近距離戦の練習

 真剣に上手くなりたい人は、どんな練習の仕方をしてもいいと思います。
 毎日毎日対人戦に挑み、実戦の中で自分を磨いてもいいし、黙々とトレーニングを繰り返しても構いません。レベルの高いプレイヤーさんが運営するブログや攻略サイトで、もっとハイレベルなことを学ぶのもいいと思います。

 しかしおそらく、たかがゲームで苦行みたいなことしたくないとか、しんどいと感じたらやってらんなくなるとか、こういう人のほうが普通です。
 気軽に楽しめる範囲で上手くなりたい、という感じでしょうか。

 そういう「楽しむために、もう少し上手くなりたい」プレイヤーさんへ。
 こんな具合に、こんな気持ちで進めていくといいんでないかなということを、参考までに記しておきたいと思います。
 というか、これはあくまでも、私自身がどうやって楽しんできたか、です。むしろ「その程度のものでしかありません」と申し上げておきます。私のごく個人的な経験と提案なので、参考程度のものと思ってください。

 

1.軽い機体+低推力ブースター

 いくら練習で、いくら「自分で制動できる機体のほうがいい」としても、近距離で戦う能力が微妙な機体を使ったのでは意味がありません。なので、機体の防御などは考えず、とりあえずフレームはSOLUHやLATONAシリーズで仮組みしておきます。
 そこに、ブースターは重めで推力の低い物、インテリオル製やクーガー製などで仮組みします。
 攻撃能力はそこそこでOKです。機体をきちんと動かすことが最重要なので、武器にはこだわらず、近距離で使いやすいものをポンと選べばOK。

HEAD EKHAZAR-HEAD
CORE SOLUH-CORE
ARMS

A11-LATONA

LEGS L11-LATONA
FCS INBLUE
GENERATOR S08-MAXWELL
  
MAIN MB107-POLARIS
BACK LB-LAHIRE
SIDE SB128-SCHEDAR
OVERD KB-JUDITH
  
R ARM

04-MARVE

L ARM

04-MARVE

 私がざっと組んでみたのが左の機体です。
 各パーツの選択理由を挙げておきます。

 頭は安定性と消費EN。どういう練習をするかは分かりませんが、相手の攻撃を食らったときにいちいち硬直するのは困るので、安定性が高めのものにしました。
 コアも安定性と消費EN、重量です。LATONAでもいいのですが、SOLUHにしたのは、LATONAより少し重いけれど、安定性と消費ENが優秀だから。練習機なので、重さは少し増してもいいと判断しました。
 腕も、低負荷です。こちらはコアと逆で、JUDITHやSOLUHと比べると、LATONAのほうが少し重くて消費ENが低くなってます。
 脚は、軽量脚の中で積載が高く、そして、旋回性能が高すぎないもの、という理由でLATONAに。

 FCSはなにも考えず、最もロック速度の高いものを入れています。
 ジェネレーターはあえて重いものを。その中でも、1.00では最も安定感のあるMAXWELLです。

 ブースターは、よく使うメイン・サイドは、あえて重量・低消費・低推力にしています。まずはここからスタートし、このスピードをラクに制御できるのであれば、推力を上げていけばいいと思います。
 バックブースターは基本的にあまり使わないので、重量と基本消費ENの最も低いものにしています。まあ、高推力でQ消費ENなどは高いのですが、省エネ&大型ジェネレーターの機体なので、使っても余裕です。

 武器は適当に。そこそこ重さがあって、かつ1.00ではかなり攻撃力の高いMARVEにしていますが、ここは好みでどうぞ。モタコブとかショットガンとかでもいいと思います。

 チューンはEN出力・容量と、安定性能、PA整波性能にまず振り分けておきます。
 ブースターは、あえて推力の低いものを選んでいるのですから、まずはチューンなしで使ってみて、必要であればチューンしたり、あるいは推力の高いブースターへと変更していきます。

 これで実際に動かしてみて、「これでも速い、動きすぎる、コントロールできない」と思ったら、脚をもう少し重量があって旋回性能の低いものへと交換してみましょう。
 ただし、最初に書いているとおり、「近距離で戦う能力が微妙な機体」にまでなってしまうと、それはそれで練習になりません。
 ダウングレードは程々にして、少し手に余るくらいの機体でがんばってみるほうがいいと思います。

