烏の足跡



2005年12月2日(金)

 ソウル3対戦中。
 わいわいやってるのが、私の場合、対戦は一番楽しい。
 勝ちに箸って真剣になれば勝てるとしても、あまりそういうプレイを仲間内でやりたくはない。そんなもの、ゲーセンで見ず知らずの人と「勝つために」対戦する時だけでいい。
 よほど一方的にならないかぎり、負けてもやってて楽しいし、観戦していても楽しいから、やはりソウルは良いと思う。
 にしても、メインに使用していきたいキャラが決まらない。
 性能的にはラファエルが好みなんだがキャラ的にはイマイチ。

 ポケモンはストーリー部分クリアした。
 その後のダンジョンで一度全滅したものの、地味に地味に潜行中。
 それにしてもこのゲーム、ダンジョン中で全滅すると、基本的にはアイテム半減、お金ゼロにされて地上に戻るんだが(地上の町で預けてあるものは大丈夫)、それを誰か別のプレイヤーに頼んで救助してもらえる、というシステムがある。
 のはいいが、倒れた場所が20階くらいならともかく、50階くらいになると、申し訳なくて頼むに頼めねーよ……。



2005年12月3日(土)

 ここのところゲームの話しか書いてないよー気もするが気にしない。
 まあ、読んでも面白くないかわりに腹も立たないし傷もつかないような内容のほうが、ありがたいという噂もあったりするよね?
 ちなみに今日は、私の冬恒例、風呂と本の関係。

 これくらいの季節になると、のんびり長湯してから出ないと寒くてたまらない。
 そして長湯の友は本。
 小説でもマンガでもハウツー系でも攻略本でもなんでも、万一湯船に落としてもまあ構わない読み捨てのものとか、あるいは簡単に買いなおせるもの限定。
 なので雑誌が一番手頃ではある。
 しかしこれもある程度極まってくると、中で読むものが決まらないと風呂場に向かわないというおかしな顛末に到達する。
 そういう理由で、「ものすごくお気に入りにはなりそうもないけど、それなりに面白そうな本」なんぞを購入してしまう率がえらくはねあがる、懐に厳しい冬なのであった(←自制しろ



2005年12月4日(日)

 使用キャラの決まらなかったソウル3。
 ずーっと「エイミたんかわいいなぁ」とか思いつつ、なかなかプレイキャラとして出現しないので焦れていたが、ようやくゲット!
 ああかわいいかわいい。親父と同じようなレイピア系剣技なんだねー。でも同じじゃない。
 やっぱりエイミたんは女の子だからねぇ。親父みたいなガニ股で突っつくような技は出せないよネ★

 ソウルで話書こうとは微塵も思ってなかったんだけど、この親子見てるとコメディネタがちらほら浮かんでくる。
 正統な二枚目キャラはあまり好きになれない私は、32才、元貴族っぽい二枚目な親父様にはあまり関心を覚えないのだが、養女にしたエイミへの溺愛っぷりがある意味三枚目というか、コミカルに思えてならない。
 だって、イヴィル化(文字通り、半悪魔みたいになること)してしまった娘(自分もだが)が、このままじゃ世間と交われないからって、「じゃあ世界のほうもイヴィル化しちまえばいいんだよな」なノリで、その力を得るために旅するんだも……。
 娘一人のために世界作り変えようってアンタ!
 しかも奥さん出てこないし、公式設定の中で「他の家族は知らん」みたいなことになってて娘オンリーだし。
 「こいつ光源氏の紫の上計画?」とか正気で疑える。娘と恋人の区別ついてないっぽいくらいの溺愛っぷり。
 しかも養女なわけで。貧民街から拾ってきた子なわけで。絶対、見越してるよコイツは!

 エイミたんは、「お父様は優しいし強いしかっこいいけど、私の前だと三枚目」と思ってると楽しいなぁ。
 でもなんだかんだでラブラブな親子だといいなぁ。



2005年12月5日(月)

 目に見えている部分だけから、「この人はこうだ」と判断してしまう。
 目に見えない、表に出していない部分にあるもののことを考慮しないままに。
 そして付き合いが長くなると、「この人はこうだ」はますます強くなり確固としたものになり、それを前提に言動する。
 「そう決め付けないで」「勝手にそんなふうにしないで」と思う時、相手には悪意があるわけでもなく、なにも自分の思い通りにしたいわけでもなく、ただただ、「この人はこうだから」という思い込みに従って、あくまで相手のために、相手にとって自然なように振る舞っているだけに過ぎないこともある。
 腹を立てる前に、自分だって「この人はこうだから」で、相手を苛立たせていることがあるかもしれないことは、振り返りたい。
 そんな思い込みを築き上げてきたのは、まぎれもない自分。自業自得の面があることは忘れずにいたい。
 そしてまた、どうにも我慢のできない思い込みに対しては、黙って耐えるか、違うよと勇気をもって修正するか、あるいはどうもせずただ腹を立てるかのいずれかなわけで。

