烏の足跡



2007年9月19日(水)

 時々書いてる「SLEEPING MOON」という、オリジナルに置いているおはなし。
 これはもともと、「とにかく自分の好きなもの、面白いと思ったものを、変な見栄も体裁も忘れて素直に突っ込もう」と思って書いた、私の玩具箱から派生した物語です。
 ですから、実はかなりの登場人物に「モデル」になったキャラクターがいます。
 眠月に出てくる人物はオリジナルですが、これ以前に書いていた、そしてまだ半ばまでしか書いていない「本編」というか「根底」の話は、ジャンル無視のパロディ寄せ集めみたいなものです。
 ○○○ー○というキャラクターは餓狼伝説のギースがもとだし、だから彼に仕えている……というか飼われているというかなんというか、お共の魔豹はビリーだし、これは確かに彼に仕えていると言える剣士と精霊はリッパーとホッパーから生まれてる。
 主人公の少女が海で難破し、辿り着いた島、彼女を家に連れ帰って手当てしてくれる老人、というのはPSのゲーム「アランドラ」のシチュエーション。
 その物語においてサイコのライバルとなる○○ジ○○○はサムライスピリッツの幻十郎がモデルだから、持ってる剣は「刀」になってる。
 サイコと同じ人狼、かつちょっと特異な存在である、大刀の二刀流の剣士は、私がそれ以前に書いていたオリジナルの物語から出てきたキャラクター。他にもこのオリジナル物語から引っ張ってきたキャラが何人もいます。
 植物を自在に操る魔王(?)は男塾のセンクウ、彼と行動を共にしている格闘戦と戦略に優れた高潔な魔王(?)は影慶だったし。
 こんな具合に、とにかく自分の好きなものを無造作に突っ込みまくり、使いまくり、遠慮せず、ひたすら自分の好きなものを集めました。
 
 それなら。
 今もまたそれをやろうかと思うのです。
 その大元の話を書いてから今まで、だいぶ時が過ぎ、その間にまた新しい好きキャラ、好きシチュも出てきたなら、眠月の改訂に合わせて、メインキャラ全員を、私の持ちキャラで差し替えてしまおうかと。
 そうすれば、キャラの厚みは倍増します、間違いなく。
 ここで使うのは、私が長年可愛がってきたPSOのキャラたちです。こいつらが一番濃いから(笑



2007年9月20日(木)

 ファミ通で連載している「浜村通信」が好きで読んでます。
 以前にも書いていると思いますが、浜村さんと息子さんの話が特に好きです。
 今回、それをまとめた「ゲームばっかりしてなさい。」という本が出たので、即刻購入しました。
 中にはゲーム脳だの業界だのについて論じたカタい部分もありますが、大部分は息子さんがゲームをしているのを見守る話であったり、一緒に楽しむ話であったりします。
 それを時間順、つまり息子さんが成長していくのに合わせて読んでいったら、ごく自然に、感動しました。
 
 「ゲーム脳」という言葉は、ゲームが大好きな私には非常に不愉快な言葉です。
 ゲームをしたから異常な人間になりやすい、なんて、いい加減なデタラメだろうと思うし、もし本当ならそんな切ないことはありません。自分が好きなものは、もっと多くの人にも好きになってもらえたら嬉しい。そう思うから、ゲームが害毒だとしたら、そんな意見に正当性があったら、それはとても悲しいことです。
 けれど浜村さんの書くコラムにおいては、ゲームは愛息との絆であり共通の話題、親子が一緒に笑える楽しみとして輝いています。
 そこには、「ゲーム脳なんて言うけど、子供が異常な行動を起こしたなら、そんなのシツケをさぼった親のせいだろう」と思う気持ちを裏づけてくれる、微笑ましい親子関係があるのです。
 