 

2.相手はまずは重二・タンクから

 将来的には軽量機vs軽量機で戦えると楽しいのですが、最初は、挙動の遅いタンクや重二がオススメ。
 ミッションのワンダフルボディ(@ワンダフルボディ撃破)やフェラムソリドス(@不明ネクスト撃破)あたりから始めるといいでしょう。
 オーダーマッチならキルドーザー、メリーゲート、雷電、ブラインドボルト、マイブリスらでしょうか。
 ポイントは、とにかく遅いことです。それ以外の要素は見ません。……いや、一応、近距離戦に対応した速射系の武器は持ってないほうがいいです。バズーカとかなら弾速はそう速くなく、弾も大きくて見やすいですし、リロードも長いのでまだしも対応できますが、ガトリングとか撒かれた日にゃあ……。

 

3.ワンテーマで動く

 近距離機動戦で「どう戦えばいいか」は、私のようなへっぽこが語れることではありません。そもそも対人戦もしませんし、CPU相手でも未だに中量機相手でわたわたしているくらいです。そのあたりの知識は、もっと上手い人のサイトやブログを見ていただきたく。いってらっしゃい★

 そんな私が課題にしているのはサイティング
 特に、「交差後にQTからのサイティング」といったように、ポイントを絞ります。「相手をよく見て、自分がロックされた、撃たれると思ったら横にQBしてみる」とか。
 なにに気をつけるか、なにを実行するか、一つか二つ程度に絞って、ひたすらそれを繰り返して戦うようにします。とにかくその動きそのものに慣れるためです。

 サイティングから始めるのは、敵が見えていなければ攻撃のしようもないから。
 で、正確なサイティングのためにどんな動きをマスターすればいいか、がポイントです。一度にあれこれやろうとしたって混乱してしまいますから、戦闘全体を通してどうのではなくて、「この動き」と一つ決めて、それができるようになるように、実際に戦闘して何度も使ってみます。

 個人的には、サイティングさえできれば、まず戦えるようになると思っています。
 それ以上になると、回避が必須になるのではないでしょうか。対人戦だと駆け引きも出てきますね。それらは、このへっぽこ攻略所で扱うには高度すぎるので、ゴメンナサイします。

 

4.勝とうとしない

 最初は、勝とうと思わないことが大事です。
 勝つことを考えてしまうと、負けそうなときに焦ってしまい、練習どころではなくなってしまうからです。

 上記オススメの練習相手は、重二やタンクです。彼等は揃いも揃って高火力で、ミサイルを積んでいることも少なくありません。そのため、回避がうまくできないとかなりのダメージを受けてしまいます。
 しかし、そこでパニクってでたらめに動きだしたら、練習になりません。
 師匠に稽古をつけてもらっているような感覚で、負けて当たり前、「押忍、ご指導ありがとうございました!」くらいで挑みましょう。
 あくまで練習である以上、練習にならなかったら、勝負に勝ったところで意味はないのです。MISSION FAILURE、あるいはYOU LOSE となってしまうとしても、そんなことは気にせずに、自分がマスターしたい動きやテーマに取り組んでください。

 ただ、完璧にマスターしようとするかどうかは、貴方がどれくらい上手くなりたいかによります。
 楽しく戦えればいいのであれば、「うん、なんとなくできるようになってきたぞ」でOK。どんどん新しいことにチャレンジしたほうが楽しいですね。

 いくつかの操作スキルを身につけ、やがて、普通に戦ってもコンスタントに勝てるようになってきたら、できるだけダメージを受けないようにしてみようとか、短時間で倒せるようにがんばろうとか、あるいは次の師匠にしごいてもらおうとか、いろいろ目標も生まれてきます。

 

5.機体の改良

 近距離で戦うことそのものに慣れてきたら、「もっとこうしたいな」という思いに合わせて、機体をアレンジしていきます。
 もっとスピードがほしいとか、旋回性能がまだ高くて回りすぎるからどうしようとか、メインブースターは強くしてサイドブースターは弱めにしようとか、ジェネレーターはもっと小型でもいいかなとか。
 上達に合わせて、「今の自分」に合った機体をアセンブルしていきましょう。

 

