ高いほど、つまりバリアが厚ければ厚いほど、敵の攻撃を弱めてくれます。バリアが充分に厚くて、敵の攻撃がそれほど強くなければ、ダメージを完全にカットしてくれることもあります。
 こちらのイメージは簡単でしょう。数値が高い=多くのダメージをカットしてくれる、です。

 そして、PA減衰抵抗というのは、バリアそのものの頑丈さです。ここがちょっと分かりづらいところかもしれません。なので、ちょっと世界観的なイメージを加えて説明します。
 先に書いているとおり、PAというのはKPという粒子、粉みたいなものを散布して、それを空中に固定して作り出しているような、けっこう不安定なものです。砂糖とか塩を水で固めて、中が空洞のボールを作ってるみたいにイメージしてもいいでしょう。そういう、実はけっこう脆いものなので、敵から攻撃を受けると、この粉の集まりは崩れてしまったり、揺らいでしまったりして、少し弱くなります。ビシッと砂糖玉を指で弾いたら、弾いたところが削れて崩れる。そんな感じです。
 さて。
 PA減衰抵抗が高いとどうなるかというと、このバリアが崩れにくくなるのです。攻撃を受けても、粒が少しパラパラと落ちるだけ。これが、PA減衰抵抗の高いPAです。
 そしてPA減衰抵抗が低いと、同じように攻撃を受けたときに、もっとたくさんの粉が落ちたり散ったりしてしまって、その分バリアが弱くなってしまうのです。
 つまり、PA減衰抵抗が高いバリアは攻撃を受けても弱くなりにくく、PA減衰抵抗の低いバリアは攻撃されると弱くなりやすいってことです。

 というところで、具体的な例題です。

Q1.
 PA整波性能も、PA減衰抵抗もとても優秀なPAは、どんなPAでしょうか?
A1.
 攻撃のダメージを大きくカットしてくれて、かつ、PAそのものもあまり弱くならないPAです。

Q2.
 PA整波性能も、PA減衰抵抗も非常にザンネンなPAは、どんなPAでしょうか?
A2.
 攻撃のダメージをほとんどカットしてくれず、しかもバリア自体も呆気なく、更に弱くなってしまうPAです。

Q3.
 PA整波性能は高いけれど、PA減衰抵抗が低いPAとは、どんなPAでしょうか?
A3.
 最初の一発のダメージは大きくカットしてくれます。しかしその一発でPA自体ががっくりと弱くなってしまうので、次の攻撃ダメージはあまりカットしてくれません。

Q4.
 PA整波性能は低いけれど、PA減衰抵抗が高いPAとは、どんなPAでしょうか?
A4.
 ダメージはあまりカットしてくれません。しかし、攻撃を受けてもPAの強度はあまり変わらないので、次の攻撃も、最初のときと同じ程度にはカットしてくれます。

 こんな感じですね。
 ちなみに、PA整波性能の高いパーツは、PA減衰抵抗もそこそこ高い傾向にあります。ただし数値の高い順に並べると、他方の順位はけっこう入れ替わっています。
 整波性能と減衰抵抗、どちらを優先すべきか、という議論は、けっこう難しいところ。「PA整波性能は高いけどPA減衰抵抗はめちゃくちゃ低い」といった機体が存在するのであれば考える甲斐もあったのですが、実は「片方を高くすると、もう一方もそこそこ高くなる」のが現実なので……。
 それでもあえてで言うならば、整波性能を見ておいたほうが無難かと思います。

 

PA貫通力とPA減衰力

 さて、防御に関するPAステータスは以上のようになっています。ここでは、攻撃側のPAステータスを確認しましょう。
 こちらも性能は2つあって、PA貫通力PA減衰力といいます。
 この2種類の違いは、防御能力としてのPA性能を理解していれば、そう難しくありません。

 PA貫通力というのは文字通り、相手のPAを突貫して機体本体に届く能力のことです。
 このステータスが高いと、敵のPAを貫いて機体まで届くので、ダメージもあまりカットされずに済みます。逆にステータスが低いと、敵のPAによって大きく弱められてしまい、あまりダメージを出せなくなります。
 たとえば、敵がものすごく強いPAを持っている―――すなわち、PA整波性能の非常に高い機体だったとします。こういう相手に、PA貫通力の低い武器で攻撃すると、バリアを突き破ることができなくて、ともすると相手に弾が届かない可能性もあります。つまりダメージなし。しかしPA貫通力の高い武器であれば、分厚いバリアを貫いて相手に届き、その威力もある程度は残っていることになります。

 PA減衰力というのは、PA減衰抵抗に対抗する力、と言っていいでしょう。つまり、相手の機体に与えるダメージには関係しません。このステータスは、どれだけ相手のPAそのものを弱められるかなのです。
 分厚いPAで守られた機体で、攻撃してもなかなかまとまったダメージにならないとします。PA貫通力の高い武器を使っても、思うようにダメージが出せないくらい、分厚いPAの持ち主です。でも、だったらそのバリアをガリガリ削って弱めてしまえばいいのです。バリアを削って薄くする、それがPA減衰力です。

 

