烏の足跡



2007年9月1日(土)

 ラッセル・ワトソンの「THAT'S LIFE」、やっと聞けました。
 本日は仕事が休みで、家に少し取りに戻るものがあったりしたので、そのついでに、届いていたCDを持ってきたのです。
 いや、いい。
 いいですね。
 この歌声が万一失われていたら、少なくとも私にとっては巨大な損失でした。
 ジョシュ・グローバンも好きですが、あえて言えば、彼等、これまでのクラシカル・クロスオーバー系の歌手は皆、どうしてもクラシカルな声。あくまでもクラシックの土壌で育ち、その土の香が漂っています。もちろん、それも良いのですが、私は、ポップスはポップスとして、発声をかえて、しかも美声で歌うラッセルが好きです。
 
 今回のアルバムはフランク・シナトラらのカバーがメインで、なんというか、歌の内容そのものがものすごく身近。
 アルバム・タイトルになってる「THAT'S LIFE」が一曲目で、不覚にもいきなり涙腺が……。
 もともと好きな曲です。だから歌詞を知ってるし、英語詞もある程度覚えてるからわけが悪かった。
 「いいことも悪いこともある、それが人生だ」という歌です。その上で、「どん底に落ちても、だったらまた返り咲けばいい、それが人生だ」と言う歌。諦めで終わらせていない歌詞が好きでした。
 これがラッセルの近況に重なってるせいで、つい。
 曲がいい、詞がいい、シナトラの声も素晴らしい味だけど、ラッセルの声もまたいい。たまりません。
 
 このアルバムをクラシックに分類してる店は火つけていいと思います(←ぉぃ
 置き場所悪いんだよそこ。そんなとこ置いてるから売れねぇんだよ。普通にポップスに置いてみろよ、絶対売れるから。
 ちょうど今、ジョシュが歌ってる「ユー・レイズ・ミー・アップ」が入ったコンピを売ってるけど(「ビューティフル・ソングズ2」)、その傍で視聴させてみれ。
 スロージャズファンもつかまるし、ちょっと落ち着いたBARやレストランで夜かけるBGM探してるなら絶対おすすめだし。
 IL DIVOやWEST LIFEとまとめてコーナー作りたいね。引っ張ってくるのにBOYS 2 MENあたりを撒き餌にしてさ。ヘイリーとかサラ・ブライトマンとか女声で引っ張ってくるのもいいね。



2007年9月2日(日)

 忙しかろうとゲームはするのがゲーマーです。
 先日、PSP「真・三国無双」とPS3「ブレードストーム」購入しました。
 
 PSP版の三国は面白いですね、普通に。DS版がここまでクソなものを製品化する神経が信じられないというほどクソだったのが謎なほどに。システムは基本的に同じなんですが、ハードの問題ですか?
 エンパ要素を少し盛り込んで、小さなエリアを制圧しては先に進んでいく方式で、武将倒さなくても、そのエリアで一定数の雑魚倒してもOKなのが楽。
 副将を発動する能力で選ぶもよし、レベルで選ぶもよしで。
 2が出てることに後日気づきましたが、まあ、1は無双3ベースで。2は4ベースだし。だったら1のほうでいいやと思いなおしました。
 ちなみに甘寧使ってます。
 
 ブレードストームは、店頭でデモ見て買いました。
 体験版のレビューの評価がえらく高かったので、もともと少しだけは気になっていたんですが、発売日とかはまるで記憶せず。それを買い物に出かけて見かけたんで、そのまんま購入です。
 まあ……説明書読まないとまともにプレイできませんね……orz
 きちんと読まないとホントに、まともにプレイもできません。
 が、基本さえ覚えればこれがなかなか、いや、かなり燃えます。
 
 「決戦」系。シミュレーション要素が強くて、アクションが少しだけ加味されてる感じ。
 で、プレイヤー=主人公は無名の傭兵として、英仏の百年戦争に参加します。
 傭兵の身ながら、立場は「隊長」。一声かければ、戦場にいる部隊をそのまま率いて連れ歩けます。自分の部隊があるんじゃなく、戦場にいるフリーの部隊で、自分が扱える兵種であれば、「おい、おまえらちょっと俺と来いや」で連れていける素晴らしさ! ……それってものすごい特権なような気が。
 最初は片手剣の部隊、騎馬隊、弓隊くらいしか扱えないんですが、すぐに槍とか棍、戟(長柄の斧)なんかも扱えるようになりました。
 