 どうするのがいいとも、どうせよとも思わない。
 自分はこの場合どうするか。これしかない。
 どれを選んだところで、その選択の結果を背負っていくのは、自分なのだから。



2005年12月7日(水)

 数日出かけてた。(ここから以後、書いてるのは10日。まとめて)



2005年12月8日(木)

 FF2中。
 えー……ミシディアの塔に行った時点で、フリオニールのHP9999でした。
 で、竜巻クリア後ちまちま育てて、リチャード以外HP9999。MPは全員999。ひそかに、アスピルが敵味方(育成)共に大活躍してます。
 さーて、あとはリチャードの武器熟練度上げてHPも5000超えてから、パラメキア城でもクリアするかー。
 ミンウは素手16、HP3000近くにして分かれてるし、ヨーゼフもなんかそんな感じにしてあるし。今回のSORは無駄に強い予定。

 なお、アルテマをリチャードに覚えさせ、更にフレアーやアスピル、ドレインの熟練度が13に到達している辺り、SOR世界で会った時、
「アンタ本当に竜騎士? 黒魔法使いの間違いじゃないの?」
 とツッコまれる光景が既に脳裏に浮かんでいたりする。
 心配しなくても、剣と槍くらいは16にしてからお別れするからね!!



2005年12月9日(金)

 モンスターファーム5。
 ……微妙。
 4までと違って、自分で休みの日を決めたり、様子を見てアイテムをあげるか決めたりができなくなった分、「触れあい」感が激減した気がする。
 育成方針に従って、オートで休みも決まるし、相手から言い出さないとアイテムもあげられない。
 なんか、この改訂の方向は間違ってる気がする、このシリーズとしては。
 育成して強くするのもメインだろう。より強くするために作業を繰り返すのも、このゲームの正しい遊び方の一つには違いない。その観点に立てば、ほとんどオートで済むなら育成は楽になっただろう。
 が、育てつつモンスターとコミュニケートして、愛着を抱いて育てるところもまた、大事だし面白いところだったんじゃないだろうか。

 RPG要素が大きくなったとか、舞台がファームじゃなくサーカスになったとか、そんなこたぁどーでもいい。そんなものでは大して面白さは変化してない。
 モンスターをほとんど放任で育てられるようになって、一日の一度、作業的に様子を見に行った話し掛けるだけになったのは、どう考えてもマイナス変化に思えてならなかったり。
 ま、魔法の円盤使ってとっととクリアして、買取額高いうちに売り払おう。
 ソウルキャリバー3も悪魔城もポケモンも、まだまだプレイしたいしね。
 っつか、今はソウル3のコンボ探しに燃えてる最中。浮かし技から手軽につながる技がねーよラファエル!!(注:手軽な浮かし技からは、なにも入らないと言っても過言じゃないだけで、少し特殊な浮かし技からなら、逃げられなければゲージ半分もっていける連携はある)



2005年12月10日(土)

 高校に入りたてくらいの頃に一度、小学校1・2年生の時の同級生との同窓会があった。
 担任だった先生にも来ていただいて、けっこうな数の参加者になった。
 その時、みんなでお金を出し合って、先生になにか買って贈ろうという話になった時に、そのセンセイが言ったことがある。
「それは、貴方たち自身のお金じゃなくて、お父さんやお母さんのお金でしょう。気持ちだけで嬉しいから、そんなお金は使っちゃ駄目」
 というようなことだった。
 いっぱしの大人ぶっていた高校生には、他愛ないが、ひどく現実的で確かな、そのくせ、正直なところ私には、当時はよく実感ができない言葉でもあった。

 さすがに今はよく分かる。
 というか、まあ、おとんやおかんの誕生日、あるいは二人の結婚記念日にくらい、なにか買ってやろうかと思うこともある。
 それは確かに自分で働いた自分のお金だが、実際には、なにも買ったことも贈ったこともない。
 何故なら、そんなことにお金を使うくらいなら、そのお金でとっとと家から出て行けと言われるのが目に見えているからだ。
 ま、実家に居候している身では、「もう一切手がかからない」と見なされるわけでもないということ。
 で、そういうふうにしか受け取ってもらえないのであれば、喜ばせてやろうと思うのも馬鹿馬鹿しいと思いもするわけで。

