50の質問(Void)

1.名前(正式名称、通称、ニックネーム)と由来

 ボイドだ。
 ……どうしても? 仕方ない。「八眼」と呼ばれたり、Vヘッドと呼ばれたりもすることもある。昔の話だが。

2.性別、年齢

 一応男かな。稼働年数は6年と少し。

3.身長、体重

 172センチ、92キロ。Aクラスの戦闘アンドロイドとしてはかなり小型で軽量だ。

4.外見の特徴(髪・肌・目の色や体型、特に目立つ部分があれば)

 今もいったが、小柄だってのが一番大きな特徴だ。ボディカラーは今は紫ベースになっている。グラスパーツはブルーグリーン。

5.長所、短所

 長所なんて、自分で考えるものと人がそう認めるものとは違うんじゃないかって気もするが……。あまり人見知りしないとか、感情的にならない、ところかな。
 短所は、事情があるにせよもの忘れが激しいこととか、あと、あまり深く物事を考えられないところかな。

6.家族構成

 今は妹が一人と、居候の子供が一人いる。そいつが俺のことを父親だと思ってることはないが、だから、感覚的には年の離れた弟ってところかな。

7.職業と、その職業について思うこと

 今はハンターズだ。昔は軍に所属していた。
 ハンターズは自分次第で光にも影にもなれる。自分で選べるんだから、後ろ暗いような道は歩みたくないな。

8.大切なもの、好きなもの

 大切なものは友達と家族。
 好きなものはたくさんあるが、最近はミニチュアのモーターキットに興味がある。

9.嫌いなもの、苦手なもの

 自分の欲求を押しつけるためだけのケンカとか、戦争。
 言い争いでも、そういうのは見ているのも苦手だ。

10.得意なこと、不得意なこと

 運動能力をいかせることならだいたい得意だ。
 苦手なのは持久戦。

11.趣味

 これといって特にはないが、興味のあるものができると、しばらくはそれをいろいろ調べたり、集めたりする。

12.これだけは負けない、と自信のあること

 特にないな。

13.身近にいる家族以外の人物について

 軍属時代からの友人たちと、えーっと……えー……あー……、あ、そうそう。えーっと、オオトリ?だったな。レイキャストの友人がいる。それから……、あー……っと、そう、えー、ヨネス。ヒューキャシールの友達だ。それから……って、ほかにも何人か、よく一緒に仕事をする友人はいるが、名前を思い出してたら時間がかかって仕方ない。次へ行こう。

14.信念としていること(守ると決めていること)

 自らの良心に従うってことだ。もう軍人じゃないんだからなおのこと。大義とか正義とか、誰かが言うそんなものより、俺自身の良心に従うよ。

15.将来の夢(目標)

 そうだな。叶うなら、アリサに会いたい。もう一度。

16.好みのタイプ(友人にするなら)

 公平で、分け隔てしないタイプがいい。不公平とか差別とかは、俺が受けていなくても、俺が贔屓されているんだとしても、嫌な気分だから。

17.好みのタイプ(恋人にするなら)

 女友達はそれなりにいるが、そういう意味で考えたことはないな。あえて答えるなら、一緒にいてほっとできるタイプがいい。

18.苦手なタイプ

 とにかく他人を自分に従わせようとするような、独裁者タイプは、な。こういうのは、誰だって苦手だろうが。

19.好きな場所、苦手な場所

 家の中がいいな。なんの変哲もない、普通に平和で穏やかな家の中。自分の家でもいいし、友達の家でもいい。
 苦手な場所ってのは、日常生活の中では特にはないかな。

20.休日の過ごし方

 本を読んだり、音楽を聞いたり、買い物に出かけたり、のんびりしてることが多い。

以下は、キーワードから思いつくことを自由に語ってください。

21.花

 俺には似合わんが、きれいだとは思う。贈りたいと思うこともあるが、俺が摘むことを考えるとどうもな。だが、ホワイトデーイベントには、イベントだからって参加した。そういう理由でもないかぎり、俺が花に触るなんてことはなかっただろうな。