 まだ漢字をあまり読めない7才の息子さんに、ゲームをするたびに呼ばれる。理由は、画面に出てくる文章を読んでもらうため。
 ゲームを通して見える息子さんの姿に、おいおいと思ったりしながらも行く末を見守り、やがて少しずつ成長していく息子さんが、きちんとものを考え、言葉にできるようになっていく。
 ゲームを通しては、人を思いやる気持ちは育たないんですか? いや、そんなことはない。
 ゲームばっかりやってちゃダメですか? それはたしかにダメかもしれない。本当にゲームしかやらず、現実をまったく見ないし理解しないのでは。でも、ゲームしかしない子供になるとしたら、それはゲーム以外の楽しみを家庭に作ってやらない親や周囲に問題があるでしょう。
 浜村さんちではゲームは、多忙なお父さんと、お父さんが好きな息子さんが、一緒に楽しみ会話するツールとして生きている。
 家に帰るのが遅くなるその日、少しの時間がとれたからと家に電話をかけ、そしてネットにつなげば、ヴァナ・ディールで親子は一緒にすごすことができる。
 親がちゃんと子供のことを考えて、子供のことを気にしていれば、ゲームも図鑑も教育番組も知育パズルも、大差ないと私は思います。
 
 今、「大人」もゲームをしているし、ゲームをして育った人が、「親」という立場になっている。
 ならば、子供がゲームを楽しむ気持ちも分かるし、ゲームを自分自身も楽しめるかもしれない。
 そのときゲームは、親子が一緒に楽しむレクリエーションのツールになる。
 良質のゲームをやらせて、人を思いやることや命の大切さを感じさせることだってできるでしょう。そんな小難しいことは抜きにして「楽しかったね」とただ笑えてもいい。
 大事なのは、そうして親子の間がちゃんとつながって、「お父さんは僕の話を聞いてくれる」「お母さんのことが好き」と思ってくれること。
 「好き」という気持ちは、言葉を渡す橋だと私は思ってます。
 同じ言葉でも、好きな相手からやんわりと諭された場合と、嫌いな相手から頭ごなしに言われたのでは、全然違うから。
 笑いあうというのは心を開いて無防備に楽しむということで、そうやって、いわば「腹を割った」間柄の親子なら、相談もしやすいし、親から子への注意や戒めも、きちんと思いを持って口にして、思いとして受け止めることが、まだしもしやすいのではないかと思うのです。
 
 子供が非行に走るのは、ゲームがどうのなんてことじゃない。
 「ゲームばっかりしてなさい。」の中でグサリときたのは、「ゲームをしていたからこんな犯罪に走ったんだ」と報道するテレビ番組を見た息子さんが、浜村さんに「僕は大丈夫?」と尋ねたこと。
 これは切ないです。
 子供にこんな不安を抱かせる報道番組のほうがよっぽど悪じゃないかと思ってしまいました。そして、浜村さんの息子さんが、こんな報道を見て心配になるというのは、健全な心に育ってる証拠なんじゃないかと思うのです。
 心配になって、怖くなって、そこにいるお父さんに「僕は大丈夫なの?」と尋ねてしまう。このエピソードには、息子さんがお父さんを信頼し、危ないなら助けてくれると思ってるような、……私にはそんな背景が感じられます。
 大丈夫。君のことこれだけ愛してるお父さんがいて、君もお父さんのことが確かに好きなんだから、君は誰かのことを助けることはあっても、誰かを闇雲に傷つける人にはならない。
 面識もなけりゃなんの権威もないのに、太鼓判押してあげたい気持になりました。
 
 まあ、なんだかまとまらない話ですのでそろそろ終わりに向かいましょう。
 ともあれ本屋として私は、「ゲームばっかりしてなさい。」を、ゲーム本の傍とサブカル本の傍の他に、育児や教育関係の本の傍で平積みしたいですな。
 この本は教えてくれるのです。
 「ゲームだのなんだのっていう、ツールそのものに善悪なんてない。ゲームというツールを使ってきっちり交流する親子、きちんと子供のことを考える親は、こんなに微笑ましい。本当に大事なのは与える玩具ではなく、貴方が子供とどう関わるかなのだ」と。
 「ゲームばっかりしてなさい。」というタイトルではあるけれど、実は浜村さんちの場合、ゲームとは「父と子のコミュニケーションツール」。つまり、浜村さんの息子さんは、実はゲームだけをしてるんじゃなく、ゲームを媒介にお父さんとちゃんと会話し、遊んでる。ここがポイントなのです。



2007年9月28日(金)

 なにげなく、デジカメ購入です。
 あと、安いプリンタ。
 アマゾンをうろうろ見ていたら、特価品のなかになかなかよろしいものがあったので。
 デジカメは……購入理由が「AC4攻略の写真、ケータイで撮るよりはマシかもしれんし」。これが購買動機ってどうですよ。
 まあ、そうでなくても1万もしない、必要最低限の機能で、それなりに性能がよくて、レビューで高評価得てるならいいかなと。