 ともあれ、なにか特別なことをしてやる前に、まずはその人に迷惑や造作をかけないで過ごせるようになるのが、ともすると一番のプレゼントなのかもしれないなどと思ってみたりするのであった。



2005年12月11日(日)

 年末に向けて仕事もバイトも忙しくなる。
 しかし年明けからもまたゲームラッシュ(またゲームの話題かと思った貴方は正しいのです
 2/23にデビルメイクライ3SPが決まったし。
 メガテンもあるし。
 そういや戦国無双2もあったなぁ。半蔵の衣装が妙に派手になった気がしたり。……って雑誌ではまだ公開されてないんだっけ? なんかうちの店に販促ツールとしてメモパッドが三種類来てて、その中にはもう出てたんだけど。稲と本多もいたなぁ。明智の衣装はどこが変化したんか分からん……。
 たぶんくのいち消えたんでないかな。まあ……あのキャラは私としては蛇足にしか思えなかったのでいないほうがいいんだけど。



2005年12月12日(月)

 モンスターファーム話。
 もういい加減ゲームの話はやめろと言われそうでも気にしない。
 ゲームざれごとを作ろうかと思いつつも(無双戯言が始まったり止まったりするのも気になるんで)、そうなるとこの総合ザレが止まるだけになりそうだし、まあしょせんザレゴトなのでどうでもいいのが現実。

 ……育成は地味だしモンスターとの触れ合いもろくに感じられないが、冒険は楽しい。連れて歩いていると、道に埋もれてるアイテムを勝手に発見して、「ここになんかあるぽいよ?」と立ち止まってじーっと下見てるのがかわいい。
 大型のモンスターだと肩や背中に乗せてもらえるし、四足モンスターには背中に乗せてもらえる(狼ぽいのとか豹ぽいのとか)。ゲル種(スライムみたいなヤツ)は変形して乗せてくれるようだし。
 そんなわけで冒険に出歩くのは楽しいんだが、冒険ではモンスターのステータスは上がらない……。
 なんか、あちこちのレビューで言われてるけど、「様々な要素を詰め込んだのはいいが、それが分離してしまっている」とつくづく思った。
 育成は育成、冒険は冒険、ミニゲームはミニゲーム。

 今回は、成長限界はあっても寿命はないらしいので、お気に入りができたら冒険のお供として確保しておくつもりでいる。……封石すると信頼度下がるのが気に入らんが。
 どうせなら、
・ステータスは日々のトレーニングでも少しずつちゃんと上がる
・アイテムなどはこっちから様子を見てあげることができる
・アイテムを欲しがることもある
・仲間に預けたモンスターにも話し掛けたりコミュニケーションができる
・練習場でモンスターに話し掛けた時のリアクションがある
・練習場で「問題ない」と言われてたモンスターが翌週ケガしてるのは勘弁
・ショーはステータス強化より、信頼度の上昇や、町で起こるイベントに関係する
・冒険に出ることでもステータスが上がる。
・戦闘で活躍したり、仕掛けの解除をすることでボーナス成長がプラスされる
・町に出かける時についてくるのはヒロインよりモンスターがいい
 と、要望が尽きないわけで。
 私は、もっとモンスターといちゃいちゃしたいのだが。
 デュラハンとザンとジョーカー連れてのし歩くのが夢。ああ、でもドラゴンもかわいいしゲルも好きだ。ライガーもかっこいいしなぁ。



2005年12月14日(水)

 モンスターファームはクリアしたので(とりあえずストーリー部分。まだ続く)、今日は悪魔城。(昨日は出かけてました)
 お供の悪魔はパンプキン系以外全て作ったけれど、どうせなら能力が限界まで高いのにしたいし、使える技をできるだけ所持したルートで育成したいし、まだ座ってない椅子あるし(そーゆーお遊び要素があるのです。マップの中に椅子が置かれていて、座ると説明が出るという)、なにより、まだアイテム盗んでない相手がたくさんいる。
 しかしまあ、なんとゆーか、やはり大味だなぁと。
 2Dの「月下」が、悪魔城の中ではマイベスト。DSの「十字架」は面白いけどイラストが小島さんじゃないのが減点。低年齢層にアピールしたいって気持ちはわかるけど。あとタッチペンを効果的に使っているとも言いがたく。無理して使わせなくても、2画面あるのを有効活用できているというだけで、DSで出した意味は充分あったと思うんだが。