 で、この兵種ごとに強弱の関係があります。剣<騎馬<弓<剣、みたいな。
 だから、そこにいる敵を見て、苦手な相手だったらそのまま突っ込むのはやめて、その相手に有利な部隊を率いてから戦うのが基本。相手とのレベル差があれば強引に突っ込めますが。
 このあたりがまた地味に面白い要素です。
 自分は弓部隊率いておいて、前に剣系の敵がいて、味方に騎馬隊があるなら、騎馬隊が突っ込むのを援護射撃だけするとか。
 前に敵の騎馬隊がいて、自軍の剣部隊が突っ込もうとしてるなら、それもやはり後方から弓で援護して騎馬隊を蹴散らしてやるとか。
 「無双」系の自分一人強いという状態ではなく、いかに味方と連携するかが重要みたいです。
 
 能力の強化は、プレイヤーは防具に頼ります。で、装備品によって外見も変化。
 レベルアップし強くなるのは率いている兵種。それぞれの兵種が「剣盾兵LV10」「長弓兵LV20」というように強くなります。
 この兵種そのものに、「おまえらみんなブロードソード装備しとけ」というように武器を装備させたりもしますし、手に入れたポイントを割り振って「攻撃力アップ」とか「入手経験値増加」とかの能力を上げていくこともできます。
 
 あとは「名声」。戦果をあげれば上がります。
 このゲームにはゲームオーバーがなくて、もしプレイヤーの体力がゼロになっても、ペナルティらしきものはほぼありません。名声が下がることはないし、「クリアすれば手に入るはずのものが一部手に入らない」だけで、なにかがマイナスになることはなし。
 で、どんどんイベント戦闘(ストーリーに関する戦闘)をこなしてもいいし、余計な細かい戦闘を繰り返して兵種をレベルアップさせたりお金稼いでもいい。
 しかも、負けても損はしないので安心。
 
 戦闘は一日単位で行われて、一日が終わった時にセーブできるので、少しだけ遊ぶことができるのも私としては評価高いです。
 で、一つの戦いは「三日」とか期限があることもあって、その期限内に目的を達成すればいいから、一日目、二日目は足がかりを作るとか、楽な戦闘ならお金や経験値稼ぎに費やすとか。
 
 あとは、立場が「傭兵」なんで、自由だってことですね。
 イギリス軍についてずっと戦ってもいいし、フランス軍についてもいい。報酬の一番高いものを選んで、どちらの国につくかはその時次第でもいい。
 私は目下、イギリスにのみ味方して進めてますが、メインNPC傭兵は、敵で出てくることもあれば味方にいることもあります。
 ストーリーもキャラクターもなかなか魅力的なので、余計な戦闘でとにかく兵種を鍛えてお金を稼いで、メインストリーの展開も楽しみです。
 
 このあとは、三国無双5と、オブリビオン。
 無双5は不安要素も大きいんですが、オブリビオンは楽しみ。キャラクターは洋ゲーらしい濃ゆさですが、なにしてもいいという自由度と、美麗な景色に惚れました。
 ようやくPS3も熱いタイトル出てきましたよ。しかも新規タイトルで。
 DMC4に白騎士、ソウルキャリバーも楽しみです。AC4シリーズで次の作品ってのも今からすでに待ち遠しいあたりどうでしょう。
 ……つかさ、アクションの要素のないゲーム一本も持ってないってどうよ己?
 アクションゲーマーを自負してますが、ここまでアクションのみに偏ったのは久し振りです。
 ちなみにDSでFFクリスタルクロニクルもプレイしましたが……私としては、面白くないとは言わないけど微妙だなぁ。



2007年9月4日(火)

 いまさらですが、「ゴーストライダー」の話でも。
 見たのはもっと前です。DVD発売日に購入してるので。
 これは文庫で先に読んでいましたが……文庫のほうが面白いなと思った私。
 ニコラス=ケイジのアメコミ好きはまあいいとして、やっぱりイメージじゃないですね。ニコラスは「いいお父さん」とか、もっと知的な役柄じゃないと。ああいうタフでダークなキャラクターには、迫力が足りない感じ。
 演出も決していいとは言えないと思います。やはり全体的に「これぞ」という迫力が感じられません。
 どれも淡々と、脚本を再現してるだけに感じられてしまいました。
 「ナショナル・トレジャー」は良かったんだけどなぁ、ニコラス。
 