PAにまつわる攻防

 あまり詳細な内容とか、高度なことは省きますが、機体のPAによってどんなことを考えたりするかを、ちょこっと書いておきます。
 なお、既に書いているとおり、PA整波性能の高いパーツは、PA減衰抵抗も低くはありません。なのでものすごく単純に、「PAの強い機体と、弱い機体」に分かれると思っていただいてけっこうです。

 まずは、ノーマルなどのようにそもそもPAを持たないか、あるいはPAがあっても非常に弱い機体の場合。
 PAが弱い・無いということは、相手の持っている武器のダメージがほとんどそのまま入ることになります。
 なので、自分がそういう相手を攻撃する側であれば、武器のPA性能なんか見なくてOKということです。単純に攻撃力を気にしましょう。
 自分が攻撃される側で、そういうPAの弱い機体を使っている、あるいはミッションなどでPAを展開できない、相手の攻撃でPAを剥がされてしまったのであれば、ダメージはPAが強いときよりも大きくなる、という覚悟が必要です。できるだけ攻撃を食らわないようにするとか、相手の攻撃に合わせた防御力を高める必要がありますね。

 では、LINSTANTとかARGYROSといった、PA性能が非常に高いパーツで組まれた機体の場合はどうかというと。
 まず、それが自分であれば、相手の攻撃はかなり弱めてもらえることになります。なので、受けるダメージは「普通」よりも少なくて済みます。しかし、PA貫通力の高い武器には注意しないと、あまり弱められずに届いてしまいますね。(PA貫通力が高いのは、たとえばスナイパーライフルです)
 そして自分がそういう相手、PA性能の高い相手を攻撃する場合はどうするか? まずは、PAがあろうと強引に貫通できるPA貫通力の高い武器を選ぶという方法があります。そしてもう一つ、「まずはPAを弱めよう」と考えることも可能。PA減衰力の強い武器を使ってまず相手のPAを弱くした後、攻撃力の高い武器を当てるわけです。

 この、水色太字で強調した部分。これに関して少しだけ追記しますと。
 マシンガンの攻撃力って、低いです。通常ライフルと、ましてやスナイパーライフル、グレネードとかに比べたら、攻撃力はかなり低い武器です。PA貫通力もないので、相手のPA整波性能が高いと、ほとんどダメージを出せません。
 そして、数値で見ているとPA減衰力もそう高くないのですが、マシンガンはものすごいスピードで連射しますね。なので、減衰力もたしかに弱いかもしれないけれど、ちまちまちまちまと、ものすごいスピードでPAを削りとっていってしまいます。
 同じように、ショットガンの弾も、一発のPA貫通力・減衰力は低いのですが、ショットガンはまとめて何発も撃ち出すので、その分だけ一気にPAにダメージを与えます。
 そこで、マシンガンとかショットガンを使って、「まずはPAを剥いで、それからメインの武器で攻撃する」といった戦法が出てきたりします。
 PA減衰力は、弾丸一発分だけで見ないようにしましょう。5秒で一発しか撃てず、PA減衰力が10ある武器と、1秒に5発撃てて、PA減衰力が1しかない武器と。5秒後にどれだけPAを弱めているかというと、10対25です。しかも、PAは攻撃せずにいると回復していくので(逆に言えば、攻撃されていると回復しない)、5秒で一発しか撃てないほうは、リロード待ちの5秒間に、少しですが回復までされてしまうのです。

 

防御力とPAの優先度

 ちょっと混乱してきたでしょうか?
 そういうかたは、整波性能とかなんぞや、減衰抵抗とはなんぞう、というところから、しっかりイメージして、理解していってください。その上で、貫通力と減衰力を加えて、「整波性能が高くて、貫通力も高いと……」とか、自分でゆっくりと考えてみましょう。

 その上で、お話しします。
 素の防御力である実弾防御・EN防御と、PA性能。どっちを優先すべきか?
 相手の持っている武器によります。貫通力の高い武器を持っている相手には、PA性能の高さはあまり効果がありません。素の防御力でダメージそのものを抑えたほうが確実です。
 しかし相手の武器に貫通力がない場合は、PA性能でダメージをほとんどカットし、無効化することもできます。
 ただし、マシンガンなどを連続で食らいつづけると、どんどんPAは薄くなってしまいますよね。相手がマシンガンやショットガン持ちで、しかも逃げてPAを回復させることが難しく、攻撃を食らい続けてしまうようであれば、やはり素の防御力を重視したほうがいいことになります。

 これらを踏まえて大雑把に言うと、初心者さんは、PAよりは素の防御力を優先して機体を作ったほうが、安心して戦えるのではないかと思います。
 攻撃を連続で食らってしまったり、PA減衰力の高い武器を使われれば、PAはすぐに弱められてしまうのですから、そんなふうに変動してしまう防御力ではなく、最初から最後まで変わらない素の防御力を見ておいたほうがいいかと思います。

 

まとめ

 整波性能・減衰抵抗。
 貫通力・減衰力。
 これらがそれぞれ絡み合うので、PAを理解し、そのステータスをアセンブルに活かすのはちょっと難しいかもしれません。
 ですが最低限、PA=バリア攻撃されると弱まってしまうPAがないとかなり大きなダメージを受ける、くらいは認識しておいてくださいね。