 とりあえず。
 2/9の戦国無双2は、別にバサラ意識しなくていいから、無双としてコーエーさんが最初に考えた方向で、より面白くさえなっていてくれればそれでいい。キャラ濃いなら濃いであのままで別にいいよ。明智あたりを嫌いでいるだけだから。
 私としては戦国無印、フリーモードでキャラかえたらちゃんとそのキャラ用の台詞さえあれば、特に文句なかった。城内戦だってそれなりに楽しめたし。なんでもかんでも汎用で代用されたのが一番気に入らなかったところ。
 家康と三成もどんなキャラになってるか楽しみだしねー。ニンジャ対決もあるのかなー。

 デビルSEは、ダンテのほうにもストーリー増えてるの? アレと戦ってるシーンが雑誌にあったけど。
 なんにせよ、またやり込みまくる予定もりもりで。……っつか現在ある攻略も、まだ私自身で、「これで完成」じゃないのよね……。告知するだけはした「これだけはマスターしよう!」コーナー作ってないし。
 デビルサマナーも正式タイトルは決定したようで。これも楽しみ。
 んで、FF3もいずれ。

 ソウルは、まだコンボ探しやってたりします。ストーリーモードだとデモが飛ばせなくてウザいんで、バトルアリーナのシンプルモードでちまちまとCPU戦中。
 難易度を上げれば、敵CPUがけっこうエゲつないコンボ出してくるんで、勉強になる(←こんなトコで勉強って言葉使うのもどうかと
 ソウル3はねー。
・バグがなければ良かった
・キャラクリで体格もある程度変えられれば良かった
・キャラクリの性格はこちらで操作できたほうが良かった
・キャラ性能差けっこうデカい気が
・クロニクルモードのローディング多すぎ
・クロニクルのテンポがイマイチ悪い
 な感じ。
 格闘ゲームとしては相当なハイレベルで完成してるのに、バグのせいで、店でも大きくオススメできないのがつらい。ものすごく面白い。久しぶりに対戦格闘でハマッたなーと思うんだけど、バグがさぁ。ぶっちゃけ、ソウル分のデータしか入らない超安いメモカとセットにして売りゃあいいのにと思ってしまうよナムコさん。
 キャラクリは、体格が極端に大きかったり小さかったりすると、技の当たる当たらないが出てしまうだろうけど、常識の範囲内で(身長150cm〜200cmくらい)これも操作できればなと仲間内みんなが言ってる。ただ、そうするには膨大なパーツを、体格に応じてどう変化させるかとか、いろいろと難しいこともあるんだろうけど。
 せめて性格は、こっちで選んでつけたかった。プレイする前は「選んだパーツで決まるのか」と面白そうだと感じてたけど、実際やってみると、「こんな外見のキャラで、性格はこうしたい」という思いがことごとく裏切られることが多い。別にこれ、パーツに依存させなくても、自分で選べても良かったんでないか?



2005年12月15日(木)

 FF2ふと思いついた馬鹿話。

 今回のSOR突入時、皆様のステータスは、
 ミンウ→HP3000弱、MP400弱、素手と盾LV16、他、剣12、斧10、あとは7程度。魔法熟練度もブリンク・フロテスあたりが8、ケアルが12くらいで、あとは5前後。回避率LV7、魔法防御もLV7程度。
 ヨーゼフ→HP3000弱、MP300弱。素手・剣・短剣・盾LV16、他は7前後。魔法は四種類程度でどれもLV5程度。回避5、魔法防御3程度。
 スコットはまあ例外(HP700、MP20程度、攻撃魔法4、回避・魔法防御は3と1くらい)
 で。
 リチャード→HP5000強、MP999。素手と弓のみLV8で他全て16。魔法はフレアー・ホーリー・アスピルがLV12、ケアル15、ドレイン・バーサク・ヘイストが8、ファイアなど基本攻撃魔法が全て5程度。回避16、魔法防御11。

 で。

「ケアルは私に任せていただけますか。せめてこれくらいはしなければ、白魔導師としての立場がありませんので」
「そうか。やはりミンウ殿ほどの白魔導師ともなれば、回復魔法などとうに極めておられるのだな」
「え? ……極めるには、まだ、それなりに……間が……」
「………………」(←全員分の気まずい沈黙)
「ああ、いや、ほら、俺の場合、精神はまだ80程度なんだ。その点ミンウ殿は日頃から精進しておられたわけで……」
「ふ……80程度……80、程度ですか……ふっ……私なんて72なんですよね、たった72、ほんの72……」
「(……じ、地雷、踏んだな、思いっきり……)」