 人それぞれに映画のツボはあると思いますが、私は今のところ、パイレーツ1のジャック登場シーンと、インターセプター強奪シーンほど心躍るシーンはありません。最近の映画では。
 なお、結局見に行けなかったワールド・エンド orz
 でもまあ、1を越えることはないとはっきりしてるんで、さほど惜しくもなかったり。
 
 「トランスフォーマー」を今、見に行こうと思ってます。
 引っ越した先からは映画館が近いので! よっしゃ!! これが一番嬉しい。



2007年9月5日(水)

 祝、ブレードランナー再DVD化!
 ……今更な感も漂いますが。ええ、DVD化についても、話題にする時期についても。
 「全バージョン入ってて2万しても買う」と言っていたら、ほんとにそんなのが出るからすごいですね。え? 買いますよ、プレミアム版2万円。当たり前じゃないですか。
 私が好きな映画のベスト3を挙げろと言われれば、そりゃ最近見た中でパイレーツ1も入りますが、「どれが1位よ?」と言われたらブレードランナーでしかありえません。
 というわけで、この際なんで気が済むまで語ろうと思います。支離滅裂になろうとも。当然長いので読もうというかたはご覚悟を。
 
 なにゆえ1位がブレランか。
 と言われれば、「見るのが面倒なシーンがない」という点です。パイレーツ1には、心躍る大好きなシーンもありますが、別にどーでもいいシーンも多い(長い)のです。
 それから、世界観って問題もあります。SF好きですから。しかもサイバーパンク。
 あと、パイレーツはキャラクターたちについてあれこれと考えはしますが(ジャックの内面とか)、それを現実に引き戻して、自分自身やこの世界について考えることはない、あくまでも娯楽作品。
 ブレランは「命」とか「人間」という、現実について考えずにはいられない、哲学的な側面も持っています。大学で哲学専攻してるくらいなんで、こういうの好きなんですね私。
 
 内容に行く前に、「ディレクターズカット(DC)版」「劇場公開版」「最終版」、どれがベストかという論争についても語っておきましょうか。
 私の好みはありますが、「どれがいい」ってことはないと思います。
 「劇場公開版」は、ハッピーエンドやモノローグというチープさも含めてハードボイルドそのものだという意見もあります。デッカード(ハリソン・フォード)の一人称で語るのであれば、「今俺はこう思っている」とかいうモノローグがあるほうが自然だし、分かりやすい。
 対して「DC版」のように、説明的な台詞などの一切ないものは、観客が外から世界を見ているという三人称視点。これはこれで、「今デッカードはどういう気持ちなんだろう、なにを考えてるんだろう」と想像する楽しみがある。
 「最終版」はほぼDC版と同じなので省きますが、ここにある差異にこだわる人もいるわけで。
 私としては、全部見て、「私はこれが一番好き」って言えばそれでいいんじゃないの?と。
 というか、それぞれ全部好きと言えれば一番楽しいし幸せ。
 
 何度も何度も見ているので、ほとんどソラでストーリーを語れるんですが、そんなものは気になったら実際に見てほしいし、見ている人には言わずもがななので省略。
 ここはやはりルトガー・ハウアー演じるロイについて語るのが筋(?)かと。
 主人公はデッカード(ハリソン・フォード)ですが、それは観察者としての主人公。物語の中心人物は、敵対するレプリカントたちです。
 人間そっくりに作られた人造人間=レプリカント。
 彼等は、人間には耐えられない環境で労働・戦闘させるために高い知性や身体能力を持って製造されますが、その代償に感情は与えられません。人間がコントロールするために。
 ですが、生活していく中で次第に感情を芽生えさせてしまうという事実ゆえに、4年という短い寿命を押しつけられています。
 死を目前にしたレプリカントたちの反逆。それが「ブレードランナー」という物語です。
 