22.思い出

 たくさんあるぞ。
 振り返ってみると、いい思い出のほうが強いな。思い出したくもないこともあるが、たとえそういうことがあった人生でも、その同じ人生の中に、思い出すとつくづく嬉しいこと、ありがたいこと、幸せなこともある。だから、それでいいと思う。……すまん、俺もなに言ってるかよく分からなくなってきた。

23.笑顔

 当たり前にあるから、たぶん気付かない。
 笑顔のない人の群れを見ると、それがいかに異常で、どんな退屈な世の中にも案外笑顔ってあるんだと痛感すると思う。

24.戦争

 ―――仕方ないのかな、本当に。

25.遊園地

 楽しそうだな。今度Gを連れて行ってみたいが……そんな子供っぽいところは嫌だ、で終わりか。

26.幽霊

 いるのかな。俺は見たことがないが。
 幽霊とか、怨霊とか……恨みを残して死んだ人間、か。
 だとしたら、幽霊なんていないんじゃないか? そういう人間は山ほどいるだろうに、俺が見たことないなんて。
 それとも、アンドロイドには見えないものなのかもしれないな。

27.お酒・煙草

 ……いや、俺は、やらない。自制心が緩むのは、ちょっと怖い。

28.神

 神、か。
 何故か、空にいるイメージがある。
 だが、それが俺たちになにかをしてくれると思ったことはないし、だから祈ったことはない。
 与えるとしたら、試練と苦難だけだろう。少なくとも、俺が見てきた限りでは。

29.空

 偽物の空も、本物と少しも違いがなかった。
 期待してたんだ。本物の空は、偽物の映像とはきっと違うだろうって。けど実際見てみれば、なにも違わない。
 偽物の精巧さに感心する一方で、都合良く夢を見すぎていた自分に呆れたよ。

30.時間

 たぶん、俺に残された時間は少ない。そう遠くない内に機能停止すると思う。それを考えると怖いような気分にはなるが、考えても仕方ないからな。
 満喫するだけだよ、残ってる時間をできるだけ。

31.憎悪

 俺には理解できない感情の一つだ。そういう強い負の感情は持たないようにプログラムされているんだろう。
 常軌を逸した激情は、支離滅裂で、だからこそ危険を感じる。解きほぐしようがないと感じるから、なおさらなんだろう。

32.忘れがたい悲しみ

 悲しいことはたくさんあったが、特別に一つってほど強いものはない。冷たいのかもしれんが、俺はあまり、昔の嫌なことは思い出さないタイプらしい。

33.最高の喜び

 こんな俺のことを大事に思ってくれる誰かがいるってこと。それがなんらかの形で分かったとき、俺はまだなにかをやらなきゃいけないと思う。その人たちのために、その人たちの生きていく世界のために。……って、これは格好つけすぎか。

34.後悔

 悔やむことはあるが、それに縛られるのは御免だ。悔やむからこそ、同じ過ちは二度とおかさない。
 どうしようもなくもう一度繰り返さなきゃいけないことなら、覚悟を決めて背負うしかない。

35.宝物

 俺の記憶構造は特殊だが、それだけに、その中に残ってるいい思い出は、どれも大切なものだ。
 俺は物にはほとんど執着しないから、そういうものが宝物ってことになるのかな。

36.子供時代

 俺に子供時代ってのはない。
 子供時代の真っただ中にいるマンの子供を見ると、これからどういう大人になっていくのか、今このときも、その分岐点や積み重ねの真っ最中なんだなと思う。

37.愛

 その一言で言われるとどうもピンとこないが、誰かを大事だと感じたり、心配したりする気持ちなら分かる。なんにせよ、あたたかいものだよな。

38.死

 こっちは冷たい。たとえ火に焼かれて死んだとしても、熱いのはその火が燃えている間だけだ。死んでしまったものは、俺が知るかぎり、例外なく冷たいよ。

39.ヒーロー

 いたらいいなとは思う。完璧な答えを出して、誰もが望む結末を作ってくれる。
 けど実際にはいない。
 救星の英雄だって、実際に会えばただの人間で、悩んだりも間違ったりもしてるんだろう。

40.愛用品

 特にはないな。俺の求めるレベルでしっかりと実用できるなら、交換されたりしても特には気にしないし。

以下は、「もしそうなったら」と想像して答えてください。

41.二人はお互い憎からず思う仲。今日こそベッドに誘いたい。どうする?