6.トレーニングには負荷も大事

 筋肉は、強い負荷を与えていじめることで、それに耐えられるものになろうと強くなります。筋トレはそういうものです。
 ACも同じです。……なんか、たかがゲームでえらく真面目なこと言ってる気がしますが。
 ともあれ、先に書いているとおり、「速い、コントロールしきれない」と感じても、近距離戦闘の能力が欠如するほどスローにしてしまっては、練習の意味がありません。「今の自分では少し手に余るかな?」くらいがベストです。
 もちろん、自分の実力とかけ離れた、完全に扱いかねる機体はダメ。そんなのは、昨日まで5kgのダンベルすら持ったことのない人に、100kgのベンチプレスを上げさせるようなものです。できるわけがありませんし、下手すれば命取りです。まあ、ACで死ぬことはありませんけど。

 ともあれ、「負荷が自分を鍛える」。
 これは、戦う相手にも同じことが言えます。
 ラクに戦える遅い相手とばかり戦っていては、やっぱりあまり上達しないのです。ある程度までは上手くなれても、そこから先へはなかなか進めません。ラクに戦っているということは、もうその相手では負荷が足りなくなっているということなのですから。

 なので、重量機と戦えるようになってきたら、中量機に挑んでみましょう。
 たぶん、中二あたりでも満足についていけなくなり、見失うことが多くなるのではないかと思います。少なくとも私は、AC4の時代、メアリーシェリー(047ANフレームです)についていけませんでした。wikiとかのミッション攻略に「張り付けば簡単」と書かれていても、そんなことは到底ムリ!でした。
 皆さんはもう少しマシだと思いますが、最初は中量機でも速くて、とても追いかけきれなかったりします。それでも、なんとか相手を見つけて、追いかけて、その機体を画面の中に捉えられるようにがんばってみましょう。

 ましてや軽量機や逆関節機は、振り返ったときには上にいることも多い始末で、姿を見つけるだけでも大変です。
 しかしそれでも、できるだけついていくようにがんばるだけで十分です。ついていけなくて当たり前、振り回されっぱなしで終わるとしても、必死に追いかけることがちゃんと負荷になり、経験になります。
 なお、これであっさりと軽量機についていける人は、間違いなく上手い人です。ついていけない人は、私と同じレベルです(笑

 もったいないのは、「軽量機と近距離で戦うなんてどうせ無理」と思って、試さないこと。
 今の自分ではとてもついていけそうにない相手に、それでも、なんとかついていこう、一瞬でも追いつこうと思ってあわあわすることは、無駄ではありません。
 「うわー、今日は全然ダメだった。相手のAPちっとも減らせなかったよ。ってかサイティングできてた瞬間すらほとんどないよー」でいいのです。でも、一戦集中してがんばってみることでしか得られない経験値もあると思います。
 ただしこれも、負荷が大きすぎてはトレーニングの効果が落ちてしまいます。せめて、中量機で少し慣れてからにしたほうがいいですね。

 

そんな感じで

 こうすれば絶対に上達する! とは言えませんが、私の場合、こんな感じでぼちぼちとやってきました。
 ものすごいムリはしない。でも、ちょっとはがんばる。でも、楽しくないほどはがんばらない。
 たかがゲームなので、プレイする気分にならないとき半年とか触りませんが、気になったらまた触る。そんな感じで、ぼちぼち、少しずつです。

 最後に。
 一緒にプレイできる、気の合う友達がいるといいですね。一人でやってるよりずっと楽しいし、やりがいもあります。
 ゲームでも他のなにかでも、継続は力なり、ってヤツです。触れている時間が長ければ長いほど、自然に経験値は溜まります。それでどこまで行けるかは、それぞれの才能によって限られているとしても、すぐにやめてしまうか、ずっと続けているかで、到達点は絶対に違うのです。
 一緒にやる仲間がいたほうが、相談もできるし、笑い話も生まれるし、切磋琢磨もできて、長い時間飽きずにプレイできると思います。

 楽しくなくなるほどはがんばらない、というのも同じこと。
 楽しいから続いて、そして続ければその分うまくなるのです。
 強くなりたいと思い眉間にシワ寄せて本気でプレイする人も、同じです。強くなったと実感するときが楽しいから、しんどいのも我慢してがんばれるんだと思います。

 貴方は貴方の楽しみを、貴方のやり方で楽しんでください。
 Enjoy your play!!