 リーダーのロイは戦闘用で、特に優れた知性と身体能力を持ちます。彼が地球に戻ってきた目的は、自分の製造元である企業・タイレル社に掛け合い、寿命をのばしてもらうこと。
 ただ単に、もっと生きたいと願ってやってきただけです。
 が、人間側からすると、自分たちより優れた生命体が感情を手に入れて勝手に振る舞うようになったら、コントロールができなくなる。だから、とっとと死んでもらわないと困るわけです。
 タイレル社の社長、自身天才的な頭脳を持つ社長に直接掛け合って、それでも延命は無理だと言い渡されたロイは……。
 泣きそうな顔がそのまま怒りというか絶望に変じ、その感情に突き動かされるままに社長を殺害。
 もう死ぬしかないと希望を断ち切られ、突きつけられたら、感情のある存在なら、必然の反応かもしれません。
 というか、ロイは分かってたのかもしれないなと私は思います。延命することが可能だとしても、人間の都合ゆえに、してはもらえないということが。人間の身勝手で生まれて、身勝手で死ぬしかないだろうことは。なにせ頭いいんですから。
 だとすると、もしかすると人間の良心とかいうものに一縷の望みを託して来たのかもしれません。そして、「人間の都合で実行しないと言い渡された」ことに絶望したのかもしれません。技術的に不可能なんだと証明してもらえたなら、悲嘆はしても社長を殺すことはなかったんじゃないかなと。
 
 この時まではともすると、哀しいのは、怖いのは、腹立たしいのは、4年という短い命で死ぬことそのものだったのかもしれないなと思います。けれどタイレル社でダメ出しされた時から、怒りの対象は身勝手な人間になったとか……。
 だからその後は、もう復讐しかない。自分たちをこんなふうに作った人間、そして、こんなふうに捨てていく人間に。
 
 少しずつ死んでいく体を、傷つけてまで強引に動かして、最後、ロイはデッカードと戦います。
 この戦いでは、狩る側はロイで、狩られる側がデッカード。逆転しています。
 デッカードはひたすら逃げるしかない。戦闘レプリカントのロイは強すぎて。
 そして追い詰められたその時、デッカードは高層ビルの縁に、折れた指でかろうじて掴まっている有り様で、ロイはそれを悠々と見下ろす立場にある。
 とうとうデッカードの指が離れるという時に、ロイはデッカードを助けます。
 このあたり、ハリソン・フォードの演技もまた素晴らしい。みじめな主人公かもしれないけれど、特殊な戦闘能力を与えられたわけではない以上、これは仕方がない。恐れ、怯えて、けれど助けられたことに驚き、不可解も感じている。
 そのデッカードに、ロイが淡々と語る、この台詞は、最大の山場ですね。
 「おまえたちには信じられないようなものを見てきた」と、戦闘レプリカントとして生き、目にしてきたいくつかのものを語る。
 それを聞くデッカードは、恐れや怯えではないものを感じはじめる。
 けれど、「だがそれもすべて、時の中に消える。like tears in rain.……Time to die」。この台詞を最後にロイは停止し、彼が手に抱えていた白い鳩が飛び立つと、束の間、雲の隙間に青空が。
 ここまでずっと、青い空が映ったことは一度もない、という仕掛けがあったりします。赤く焼けた空や雨の降る暗い景色はあっても、きれいな青空は一度も映ってない。そのせいか、ここで見る空がえらくきれいなんですよねぇ。
 個人的には、これはロイの心象かなと思ってます。実際どうだか知りませんが、勝手な解釈をして勝手に愛することが許される、懐の深い映画だし。
 デッカードに託した最後の願い。デッカードという「人間」を信じたいという思い。暗くて悲しい人生の中で最後まで残した青空。一度は復讐という暗がりに落ちた心に、最後に戻った優しさ、あるいは哀しさ、寂しさ、人間性。
 なお、ロイの最後の台詞が、ルトガー・ハウアーのアドリブだというのも有名な話ですね。
 
 そういえば、「何故ロイはデッカードを助けたのか」についてもいろいろと解釈ができます。
 これもまた、自分なりに「こう思う」を見出してこその映画かと思います。
 私は、「覚えていてもらうため」だと思ってます。
 その後のアドリブ台詞の中にもあるように。
 生きてきた証、見てきたもの、そういうものも時の流れの中へ消えていってしまう。たった4年、「自分」というものを得てからならもっと短い間でしょうが、それだけ生きて消えていく。哀しくて泣くことだってあるのに、雨にまぎれて見えないように、誰にも分かってもらえない。
 それを知っていてほしいと思ったから、助け、語ったんじゃないかと思ってます。
 人間に絶望して暴力的になっても、最後の最後には寂しさに戻る。人間の良心(デッカードの人間性)を信じたいと思う。
 最後に茫然とした顔でロイを見守るデッカードは、名演です。ロイに負けない素晴らしい演技。
 レプリカントを狩りながらも迷いを持っていたデッカードが、自分のその迷いの部分を直撃された顔とも言えます。
 レプリカントの持つ人間性ってヤツですね。
 ハリソン・フォードは、共演者との関係も良くないし自分は活躍しないしで、あまり好きな映画ではないらしいんですが、ハリソンが大根だったら、どんなにルトガーが良くてもこの映画は名作にはならなかったと思います。
 