「正直、私くらいステータスに開きがあると別に悔しくもなんともないわけですが」
「俺もだな。腕力はともかく、魔法は最低限自己防衛できればいい、くらいだし。だいたい竜騎士のくせに知性99、精神78ってなんなんだ」
「もしかすると、フリオニールくんたちがみんなしてガチンコ勝負ばかりするからとか?」
「いや、俺といた時はファイアの熟練度とか上げてたぞ?」
「まあ……ともかく、まずはミンウ殿の立場と存在価値を明確にするのが、我々の旅における急務ということで」
「ああ。幸いブリンクあたりは覚えてないようだし、あの系の防御魔法の重要性っいヤツを強調するか。―――ったく、厄介な奴が仲間になったもんだ」

「―――というわけで、ミンウ殿は我々の守りの要なのですよ」
「そうそう。ミンウ殿のブリンクとプロテスがなければ、俺たちなんぞはひとたまりもないしな!」
「貴方がたはそうかもしれませんが、リチャード殿なんて素でかすりもしないじゃありませんか……」
「うっ」
「最大HPが高いだけに吸収攻撃受ければ少しはピンチになるかと期待してみればそもそも当たらないんじゃ吸われもしないわけで」
「(期待してたのか)」
「しかも素早いから私より先に動けるんですよねぇ。だからいざピンチとなるとケアル期待されるのもリチャード殿で……そもそも防御魔法なんて敵から攻撃される前に唱えてこそのものなのに、行動順っていつも、リチャード殿、敵、ヨーゼフ殿、私、で……」
「い、いや、ほら、それはその……」
「いっそリーダーチェンジができれば、こんなに肩身の狭い思いはしなかったんですけどねぇ……ふ……」
「(……むしろ俺のほうが非常に肩身の狭い思いをしている気がするんだが……)」
「それにエスナは私は4、ヨーゼフ殿は8ですよねぇ」
「えっ!?(こ、こっちにも飛び火かよ!?)」
「攻撃魔法なんて一つも覚えてない私に比べれば、スコット様は基本攻撃魔法全て4ですし」
「(こっちまで来ましたかっ)」
「私の存在意義って……」
「!! そ、そうだ! ミンウ殿、たしかテレポのレベルは10ではなかったか? これは心強いぞ。なあ、リチャード殿、スコット王子!」
「あ、ああ! そうだな!(どこがかよく分からんが)」
「そうですね!(このあたりの敵にはろくに効かない気もしますが)」
「ほらミンウ殿! 皆もそう言っているぞ!」
「そう……ですか。そうですかね。そうですね。こんな私だって、少しくらいは人の役に立てることはありますよね!」
「(えらい卑屈な気の取り直し方だな……)」(←三人分)

 後日―――。
「くそ。こうなったら一度帰還して体勢を整えようじゃねえか。かと言って歩いて引き返すには遠いな。……はっ!? ミンウ殿! 今こそミンウ殿のテレポが役に立ちますぞ!!」
「………………ふっ」
「え゛?」
「これだけが私の取り得かと16まで習熟してみれば、私の残りMP……」
「………………12………………」
「エ、エーテルは……」
「……先刻帰還した折、俺のアスピルがあればいらんだろうと売ってしまわれたな……(ミンウ殿が)。以後、拾っていない」
「ふふふふ……私のテレポなど、THE 無用の長物……」

 ……ミンウファンのかた、ゴメンナサイ。

 更に後日談。
「ミンウ殿! ミンウ殿にしかできない、リチャード殿には任せられない魔法がありましたよ!!」
「ふっ……そんなもの、この世にあったのですか」
「レイズですよ!! これは敵の攻撃が一通り終わってからのほうが効果的じゃありませんか!?」
「おお!! そうですね、私にはレイズが!!」

 そして戦闘中。
「さすがにこのあたりにHP2000、回避率3程度で来るのは無茶か。また死んだな、スコット殿が」
「えらく説明的な台詞だがリチャード殿、ともかく今こそ黄金の連携のチャンスだな! 一通り敵の攻撃が終わった後でミンウ殿のレイズ、次のターンの最初にリチャード殿のケアル!」
「ああ。ミンウ殿、任せた」
「お任せを!」
 ―――コマンドセット完了。
「とりあえず俺は攻撃だな。せやっ!!」
「で、敵の攻撃を挟んで……って、ええ!?」
「そーれレーイズ!!」
「ミンウ殿!! タイミングっ、タイミング違ッ!!」
「ああでも体が勝手に〜ッ!!」
「……あれ、私……生き返っ……ええっ!? ぐあっ」
 スコット、攻撃を受けて再び死亡……。

「私の素早さもやっぱりTHE 無用の長物 EX……ってゆーか私の存在そのものが? ふ……ふふふ……ふふふふふふ……」

 重ね重ね、ミンウファンのかた、申し訳ありません。


Made with Shibayan Diary