2007年9月29日(土)

 PS3「オブリビオン」プレイ中。
 レビューでの評価が高かったので、予約購入です。
 自由度の高いRPGの典型で、犯罪行為に走るも自由、戦闘にいそしむも自由、王道のストーリーを追うも自由、のらりくらりと生活するも自由。
 それに加えて、「きれいなお気に入りの景色を探すのが流行ったりもする」とかで。
 洋ゲーらしい濃ゆさと、日本人にはあまり馴染みのないステータス名、種類なんかはおいおいプレイして慣れればいいかと、買ってみました。
 
 キャラメイクがハンパなく細かいです。
 種族、性別まではまあいいとして、その後、目、鼻、口、顎、頬、肌などといった細かな項目があり、しかも、鼻なら鼻で「鼻筋の長さ」「小鼻の傾き」とか、これがまた細かい細かい。目ひとつとっても「左右の目の距離」とか「傾き」(吊り目か垂れ目か)とかいう項目もあるし、頬にいたっては頬骨の高さや広さ、頬自体の太さ(こけているかふっくらしているか)とかまで調整ができるんで、真剣に、できるだけ気に入った顔を作ろうとしたら5時間や6時間かかるというのも納得です。
 ただ、目の傾きをいじると、自動的に他の項目も変化したり、完全にフリーというわけではないようですが。
 で、もともとどう足掻いても濃ゆすぎる顔で、好みの顔なんざ作れそうもないので、私はさっさと妥協しました。しかも、獣とトカゲで迷って、獣に。人間ぽい顔を選ばない時点で趣味が出てます。
 
 スタートするといきなり牢屋の中で、しかもそこに、「隠し通路があるから」と皇帝陛下が逃げ込んでくるという。
 チュートリアルを兼ねた「脱獄」は、ぼちぼちと。死体あさって武器や防具(服)手に入れたりしつつ進み、薄暗い地下をえんやこら。
 まあなんとか脱出すると、いや、さすがにきれいですねー。
 緑あふれる、そして起伏に富んだ地形。すぐ傍に水辺で、対岸に廃墟と化した神殿のようなものが。
 川辺に下りると、浅瀬には貝がありました。これを調べると、中からパール(傷あり)がとれたりします。換金アイテムだと、せっせと貝を探してはパールを採取します。
 あとはまあ、脱獄途中で皇帝陛下に頼まれたことがあるので、まずはその、王道ストーリーっぽいものにしたがってみてもいいかと、目的地を探します。
 
 が。
 まあ、説明書ろくに読まずにプレイしているので、マップ見るのも一苦労。
 ワールドマップで目的地を選べば、時間は経過するものの一瞬でそこまで行けるシステムなんですが(一度行ったことがある場所のみ。とはいえ、牢屋にぶちこまれる前に行ったことがあるという設定なのか、いきなり大きな町へは飛べる)、ここはやはり、散策しながら行くのがよろしいでしょう。
 マップと、方位マーカーに出る目印を見ながらのこのこ、のこのこと歩いていくと、その道すがら、向こうからやってくる人が。
 おんや、同じ獣種族ではないかいと思いきや……あれー? なんかあんた、いきなり斧持ってないー?
 ……追剥じゃん……orz
 戦ってみようとしましたが、どうにもまだ戦い慣れていないので、逃げることにしました。
 たったかひたすら走りつづけ、目的地である僧院へ駆け込みます。これで一安心かと思いつつ、目当ての人物を探して会話。
 ……していたら、相手の僧侶がいきなりファイティングポーズをとって立ち上がり、机を回り込んでこっちに来るではないですか!?
 なにかと思ったら、追剥がここまで追ってきたのでした。あ・り・え・ね・え・か・ら。
 しかも、もとは皇帝陛下の親衛隊長だかのこのおっさん、素手で追剥を殴り倒してくれました。
 そこでありがたく、追剥の死体から武器・防具・アイテムだけはぎとらせていただきます。ありがたや。……いいのか、ここ僧院だろ?(汗
 他人の所有物は、勝手に手に取るとそれだけでドロボウとみなされるせちがらさですが、撃退された悪人の遺品ならどうぞご自由にというのがまたせちがらい気がします。
 