 名台詞も多いし、名シーンも多い。美術も音楽も素晴らしい。テーマも強い。
 私の感性にぴったりと合っているというだけにしても、このマイ・ベスト・ムービーがDVDとしていつでも手元で見られるようになるというのは、今年最高の喜びです。



2007年9月9日(日)

 まあたぶん、平均的な人間の構造とは微妙に異なっているのだろうと思います。
 ここのところ一日一食が基本なんですが、べつに空腹も覚えず、痩せもしません。……痩せてもいいのにさ。例のお付き合いダイエットの効果はちっっっとも存在してないしね。
 
 だいたいいつも昼12時に起きます。
 そこから2時くらいまでは、たいていゲームしてたり本読んだりしてます。
 そして3時から仕事で、10時か11時頃に帰ってきます。
 ここで一度だけなにかを食べ、ここからまた本を読むとかゲームするとかPCに向かうとかして、6時くらいには寝るのです。
 一度きりの食事で、普通に食べることもありますが(本日は同僚と和風ファミレスへ)、カロリーメイト一箱で終ってる日もあります。
 燃費の良さが感動的です。



2007年9月12日(水)

 なにげなく読んだ二冊の本で、少し面白い差異がありました。
 天下の松下社長に関するエピソードについてです。
 まったく同じエピソードを取り扱いながら、そのエピソードから「なにを語るか」が素晴らしいほどきっぱりと違っていました。
 片方は、「血の小便が出るほど努力したのですか」という台詞のところで引用をやめて、死に物狂いの努力をしていることはまずない、みたいな内容に持っていってます。
 けれどもう一方は、その後日談まで含めて、一度はそう言った松下社長が、後の会議で、「今の松下があるのは皆さんのおかげなのに、前回は思いあがったことを言ってしまった」と詫びたところまで扱い、自らの非を素直に認める謙虚な姿勢について語っています。
 
 自分の語りたいことに都合のいいように、一つのエピソードの好きなところだけ使ってる気がしたものです。
 よくあることですけどね。



2007年9月14日(金)

 「夢の中のウエディング」という曲をずっと探していた。
 リチャード・クレイダーマンのピアノスコアに載っていたのは間違いないのに、そのへんの店やレンタルショップにあるアルバムには、まったく収録されていなかった。
 好きな曲なのに、友達や家庭教師のねーちゃんが弾くのしか聞けなずにいた。
 そのままいつしか忘れていたが、今更ふと思いだし、「今ならいろいろとネットで調べられるじゃん」と検索。
 ようやく、CDゲットです。
 
 リチャード・クレイダーマンについては、変なマイ・エピソードがある。
 私には音楽的な素養はいっさいないから、一度聞いただけの曲を覚えているということはめったにない。
 なのに、彼がたまたまNHKで弾いていた「双子座」という曲だけは一発で気に入り、かつあやふやなタイトルと、冒頭のフレーズを記憶していた。何故か。



2007年9月15日(土)

 もし仮に、のめりこむことで冷静さを失って暴走したり感情的な対応をしてしまうなら、一歩引いたスタンスで常に客観的な視点を失わないのも、悪くはないと思う。
 真剣に取り組むとか本気になるというのも、一歩間違えればトラブルの素。
 
 と思う、新店OPENです。
 8月の終わりごろから準備を進め、ようやくOPENしたわけですが、……まあ、こんな会社に貢献なんぞしたくない、という私でございますので、「べつにどうでもいいんじゃないの?」が基本です。
 ただ、自分が接したお客さんには快く帰ってもらいたい。だって私も快いから。ただそれだけ。
 
 熱くもならないし無理もしない。
 決して熱心ではござんせん。
 「いやーみんなすごいなー、よーやるなー」とほとんど棒読みのように思う日々でしたし、それが今も続いています。
 これは良いことではないはずなんですけどね。


Made with Shibayan Diary