 そういうことは、俺に聞かれても……。そもそも俺たちには性欲とかもないわけだし、だから……この質問はもうよしてくれ。

42.魔法で一つだけ願いが叶うとしたら?(いくつでも叶えてもらう、は禁止)

 そうだな―――。
 ……いや、いい。俺は辞退する。
 叶えてほしいことはあるが、そういうふうに叶ったら、たぶん呆気なく感じる気がする。
 叶いそうにないから強く願うんだし、だからもしそれが叶ったら嬉しいんだ。それは、不思議な力で、なんの理由もなく簡単に叶えられていいことじゃないと思う。

43.あと一ヶ月の命だとしたら、これだけはやっておきたい、ということは?

 俺にはリアルな質問だな。
 もう一ヶ月しかないとしたら……できるだけ多くの人と一緒に過ごすかな。
 家にいるならキーラやGの姿が見えるところにいるし、一人で買い物にでも出かけたら、街の様子とか、そこにいる人を見る。友達と過ごすなら、……俺には無理だが、どんな瞬間も忘れないように、せめて覚えていようとはするだろう。
 世話になった皆に礼くらいはしたいし、挨拶もしたいが、そういうのはたぶん、実行できない気がするよ。なんて言っていいか分からないから。

44.愛する人の命があと一ヶ月。貴方はどうする?

 望むことはなにか、それが俺にできることなら、できるだけ叶えてやる。
 相手が俺のことを迷惑にしか思ってないなら、いつもどおりの生活を送る。

45.なにげない一言で相手が深く傷ついてしまった。どうしよう?

 すぐに謝る。難しいかもしれんが、痛みを和らげることができる可能性もある。
 相手が俺を拒絶してしまうのでないかぎり、同じことを繰り返さないように、どんな言葉が危険なのかをできるかぎり推し量って努力するよ。

46.まったく好みじゃない相手から告白された。どう対応しよう?

 正直に断る。知人として付き合ってみれば分かることもあるかもしれないが、それは付き合ってみてからの話だ。どういう相手かある程度知っていて、それでこの人とは合わないなと思ってるようなら、―――そういう相手って、俺のことも苦手だと思ってるんじゃないか?

47.旅先の見知らぬ街で迷子になった。さて、どうしよう。

 どうしよう、って……急いで待ち合わせの場所に行かなきゃいけないとか、そういう状況じゃないんだろ?
 だったら近くの人に道を聞くとか、とりあえずこっちかなって方向にもう少し歩いてみるとか。
 目的地に行かなきゃいけないなら、タクシーでも拾えばいいんじゃないか?

48.(もう)飲めないのにお酒をすすめられた。断ると座がしらけそうだが……。

 断りたいが……たぶん俺は、飲むんだろうなぁ……。
 そのかわり、どうなっても知らないし、面倒かけてもちゃんと世話してくれって、約束させるけどな。

49.仲のいい友達が目の前でいじめに遭っていたら?

 止めるに決まってる。
 こう言えるのは、俺に戦闘力があるからだろうけどな。

50.宝くじで1億円手に入れたらどうする?

 受け取らないと思う。そういう金は、なんとなく不気味だから。
 単なる運で転がり込んできた金には、保証がないっていうか、信用がならないっていうか。どんなに正当な金でも、俺が納得できる理由がそこにないと、安心して使えない。
 無理やり押しつけられたら、怖いから一緒に使ってくれってみんなに頼んで、しかも、物として残らないように、旅行とか飲食代とかに使うかな。
 怖いよ、そんな大金が単なる運だけで転がり込んできたら。

【プレイヤーから一言】
 ポイントは、「大切なものは?」と聞かれて、さらりと「友達と家族」と答えてしまうところかと思います。これがボイドというキャラクターがどんな奴か、一番よく分かる部分かも。照れもためらいも、変な見栄とか虚勢とか、そういうのなしに、ごく自然に、身の回りにいる身近な人たちが大切だと言えること。
 あと、「怖い」という言葉を率直に言えるところもキモでしょうか。とにかく自然体なアンドロイドでございます。