 持って歩けるものは、自分の腕力から算出されて限界量が決められるシステムで、重量オーバーになると、余計なものを捨てるまで動けなくなるこのゲーム。
 ここでも何度目かの重量オーバーになったので、持てるだけ持って町へワープ帰還(時間はかかるので、つまりは単に道程を省略しているだけですが)し、売却してからまた僧院に戻ってきて、残りのアイテムを拾いました。
 これ、店で売買するにもいちいち交渉することができて、この交渉までがスキルに関係するから凝ったゲームです。「商才」というスキルを上げると、より安く買い高く売ることができる模様。
 で、スキルはとにかくなんかやってればちゃんと上がるので、ただせっせと歩いているだけで「運動スキルが上がった」とか出てくる(笑)。その場でジャンプしてるだけでも軽業スキル上がるし。剣振ってれば刀剣スキル、ガードすれば防御スキル。
 ま、そんなこんなで、ただ生きているだけで成長していけるステキな世界です。
 
 犯罪おかして、罰金払わずに投獄されるとスキルが下がるようですが、とりあえずそういう危険なことは自粛しています。
 ひとさまのものには手を出さず、戸棚の本は読ませてはもらっても、そのまま盗むなんてことはいたしません。
 この本も、あちこちにあるものがそれぞれ5ページほどはちゃんと書いてあるし、売ってもいて、それを購入できるのも細かいです。
 自宅を購入すればそこにアイテムを保管できるとかで、ってことは、本とかを置いておくこともできるし、その辺で拾えたりするコップとか水差し、お皿なんかも、置いたりできるのか?
 さすがに家は、一番安いらしいものでも2000$もするのでまだ買えません。やーっと500$くらい貯まったくらい。
 
 と、まあ、弱い相手と戦って地味にスキルは上げますが(オオカミとかイヌとか、追剥とかスリとか、ゴブリンとか……)、なんか、歩きながらやってることは植物採集。
 道端にトリカブトだのオダマキだのアサガオだのサクラソウだの亜麻だの、キノコ類もあるし、こういう植物・菌類を採取して、薬の材料にできるのですよ。
 で、一応の目的地とか、行ってみようと思ったところへ向かいながら、道端の花をあさり、遺跡や洞窟っぽいのが見えたら、とりあえず近づいて地図にマーキングだけして(これらは地図に記されておらず、発見することで地図に記されます。で、マークしてしまえばワープができるようになるのです)、適当に薬作って、今のところ使いそうもないものとか、山ほど材料拾ったものから作れるものとかは換金アイテムに。
 
 しまったなぁ。こんな学者みたいな行動するんだったら、最初のクラス(職業)選択のときに、錬金スキル(調合のこと)入れておけば良かった。
 とか思ってます。
 この「クラス」も、用意されているものから選んでもよし、自分でメジャースキル(ボーナスがつくため成長が早く、このスキルの上達がレベルアップにもつながる)とマイナースキル(スキルレベルは上がるけれどレベルアップには関係せず、成長速度も遅い)を決めて、自分好みのクラスを作ってもよしという自由さ。
 ……やりなおそうかなぁという気もしてきてます。
 今回、自分が使いそうなスキルを選択して「冒険者」という名前でオリジナルクラスにはしてるんですが、―――チュートリアル中に、「これまでの行動から、ふさわしいと思われるクラス」を提示されたとき、「吟遊詩人」だったんですよねぇ。おいおいと思って拒みましたが、……結局やってること、一番それに近いじゃん己。
 作り直すなら、「学者」作ろうかなぁ。フィールドワークが基本なので、運動・軽業・錬金あたりは必須で、あとは戦闘回避のために隠密と、戦わざるをえないときのため、一番無難な剣くらいはさくさく使えたほうがいいので刀剣。回復魔法の効果は高いに越したことはないので回復スキルもほしいなぁ。
 魔界の門が開きかけているとしても関係なく、ただひたすらに世界を歩きまわる阿呆。
 住人からの頼み(クエスト)なんぞ気にもせず、ひたすら調べる調べる。
 
 とまあ、楽しんでおりますよ。
 ただ、3D酔いしやすい人にはけっこうキツいゲームかもしれません。




Made with Shibayan Diary